兵庫県感染症発生動向調査週報(平成18年)第35週

平成18年9月7日 兵庫県感染症情報センタ−発行

この週報は感染症法及びその関連法規に基づく感染症発生動向調査の県内状況を速報するものです。患者数は確定した値ではありませんのでご了承ください。感染症発生動向調査は全数把握対象疾病にあっては国内の全医療機関、定点把握対象疾病にあっては指定の医療機関(定点)からの保健所(健康福祉事務所)への報告に基づいています。

 

 平成18年第35週(平成18年8月28日〜9月3日)コメント

全数把握感染症(県内第35週)

1類感染症:報告はありません。

2類感染症:報告はありません。

3類感染症:腸管出血性大腸菌感染症 7名 (O157 VT1+VT2+:姫路市 1名、O157 VT1+:神戸市 1名、

        O157 VT2+:尼崎市 1名、宝塚健康福祉事務所管内 2名、加古川健康福祉事務所管内 1名、

        O157 LPS抗体陽性(HUS):神戸市 1名 )

4類感染症:報告はありません。

5類感染症:ウイルス性肝炎(B型)1名 (神戸市)

      劇症型溶血性レンサ球菌感染症 1名 (神戸市) 

      後天性免疫不全症候群(AIDS)1名

 

追加報告: 劇症型溶血性レンサ球菌感染症 1名 (西宮市、第34週)

            後天性免疫不全症候群(AIDS)6名 (14, 16, 21, 26, 33, 34週)

            

         

定点把握感染症等の概況(県内第35週)

腸管出血性大腸菌感染症は、今週も7名の報告がありました。焼肉や生レバーの喫食により感染したと考えられる患者が複数います。できるだけ加熱調理したものを食べる、中まで十分火を通す、調理後は室温に放置しないなど、衛生管理・感染予防に注意してください。また、神戸市の1名は、溶血性尿毒症症候群(HUS)を発症しています。HUS発症例の届出は、平成18年4月から、病原体の分離ができない症例であっても、便から直接のベロ毒素の検出や、血清抗体の検出によって届出対象となりました。平成18年4月以降の腸管出血性大腸菌感染症のHUS発症患者は今週で4例目です。そのうち2例が血清でのO157LPS抗体の検出により届け出られました。

流行性耳下腺炎の定点あたり患者数は今週減少しましたが、例年の同時期と比較すると多い状態です。ヘルパンギーナ手足口病の定点あたり患者数は減少しました。無菌性髄膜炎の定点あたりの患者数も減少しました。

咽頭結膜熱定点あたり患者数は兵庫県では例年並の患者数に落ち着いてきましたが、全国的には患者数の多い状態が続いています。咽頭結膜熱(プール熱)について厚生労働省のホームページに注意喚起のお知らせが出ています。

    http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou17/01.html

 

 

定点あたり患者数の上位10位の疾病(県内第35週)

 

疾病名

定点当たり患者数

先週

先週からの増減

 

疾病名

定点当たり患者数

先週

先週からの増減

1

感染性胃腸炎

2.99

2.89

0.10

6

ヘルパンギーナ

0.45

0.63

0.18

2

流行性耳下腺炎

1.39

1.55

0.16

7

A群溶血性レンサ球菌咽頭炎

0.43

0.54

0.11

3

手足口病

0.98

1.02

0.04

8

咽頭結膜熱

0.39

0.44

0.05

4

突発性発しん

0.95

0.90

0.05

9

水痘

0.32

0.52

0.20

5

流行性角結膜炎

0.89

1.31

0.42

10

伝染性紅斑

0.18

0.23

0.05

 

 

検査情報(県立健康環境科学研究センター)

 2歳男子(発熱・けいれん)の咽頭からコクサッキーウイルスA16が検出されました。

 

定点把握感染症等全国の概況 (第33週 国立感染症研究所の週報IDWRから部分的に引用)

  インフルエンザの定点当たり報告数は第22週以降、減少が続いている。RSウイルス感染症70例の報告があり、報告数は減少した。年齢別では、1歳以下の報告数が全体の約80%を占めている。咽頭結膜熱の定点当たり報告数は3週連続して減少したが、過去5年間の同時期(前週、当該週、後週)と比較してかなり多い状態が続いている。A群溶血性レンサ球菌咽頭炎の定点当たり報告数は第25週以降、減少が続いているが、過去5年間の同時期と比較してやや多い。感染性胃腸炎の定点当たり報告数は3週連続して減少した。水痘の定点当たり報告数は2週連続して減少した。手足口病の定点当たり報告数は3週連続して減少した。伝染性紅斑の定点当たり報告数は3週連続して減少した。百日咳の定点当たり報告数は減少した。風しんの定点当たり報告数は横ばいであった。ヘルパンギーナの定点当たり報告数は第28週以降、減少が続いている。麻しんの定点当たり報告数は横ばいであった。流行性耳下腺炎の定点当たり報告数は3週連続して減少した。マイコプラズマ肺炎の定点当たり報告数は減少したが、過去5年間の同時期と比較してかなり多い。

 

目で見る動向(県内)

 

 

http://idsc.nih.go.jp/index-j.htmlから国立感染症研究所感染症情報センタ−の週報(IDWR)がダウンロードできます。