兵庫県感染症発生動向調査週報(平成18年)第32週

平成18年8月17日 兵庫県感染症情報センタ−発行

この週報は感染症法及びその関連法規に基づく感染症発生動向調査の県内状況を速報するものです。患者数は確定した値ではありませんのでご了承ください。感染症発生動向調査は全数把握対象疾病にあっては国内の全医療機関、定点把握対象疾病にあっては指定の医療機関(定点)からの保健所(健康福祉事務所)への報告に基づいています。

 

 平成18年第32週(平成18年8月7日〜8月13日)コメント

全数把握感染症(県内第32週)

1類感染症:報告はありません。

2類感染症:報告はありません。

3類感染症: 腸管出血性大腸菌感染症 6名  (神戸市 3名:O157 VT1+VT2+、尼崎市 1名:O157 VT2+

宝塚健康福祉事務所管内 1名:O157 VT2+、洲本健康福祉事務所管内 1名:O157 VT2+)

4類感染症:報告はありません。

5類感染症:ウイルス性肝炎(B型)1名(西宮市)

      後天性免疫不全症候群(無症候期)1名

      梅毒(無症状病原体保有者)1名(社健康福祉事務所管内)

 

         

定点把握感染症等の概況(県内第32週)

腸管出血性大腸菌感染症は、今週6名の報告がありました。少量の菌量でも感染するので、トイレの後やオムツ交換後は石けんを使って流水で手をよく洗い、衣類、寝具等は清潔を心がける、患者はなるべくシャワーですますなど、二次感染予防に気をつけてください。また、生肉や生魚をさわった後なども手洗いを十分に行い、できるだけ加熱調理したものを食べる、調理後は室温に放置しないなど食品の衛生管理・感染予防に注意してください。

今週は、ほとんどの疾患で定点あたり患者数が減少しています。無菌性髄膜炎の定点あたりの患者数は増加傾向にありましたが、今週は減少しました。ヘルパンギーナ、手足口病の定点あたり患者数は今後も減少していくと思われます。流行性耳下腺炎の定点あたり患者数は増減を繰り返していますが、例年と比較するとやや多い状態で推移しています。

A群溶血性レンサ球菌咽頭炎咽頭結膜熱定点あたり患者数も減少しました。今年の咽頭結膜熱の患者数は例年と比べかなり多い状態が続いていましたが、今月に入り例年並の患者数に落ち着いてきました。咽頭結膜熱(プール熱)については厚生労働省のホームページに注意喚起のお知らせが出ています。     

http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou17/01.html

夏場は感染症や食中毒の増える季節です。兵庫県では、「夏の感染症に注意しましょう」というリーフレットを作成して注意を喚起しています(疾病対策課)。

http://web.pref.hyogo.jp/sippei/kansensho/natukansenrif.pdf

 

定点あたり患者数の上位10位の疾病(県内第32週)

 

疾病名

定点当たり患者数

先週

先週からの増減

 

疾病名

定点当たり患者数

先週

先週からの増減

1

感染性胃腸炎

2.40

3.04

0.64

6

突発性発しん

0.65

0.80

0.15

2

ヘルパンギーナ

1.45

2.71

1.26

7

A群溶血性レンサ球菌咽頭炎

0.51

0.64

0.13

3

流行性耳下腺炎

1.37

1.75

0.38

8

水痘

0.45

0.90

0.45

4

手足口病

1.25

1.71

0.46

9

咽頭結膜熱

0.37

0.56

0.19

5

流行性角結膜炎

0.96

1.09

0.13

10

伝染性紅斑

0.20

0.35

0.15

 

 

検査情報(県立健康環境科学研究センター)

 国の感染症情報センターによると、今年の手足口病患者から検出されたウイルスのうち、71.3%がエンテロウイルス71(EV71)とのことです。EV71は中枢神経系合併症の発生率が高いことが知られています。兵庫県下でもEV71が検出されており、当研究センターにおいても、脳幹脳炎事例について、EV71ではないか現在検査中です。

 

 

定点把握感染症等全国の概況 (第30週 国立感染症研究所の週報IDWRから部分的に引用)

    インフルエンザの定点当たり報告数は第22週以降減少が続いているが、過去5年間の同時期(前週、当該週、後週)と比較してやや多い。RSウイルス感染症95例の報告があり、報告数は増加した。年齢別では、1歳以下の報告数が全体の74%を占めている。咽頭結膜熱の定点当たり報告数は増加し、過去5年間の同時期と比較してかなり多い状態が続いている。A群溶血性レンサ球菌咽頭炎の定点当たり報告数は第25週以降、減少が続いているが、過去5年間の同時期と比較してやや多い。感染性胃腸炎の定点当たり報告数は微増し、過去5年間の同時期と比較してやや多い。水痘の定点当たり報告数は第25週以降、減少が続いている。手足口病の定点当たり報告数は増加した。伝染性紅斑の定点当たり報告数は増加し、過去5年間の同時期と比較してかなり多い。百日咳の定点当たり報告数は増加した。風しんの定点当たり報告数は微増した。ヘルパンギーナの定点当たり報告数は3週連続して減少した。麻しんの定点当たり報告数は減少した。流行性耳下腺炎の定点当たり報告数は微増した。マイコプラズマ肺炎の定点当たり報告数は増加し、過去5年間の同時期と比較してかなり多い。成人麻しん1例(北海道)の報告があった。

 

 

 

目で見る動向(県内)

 

 

 

http://idsc.nih.go.jp/index-j.htmlから国立感染症研究所感染症情報センタ−の週報(IDWR)がダウンロードできます。