兵庫県感染症発生動向調査週報(平成12年)

平成13年1月9日 兵庫県感染症情報センタ−発行

この週報は感染症発生動向調査の患者情報について、速報性を重視して発行するものです。そのため、患者数は確定した値ではありません。場合によっては集計されない保健所があることや、国からの還元情報の値と異なることがありますがご了承ください。

52週(12月25日〜12月31日)コメント

全数把握感染症(県内)

1類感染症:報告はありません

2類感染症:細菌性赤痢 2名(尼崎市2名)、腸チフス 2名(神戸市2名)

3類感染症:報告はありません

4類感染症:急性ウイルス性肝炎 1名(神戸市)

定点把握感染症(県内)

新年あけましておめでとうございます。本年もどうぞよろしくお願いいたします。
  さて、旧年第52週は冬休みの影響と思われ、
患者数がほとんどの疾病で減少しました。旧年12月23日までの今シーズンの学校におけるインフルエンザ発生状況は、兵庫県ではまだ患者数が報告されていませんが、近畿地方では学級・学年閉鎖や患者発生が報告され始めているところもあります。インフルエンザは流行し始めると急激に患者数が増加しますので注意が必要です。帰宅時の手洗い・うがいの励行、体調の保持、異状を感じたら早めの受診等の一般的な予防対策を心がけたいものです。

定点当り患者数の上位10位の疾病(県内第52週)

 

疾病名

定点当り患者数

先週

先週からの増減

 

疾病名

定点当り患者数

先週

先週からの増減

1位

感染性胃腸炎

14.61

18.13

-3.52

6位

流行性角結膜炎

0.49

0.83

-0.34 

2位

水痘

2.44

3.01

-0.57

7位

インフルエンザ

0.28

0.38

-0.10 

3位

A群溶レン菌咽頭炎

0.81

1.34

-0.53

8位

手足口病

0.26

0.30

-0.04 

4位

流行性耳下腺炎

0.75

1.13

-0.38

9位

咽頭結膜熱

0.14

0.16

-0.02

5位

突発性発疹

0.71

0.69 

+0.02

10位

伝染性紅斑

0.08

0.11

-0.03 

定点把握感染症等全国の概況(第50週 国立感染症研究所の週報IDWRから部分的に引用

A群溶血性レンサ球菌咽頭炎の定点当たり患者数は前週とほとんど変わっていない。流行性耳下腺炎の定点当たり報告数は前週に比べわずかに減少したが、冬季の流行としては過去10年間で最大となっている。流行性角結膜炎の定点当たり報告数はここ2週続けてわずかに増加している。水痘の定点当たり報告数は増加傾向にある。インフルエンザの報告数は全国的にまだ少ないが、緩やかな増加傾向を示している。
(例年との比較については)水痘の定点当たり報告数が例年に比べかなり多くなっている。咽頭結膜熱は冬季としては例年になく定点当たり報告数が多くなっている。A群溶血性レンサ球菌咽頭炎流行性耳下腺炎麻疹の定点当たり報告数は例年の同時期に比べやや多くなっている。麻疹は例年の同時期と比べ定点当たり報告数がかなり多くなっている。感染性胃腸炎は前週に引き続き患者数が急増しており、1999年に次ぐ定点当たり報告数となっている。インフルエンザの活動性はまだ低く、全国平均で定点当たり報告数0.27となっている。

目で見る動向(県内)

12月コメント

 月報は性感染症と薬剤耐性菌が対象疾患となっています。先月のコメントで増加の傾向が懸念された性器クラミジア感染症及び淋菌感染症2か月続きで患者数が減少し、12月は例年の変動内におさまりました。

月報対象疾患の動向(兵庫県、上段:患者数、下段:定点あたり患者数)

 

5月

6月

7月

8月

9月

10月

11月

12月

性器クラミジア感染症

88

93

117

98

70

120

98

72

1.54

2.02

2.54

2.13

1.52

2.79

2.13

1.57

性器ヘルペスウイルス感染症

27

35

44

34

20

28

24

21

0.47

0.76

0.96

0.74

0.43

0.64

0.52

0.46

尖形コンジローム

10

25

8

9

10

10

10

8

0.18

0.54

0.17

0.20

0. 22

0.23

0.22

0.17

淋菌感染症

38

55

47

58

31

71

49

35

0.67

1.20

1.02

1.26

0.67

1.61

1.07

0.76

メチシリン耐性黄色ブドウ球菌感染症

45

37

46

57

63

53

26

34

2.81

3.08

3.83

4.75

4.85

4.08

2.00

2.62

ペニシリン耐性肺炎球菌感染症

9

8

14

15

6

9

10

2

0.56

0.67

1.17

1.25

0.46

0.69

0.77

0.15

薬剤耐性緑膿菌感染症

1

0

0

0

1

0

0

0

0.06

0.00

0.00

0.00

0.08

0.00

0.00

0.00

この週報は兵庫県立衛生研究所ホームページhttp://www.iph.pref.hyogo.jp/にも掲載しています。

また、http://idsc.nih.go.jp/から国立感染症研究所感染症情報センターの週報(IDWR)がダウンロードできます。