兵庫県感染症発生動向調査週報(平成19年)第37週

平成19年9月20日 兵庫県感染症情報センタ−発行

この週報は感染症法及びその関連法規に基づく感染症発生動向調査の県内状況を速報するものです。患者数は確定した値ではありませんのでご了承ください。感染症発生動向調査は全数把握対象疾病にあっては国内の全医療機関、定点把握対象疾病にあっては指定の医療機関(定点)からの保健所(健康福祉事務所)への報告に基づいています。

 

 

平成19年第37週(平成19年9月10日〜9月16日)コメント

全数把握感染症

1類感染症:報告はありません。

2類感染症:結核 18名(尼崎市4名、姫路市1名、西宮市4名、伊丹健康福祉事務所管内2名、宝塚健康福祉事務所管内2名、加古川健康福祉事務所管内1名、社健康福祉事務所管内1名、赤穂健康福祉事務所管内2名、柏原健康福祉事務所管内1名)

3類感染症:腸管出血性大腸菌感染症  9名(神戸市5名:O157 VT1+VT2+ 2名,O157 VT2+ 2名,O26 VT1+VT2+ 1名、姫路1名:O157 VT1+、伊丹健康福祉事務所管内1名:O157 VT1+VT2+、社健康福祉事務所管内1名:O157 VT2+、赤穂健康福祉事務所管内1名:O血清群不明 VT1+VT2+)

4類感染症:レジオネラ症 2名(神戸市、尼崎市)

5類感染症:ウイルス性肝炎(C型) 1名(社健康福祉事務所管内)

 

追加報告結核 2名(社健康福祉事務所管内;第36週、柏原健康福祉事務所管内;第36週)

 

定点把握感染症等の概況

腸管出血性大腸菌感染症は、今週9名の報告がありました。予防のためには、調理・食事前、トイレ後や動物との接触後の十分な手洗い、肉などの十分な加熱調理、生肉(ユッケ、生レバーなど)を食べないことなどが大切です。また、少量の菌量でも二次感染するので、トイレの後やオムツ交換後は石けんを使って流水で手をよく洗い、衣類、寝具等は清潔を心がけましょう。

厚生労働省のホームページにて「腸管出血性大腸菌感染症Q&A」が掲載されています。

http://www1.mhlw.go.jp/o-157/o157q_a/index.html(厚生労働省)

突発性発しんの定点あたり患者数は2週連続で増加しました。ヘルパンギーナの定点あたり患者数は第30週以降減少が続いています。流行性角結膜炎、A群溶血性レンサ球菌咽頭炎の定点あたり患者数は今週増加しました。手足口病の定点あたり患者数は3週連続で増加しました。咽頭結膜熱(プール熱)は引き続き減少傾向で推移しています。今年流行をみせていた麻しんは、成人麻しんも含めて報告はありませんでした。全国的にみると、今年春季に流行の中心であった南関東地域からの報告数は大きく減少してきている一方で、福岡県では報告数が増加傾向で、近隣の大阪府からは依然麻しんの報告が継続している状態です。

http://idsc.nih.go.jp/idwr/kanja/idwr/idwr2007/idwr2007-35.pdf(国立感染研IDWR)

今週も百日咳の報告が5名ありました。早期に治療すれば、症状の軽減と菌排出期間の短縮が期待できます。近年は、乳幼児からの報告割合は減少している一方、20歳以上の報告割合が年々増加しています。成人の百日咳は、咳が長く続くものの症状が比較的軽微なため見逃されやすく、周囲へ感染を拡大してしまうこともあり注意が必要です。

http://idsc.nih.go.jp/idwr/kanja/idwr/idwr2007/idwr2007-29.pdf(国立感染研IDWR)

 今週、風しんの報告が7名ありました。風しんは近年患者報告数が少なく、週に7名の報告は平成16年以来です。一般的に予後良好な疾病ですが、妊娠中に初感染を受けると新生児に心臓病、白内障、難聴などの先天性風しん症候群の発生の可能性が高くなることが知られています。飛沫感染により感染し、患者が診断されたときには、ウイルスが周囲に排泄されており2次感染予防は容易ではないため、生後12か月〜90か月(7歳6か月)における定期接種、及び成人するまでに免疫を得る機会のなかった場合には任意接種によるワクチン接種が肝要です。

 

 

定点あたり患者数の上位10位の疾病

 

疾病名

定点当たり患者数

先週

先週からの増減

 

疾病名

定点当たり患者数

先週

先週からの増減

1

感染性胃腸炎

3.14

2.97

0.17

6

流行性耳下腺炎

0.39

0.36

0.03

2

突発性発しん

0.87

0.78

0.09

7位

手足口病

0.37

0.28

0.09

3

ヘルパンギーナ

0.71

1.07

0.36

8

水痘

0.22

0.48

0.26

4

流行性角結膜炎

0.64

0.48

0.16

9

伝染性紅斑

0.19

0.23

0.04

5

A群溶血性レンサ球菌咽頭炎

0.47

0.41

0.06

10

咽頭結膜熱

0.16

0.29

0.13

 

 

 

 

目で見る動向(県内)

 

この週報は兵庫県立健康環境科学研究センターホームページhttp://www.hyogo-iphes.jp/にも掲載しています。

また、http://idsc.nih.go.jp/index-j.htmlから国立感染症研究所感染症情報センタ−の週報(IDWR)がダウンロードできます。