兵庫県感染症発生動向調査週報(平成19年)第50週

平成19年12月20日 兵庫県感染症情報センタ−発行

この週報は感染症法及びその関連法規に基づく感染症発生動向調査の県内状況を速報するものです。患者数は確定した値ではありませんのでご了承ください。感染症発生動向調査は全数把握対象疾病にあっては国内の全医療機関、定点把握対象疾病にあっては指定の医療機関(定点)からの保健所(健康福祉事務所)への報告に基づいています。

 

 

● 厚生労働省から「今冬のインフルエンザ総合対策について」が発表されています。

   標語 <ひろげるなインフルエンザ ひろげよう咳エチケット>

http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou01/index.html (厚生労働省)

http://idsc.nih.go.jp/idwr/kanja/infreport/infl07-08/infl07_08-06.pdf(学校欠席者数)

http://idsc.nih.go.jp/disease/influenza/inf-keiho/index.html (流行レベルマップ)

 

インフルエンザ情報   定点あたり患者数が注意報基準(10人)を超えました。

 

48週11/26〜12/2)

49週12/3〜12/9)

50週12/10〜12/16)

全国のインフルエンザの定点あたり患者数は5.67人となり、先週の患者数(3.98人)を大きく上回りました。北海道、青森県、和歌山県、岡山県が警報レベル、その他9都県(兵庫県含む)が注意報レベルとなっています(12月12日現在)。

県内の定点からの患者数は2,216人(先週1,524人)、定点あたり患者数は11.14人(同7.7人)でした。阪神、神戸、播磨地域を中心に流行しています。インフルエンザ患者の年齢分布をみると、5〜9歳の比較的低い年齢層が多くなっています。12月14日現在の全国における学級閉鎖等の累計数は1,107施設(昨年同期14施設)で欠席者数17,636人(同207人)、県内では80施設(昨年同期0施設)1,074人(同0人)となっており、昨年と比較して多い状況です。

インフルエンザ予防には、帰宅時の手洗い・うがい、流行前のワクチン接種、適度な湿度の保持、十分な睡眠やバランスのとれた食事、混雑する場所への外出は控える、外出時のマスク着用などが大切です。厚生労働省のホームページにて「インフルエンザQ&A」が掲載されています。

 

http://wwww.mhlw.go.jp/bunya/kennkou/kekkaku-kansenshou01/07qa.html(厚生労働省)

 

 

感染性胃腸炎   流行の最盛期となっています。

48週11/26〜12/2)

49週12/3〜12/9)

50週12/10〜12/16)

 

感染性胃腸炎の定点あたり患者数は41週以降増加が続いており流行の最盛期を迎えています。この時期の感染性胃腸炎の主要な原因病原体とされているのがノロウイルスです。ノロウイルス感染症の潜伏期間は数時間から数日で、主な症状は嘔気・嘔吐・下痢などです。ノロウイルスの感染力は非常に強く、感染経路としては、牡蠣などからの経口感染、患者の嘔吐物や下痢便からの感染などがあげられます。予防の基本は手洗いの励行で、患者の吐物や便を処理する場合は使い捨て手袋とマスクを着用するなど注意が必要です。

 

その他の定点把握感染症等の概況

今週、腸管出血性大腸菌感染症の報告が12名、追加報告が2名ありました。うち12名は同一保育施設の保育園児及びその家族等からの発生です。今年は、昨年の年間患者数166名を既に大きく上回り、第50週時点で209名となっています。予防のためには、調理・食事前、トイレ後や動物との接触後の十分な手洗い、肉などの十分な加熱調理、生肉を食べないことなどが大切です。水痘の定点あたり患者数は今週も増加しました。冬から春にかけて流行する感染症で、伝染力は麻しんに次いで強く、家族内感染発症率は90%以上といわれ、流行期を迎えている現在、注意が必要です。RSウイルス感染症は冬季に流行をみせる感染症で今週大きく増加しました。A群溶血性レンサ球菌咽頭炎の定点あたり患者数は今週増加し年末の流行期を迎えています。流行性耳下腺炎は例年より低い傾向での推移が継続しています。

 

定点あたり患者数の上位10位の疾病

 

疾病名

定点当たり患者数

先週

先週からの増減

 

疾病名

定点当たり患者数

先週

先週からの増減

1

感染性胃腸炎

17.74

16.41

1.33

6

流行性角結膜炎

0.69

0.66

0.03

2

インフルエンザ

11.14

7.70

3.44

7

突発性発しん

0.53

0.41

0.12

3

水痘

1.97

1.51

0.46

8

流行性耳下腺炎

0.41

0.41

0.00

4

RSウイルス感染症

1.64

1.05

0.59

9

手足口病

0.26

0.12

0.14

5

A群溶血性レンサ球菌咽頭炎

1.33

1.20

0.13

10

咽頭結膜熱

0.19

0.20

0.01

 

 

 

 

 

 

 

 

全数把握感染症

1類感染症:報告はありません。

2類感染症:結核 12名(尼崎市3名、姫路市3名、西宮市3名、宝塚健康福祉事務所管内2名、加古川健康福祉事務所管内1名)

3類感染症:腸管出血性大腸菌感染症  12名神戸市:O157 VT2+ 10名・同一保育施設内の園児及びその家族等、O血清型不明 VT2+ 1名、O血清型不明 VT1+VT2+ 1名)

4類感染症:Q熱 1名(西宮市

レジオネラ症 1名(伊丹健康福祉事務所管内)

5類感染症:アメーバ赤痢 2名(神戸市)

クロイツフェルト・ヤコブ病(古典型)1名(姫路市)

  追加報告腸管出血性大腸菌感染症  2名神戸市:O157 VT2+・同一保育施設,第49週)

目で見る動向(県内)

 

この週報は兵庫県立健康環境科学研究センターホームページhttp://www.hyogo-iphes.jp/にも掲載しています。

また、http://idsc.nih.go.jp/index-j.htmlから国立感染症研究所感染症情報センタ−の週報(IDWR)がダウンロードできます。