兵庫県感染症発生動向調査週報(平成19年)第21週

平成19年5月31日 兵庫県感染症情報センタ−発行

この週報は感染症法及びその関連法規に基づく感染症発生動向調査の県内状況を速報するものです。患者数は確定した値ではありませんのでご了承ください。感染症発生動向調査は全数把握対象疾病にあっては国内の全医療機関、定点把握対象疾病にあっては指定の医療機関(定点)からの保健所(健康福祉事務所)への報告に基づいています。

 

関東地方で 麻しん の患者数が増加しているため、国の感染症情報センターでは 緊急情報 を出して注意を呼びかけています。   http://idsc.nih.go.jp/disease/measles/index.html  

☆★☆   兵庫県内の定点からの報告では、今までのところ患者数は低い水準ですが、  

累積患者数をみると第12週(3月下旬)頃から報告数が増加の傾向にあります。

近隣府県では、香川県や広島県などで定点あたり患者数が多くなっています。

       今後の動向に注意して下さい。                                ★☆★

 

平成19年第21週(平成19年5月21日〜5月27日)コメント

全数把握感染症

1類感染症:報告はありません。

2類感染症:結核 9名

(尼崎市1名、姫路市4名、西宮市2名、芦屋健康福祉事務所管内1名、宝塚健康福祉事務所管内1名)

3類感染症:報告はありません。

4類感染症:報告はありません。

5類感染症:ウイルス性肝炎(B型) 1名(神戸市)

            急性脳炎(麻しんウイルス) 1名(神戸市)

            後天性免疫不全症候群 2名(AIDS:1名 、無症候期:1名)

 

追加報告結核 2名(尼崎市1名;第19週、西宮市1名;第20週)

     腸管出血性大腸菌感染症 4名 

                    (社健康福祉事務所管内:O26 VT1+ 4名・同一家族)

 

 

定点把握感染症等の概況

感染性胃腸炎の定点あたり患者数は今週増加し、5類定点把握感染症のうち定点あたり患者数が第1位となっています。予防の基本は手洗いの励行で、患者の吐物や便を処理する場合はゴム手袋とマスクを着用するなど注意が必要です。

水痘の定点あたり患者数は今週微増しました。例年並の患者数ですが、あと1ヵ月ほど患者数の多い時期が続きます。 

A群溶血性レンサ球菌咽頭炎、流行性耳下腺炎、流行性角結膜炎の定点あたり患者数は今週減少しました。伝染性紅斑の定点あたり患者数は3週連続で増加し、例年と比較して多い状態で推移しています。また、手足口病も3週連続で増加しました。手足口病をはじめ咽頭結膜熱、ヘルパンギーナなどは夏に流行する感染症です。今後の動向に注意してください。

麻しんの流行が全国的な拡がりを見せています。県内の定点あたり患者数は0.02であり、今までのところ患者数は低い水準ですが、累積患者数をみると第12週(3月下旬)頃から報告数が増加の傾向にあります。第21週の定点あたり患者数の多い都道府県は、宮城県0.28、千葉県0.26、山梨県0.25、東京都0.19、香川県・埼玉県・栃木県0.17となっています。近隣府県では香川県0.17、広島県0.08などが多い状態です。今回の流行は15歳以上の成人麻しんが多いのが特徴で、今週、東京都23人をはじめ、全国で82人(先週70人)の報告があり増加傾向にあります。県内においても今週神戸市から2人の成人麻しんの報告がありました。また、今週、麻しんウイルスによる急性脳炎26歳男性)が報告されています(急性脳炎として全数把握感染症として報告)。今後の動向に注意が必要です。

 

 

定点あたり患者数の上位10位の疾病

 

疾病名

定点当たり患者数

先週

先週からの増減

 

疾病名

定点当たり患者数

先週

先週からの増減

1

感染性胃腸炎

9.16

9.07

0.09

6

伝染性紅斑

0.58

0.46

0.12

2

水痘

2.79

2.72

0.07

7

流行性角結膜炎

0.46

0.74

0.28

3

A群溶血性レンサ球菌咽頭炎

1.66

1.78

0.12

8

インフルエンザ

0.39

0.55

0.16

4

突発性発しん

0.63

0.60

0.03

9

咽頭結膜熱

0.31

0.53

0.22

5

流行性耳下腺炎

0.61

0.70

0.09

10

手足口病

0.27

0.23

0.04

 

 

 

 

 

 

 

 

目で見る動向(県内)

 

この週報は兵庫県立健康環境科学研究センターホームページhttp://www.hyogo-iphes.jp/にも掲載しています。

また、http://idsc.nih.go.jp/index-j.htmlから国立感染症研究所感染症情報センタ−の週報(IDWR)がダウンロードできます。