兵庫県感染症発生動向調査週報(平成18年)第36週

平成18年9月14日 兵庫県感染症情報センタ−発行

この週報は感染症法及びその関連法規に基づく感染症発生動向調査の県内状況を速報するものです。患者数は確定した値ではありませんのでご了承ください。感染症発生動向調査は全数把握対象疾病にあっては国内の全医療機関、定点把握対象疾病にあっては指定の医療機関(定点)からの保健所(健康福祉事務所)への報告に基づいています。

 

 平成18年第36週(平成18年9月4日〜9月10日)コメント

全数把握感染症(県内第36週)

1類感染症:報告はありません。

2類感染症:報告はありません。

3類感染症:腸管出血性大腸菌感染症 2名

(宝塚健康福祉事務所管内 1名、社健康福祉事務所管内 1名:いずれもO157 VT1+VT2+ )

4類感染症:オウム病 1名 (社健康福祉事務所管内)

5類感染症:アメーバ赤痢 1名 (神戸市)

            ウイルス性肝炎(B型)1名 (神戸市)

      後天性免疫不全症候群(AIDS)1名

         破傷風 1名 (洲本健康福祉事務所管内)

            

定点把握感染症等の概況(県内第36週)

腸管出血性大腸菌感染症は、今週2名の報告がありました。少量の菌量でも感染するので、トイレの後やオムツ交換後は石けんを使って流水で手をよく洗い、衣類、寝具等は清潔を心がける、患者はなるべくシャワーですますなど、二次感染予防に気をつけてください。涼しい季節になりましたが、これからは運動会などの行事や行楽シーズンで飲食の機会が増えることが多く、衛生管理には十分注意が必要です。

流行性耳下腺炎の定点あたり患者数は減少しましたが、例年の同時期と比較するとやや多い状態です。

ヘルパンギーナ手足口病の定点あたり患者数は減少しました。

無菌性髄膜炎の定点あたりの患者数は増加し、例年の同時期と比較すると多い状態です。無菌性髄膜炎は様々な病原体が起因となりえますが、エンテロウイルスによるものが多くみられます。エンテロウイルスの感染経路は、糞口感染や飛沫感染です。うがい、手洗いなど普段からの感染症対策が大切です。

咽頭結膜熱定点あたり患者数は兵庫県では例年並の患者数に落ち着いてきましたが、全国的には患者数の多い状態が続いています。咽頭結膜熱(プール熱)について厚生労働省のホームページに注意喚起のお知らせが出ています。

      http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou17/01.html

 

 

定点あたり患者数の上位10位の疾病(県内第36週)

 

疾病名

定点当たり患者数

先週

先週からの増減

 

疾病名

定点当たり患者数

先週

先週からの増減

1

感染性胃腸炎

2.98

3.16

0.18

6

水痘

0.56

0.34

0.22

2

流行性耳下腺炎

1.09

1.39

0.30

7

A群溶血性レンサ球菌咽頭炎

0.48

0.46

0.02

3

流行性角結膜炎

0.91

0.89

0.02

8

咽頭結膜熱

0.34

0.48

0.14

4

突発性発しん

0.82

0.98

0.16

9

無菌性髄膜炎

0.31

0.15

0.16

5

手足口病

0.78

1.21

0.43

10

ヘルパンギーナ

0.28

0.47

0.19

 

検査情報(県立健康環境科学研究センター)

 発熱、全身の小丘疹および刺し口が見られた74歳の男性患者の血液から日本紅斑熱の病原体であるリケッチア・ジャポニカが検出されました。生後5ヶ月の急性肝炎患者の血清からHHV-6が検出されました。

 

定点把握感染症等全国の概況 (第34週 国立感染症研究所の週報IDWRから部分的に引用)

 インフルエンザの定点当たり報告数は横ばいであった。RSウイルス感染症67例の報告があり、報告数は減少した。年齢別では、1歳以下の報告数が全体の79%を占めている。咽頭結膜熱の定点当たり報告数は第31週以降、減少が続いているが、過去5年間の同時期(前週、当該週、後週)と比較してかなり多い状態が続いている。A群溶血性レンサ球菌咽頭炎の定点当たり報告数は増加し、過去5年間の同時期と比較してかなり多い。感染性胃腸炎の定点当たり報告数は増加し、過去5年間の同時期と比較してやや多い。水痘の定点当たり報告数は3週連続して減少した。手足口病の定点当たり報告数は第31週以降、減少が続いている。伝染性紅斑の定点当たり報告数は増加し、過去5年間の同時期と比較してかなり多い。百日咳の定点当たり報告数は増加した。風しんの定点当たり報告数は横ばいであった。ヘルパンギーナの定点当たり報告数は第28週以降、減少が続いている。麻しんの定点当たり報告数は減少した。流行性耳下腺炎の定点当たり報告数は第31週以降、減少が続いている。マイコプラズマ肺炎の定点当たり報告数は2週連続して減少したが、過去5年間の同時期と比較してかなり多い。成人麻しん1例(広島県)の報告があった。

 

目で見る動向(県内)

 

 

http://idsc.nih.go.jp/index-j.htmlから国立感染症研究所感染症情報センタ−の週報(IDWR)がダウンロードできます。