県民の健康を守るための試験検査や調査研究をしています。

兵庫県立健康科学研究所

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2006年度 兵庫県立健康環境科学研究センター講演会を行いました

2006年度 兵庫県立健康環境科学研究センター講演会を行いました

2006年度 兵庫県立健康環境科学研究センター講演会を行いました

特別講演「一般環境のアスベストによる健康リスクについて」京都大学 大学院 工学研究科 教授 内山 巌雄 先生

アスベストばく露による健康影響に関しては,これまで主に働く人の作業環境の問題として法的整備がなされてきた。一般への放出を規制した敷地境界基準値の制定(1989年)は一定の効果はあったものの,工場周辺に居住していた住民の悪性中皮腫の発症が明らかとなり,全国に不安が広がった。悪性中皮腫は特にアスベストとの関連が明確な「がん」であり,アスベスト肺や,肺がんよりも低い濃度で発症する可能性があり,潜伏期間も30年以上と非常に長い。現在の環境中のアスベスト濃度が,健康被害を起こす可能性があるのかどうかを健康リスク評価の観点から検討すると,ほぼ環境基準設定の際の生涯リスクレベルである,10-5に近いと推計される。アスベストの使用は原則的に禁止されたので,新たな環境中への放出は,吹き付けアスベストやアスベスト成形板が使用された建築物や工作物の解体・修理・廃棄の際の環境中への放出と考えられるので,これを効果的に防ぐシステムを構築することが必要である。

一般講演「環境中のアスベストと兵庫県の対応」兵庫県立健康環境科学研究センター 大気環境部 研究主幹 平木 隆年

1970年から90年にかけて年間約30万トンという大量の石綿が輸入され、これらの石綿のうち8割以上は建材に使用された。この頃に建てられた建築物の老朽化に伴い、建築物が解体されています。兵庫県では、解体等の工事における石綿のばく露防止対策を中心に立ち入り検査や一般環境調査を行っています。講演では兵庫県における空気中のアスベストの状況と注意点を解説するとともに、研究センターで行っている研究成果について紹介しました。

「安全な食品の提供のために」兵庫県立健康環境科学研究センター 健康科学部 部長 市橋 啓子

健康科学部では,食品等の試験検査等は主に兵庫県の食品監視指導計画に基づいて行っています。平成18年度は、14類の試験項目で、全体で概ね590検体の試験検査を実施しています。今回は、その法的背景と実施内容について紹介します。さらに、平成18年5月29日から実施されている農薬等のポジティブリスト制についての健康科学部の対応や、当部で継続的に行っている飛散花粉の実態調査結果について紹介しました。

「安全な水を求めて」兵庫県立健康環境科学研究センター 水質環境部 部長 英保 次郎

これまで、日本は水が豊富で、いつでもきれいでおいしい水が確保できた。しかし、最近ではトリハロメタン、環境ホルモンなど水を巡る様々な問題に直面している。そこで、安全な水確保の観点から、これまでの日本の水道水の問題を明らかにし、その中での当センターの取組内容を紹介しました。