兵庫県感染症発生動向調査週報(平成19年)第19週

平成19年5月17日 兵庫県感染症情報センタ−発行

この週報は感染症法及びその関連法規に基づく感染症発生動向調査の県内状況を速報するものです。患者数は確定した値ではありませんのでご了承ください。感染症発生動向調査は全数把握対象疾病にあっては国内の全医療機関、定点把握対象疾病にあっては指定の医療機関(定点)からの保健所(健康福祉事務所)への報告に基づいています。

 

 

関東地方で 麻しん の患者数が増加しているため、国の感染症情報センターでは 緊急情報 を出して注意を呼びかけています。   http://idsc.nih.go.jp/disease/measles/index.html  

☆★☆  兵庫県内の定点からの報告では、今までのところ患者数は低い水準ですが、累積患者数をみると

  第12週(3月下旬)頃から報告数が増加の傾向にあります。

  近隣府県では、大阪府から先週の6人よりさらに増え、今週10人の報告がありました。

今後の動向に注意して下さい。                                                ★☆★

 

平成19年第19週(平成19年5月7日〜5月13日)コメント

全数把握感染症

1類感染症:報告はありません。

2類感染症:結核 11名(尼崎市2名、姫路市3名、西宮市1名、芦屋健康福祉事務所管内2名、伊丹健康福祉事務所管内2名、宝塚健康福祉事務所管内1名)

3類感染症:報告はありません。

4類感染症:A型肝炎 1名(西宮市)

5類感染症:アメーバ赤痢 2名(姫路市)

       クロイツフェルト・ヤコブ病(古典型) 1名(姫路市)

 

追加報告結核 2名(尼崎市1名;第18週、宝塚健康福祉事務所管内1名;第17週)

       ウイルス性肝炎(B型) 1名(西宮市)

 

定点把握感染症等の概況

感染性胃腸炎の定点あたり患者数は今週大きく増加し、5類定点把握感染症のうち定点あたり患者数が第1位となっています。予防の基本は手洗いの励行で、患者の吐物や便を処理する場合はゴム手袋とマスクを着用するなど注意が必要です。

インフルエンザは今週県内の定点から、患者192人(先週245 人)、定点あたり患者数0.96人(同1.24人)の報告がありました。県内全体的に定点あたり患者数は低い値に落ち着いてきています。 

また、先週、大型連休による医療機関の休診の影響により全体的に患者数が少なかったため、水痘やA群溶血性レンサ球菌咽頭炎、流行性角結膜炎など多くの5類定点把握感染症で定点あたり患者数が増加しました。

関東地方で患者数の報告が増加している麻しんの県内の定点あたり患者数は0.02であり、今までのところ患者数は低い水準ですが、累積患者数をみると第12週(3月下旬)頃から報告数が増加の傾向にあります。第19週の定点あたり患者数の多い都道府県は、千葉県0.45、山梨県0.29、埼玉県0.22、東京都0.21、栃木県0.13、神奈川県0.11となっています。定点あたり患者数は低い値ですが、大阪府から先週(6人)よりさらに増加し今週10人の報告があったことが気にかかります。今回の流行の特徴として10-14歳代を中心とした学齢期の報告が多いことがあげられます。一方、15歳以上の成人麻しんは、東京都19人をはじめ、全国で53人(先週25人)の報告があり増加傾向にあります。県内においても今週神戸市から1人報告がありました。県内では平成16年7月以来の報告です。今後の動向に注意が必要です。

そろそろ、手足口病、ヘルパンギーナ、咽頭結膜熱といった夏に流行する感染症の患者が増加し始める時期です。今後の動向に注意してください。

 

定点あたり患者数の上位10位の疾病

 

疾病名

定点当たり患者数

先週

先週からの増減

 

疾病名

定点当たり患者数

先週

先週からの増減

1

感染性胃腸炎

9.13

5.16

3.97

6

突発性発しん

0.74

0.36

0.38

2

水痘

3.46

1.62

1.84

7

流行性耳下腺炎

0.66

0.40

0.26

3

A群溶血性レンサ球菌咽頭炎

1.47

0.67

0.80

8

伝染性紅斑

0.37

0.22

0.15

4

インフルエンザ

0.96

1.24

0.28

9

咽頭結膜熱

0.27

0.12

0.15

5

流行性角結膜炎

0.80

0.14

0.66

無菌性髄膜炎

0.27

0.00

0.27

 

検査情報(県立健康環境科学研究センター)

 滲出性扁桃炎患者1名1歳男)からアデノウイルス1型が、同じく3名0〜3歳男女)からアデノウイルス2型が、また4名1〜3歳男女)からアデノウイルス(型別中)が検出されました(うち1名からはエンテロウイルスも検出されています)。

 

目で見る動向(県内)

 

この週報は兵庫県立健康環境科学研究センターホームページhttp://www.hyogo-iphes.jp/にも掲載しています。

また、http://idsc.nih.go.jp/index-j.htmlから国立感染症研究所感染症情報センタ−の週報(IDWR)がダウンロードできます。