兵庫県感染症発生動向調査週報(平成18年)第26週

平成18年7月6日 兵庫県感染症情報センタ−発行

この週報は感染症法及びその関連法規に基づく感染症発生動向調査の県内状況を速報するものです。患者数は確定した値ではありませんのでご了承ください。感染症発生動向調査は全数把握対象疾病にあっては国内の全医療機関、定点把握対象疾病にあっては指定の医療機関(定点)からの保健所(健康福祉事務所)への報告に基づいています。

 

  麻しん流行のおそれ 

関東地方で麻しんの集団発生が複数件あり、関東一円、全国的な流行の可能性が危惧されるとして、国立感染症研究所感染症情報センターは緊急情報を出して注意を喚起しています。

        http://idsc.nih.go.jp/disease/measles/meas0605.html

 

 平成18年第26週(平成18年6月26日〜7月2日)コメント

全数把握感染症(県内第26週)

1類感染症:報告はありません。

2類感染症:細菌性赤痢 2名(尼崎市)

3類感染症:腸管出血性大腸菌感染症 4名(神戸市 :O157 VT1+VT2+ 3名、O157 VT2+ 1名)

4類感染症:マラリア(三日熱)  1名(神戸市、海外渡航者)

      レジオネラ症  1名(姫路市)

5類感染症:ウイルス性肝炎(B型肝炎) 1名(西宮市)

 

追加報告腸管出血性大腸菌感染症 1名(洲本健康福祉事務所管内、第24週、O26 VT1+)

 

         

定点把握感染症等の概況(県内第26週)

腸管出血性大腸菌感染症は、今週4名の報告がありました。そのうち2名は無症状ですが職場の定期検便で探知されました。食事前やトイレの後、生肉や生魚をさわった後などは手洗いを十分に行い、できるだけ加熱調理したものを食べる、調理後は室温に放置しないなど衛生管理・感染予防に注意してください。

A群溶血性レンサ球菌咽頭炎、咽頭結膜熱の定点あたり患者数はともに3週連続で減少しましたが、例年の同時期と比較すると2疾患ともやや多い状態です。咽頭結膜熱(プール熱)については厚生労働省のホームページに注意喚起のおしらせが出ました。

      http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou17/01.html

 

夏型感染症の代表であるヘルパンギーナ、手足口病の患者数は増加しています。ヘルパンギーナは例年の同時期と比較してやや多い状態です。急性期には口腔からの飛沫感染が多いですが、便からのウイルスの排泄は症状回復後も長期にわたって続くため、乳幼児の介護者は特に手洗いが大切です。流行性耳下腺炎および伝染性紅斑も患者数の多い状態となっています。

今後夏場に向けて感染症や食中毒の増える季節となります。兵庫県では、「夏の感染症に注意しましょう」というリーフレットを作成して注意を喚起しています(疾病対策課)。 

  http://web.pref.hyogo.jp/sippei/kansensho/natukansenrif.pdf

 

定点あたり患者数の上位10位の疾病(県内第26週)

 

疾病名

定点当たり患者数

先週

先週からの増減

 

疾病名

定点当たり患者数

先週

先週からの増減

1

ヘルパンギーナ

4.59

3.26

1.33

6

A群溶血性レンサ球菌咽頭炎

1.50

1.83

0.33

2

感染性胃腸炎

4.24

4.60

0.36

7

流行性角結膜炎

1.06

0.71

0.35

3

手足口病

1.94

1.71

0.23

8

咽頭結膜熱

0.88

1.33

0.45

4

水痘

1.74

2.13

0.39

9

突発性発しん

0.82

0.69

0.13

5

流行性耳下腺炎

1.59

1.72

0.13

10

伝染性紅斑

0.60

0.49

0.11

 

 

定点把握感染症等全国の概況 (第24週 国立感染症研究所の週報IDWRから部分的に引用)

 インフルエンザの定点当たり報告数は微減したが、過去5年間の同時期(前週、当該週、後週)と比較してかなり多い状態が続いている。都道府県別では沖縄県(25.0)、岩手県(2.7)、青森県(2.6)、秋田県(2.4)、北海道(2.0)が多い。RSウイルス感染症91例の報告があり、報告数は減少した。年齢別では、1歳以下の報告数が全体の約68%を占めている。咽頭結膜熱の定点当たり報告数は第19週以降、増加が続いており、過去5年間の同時期と比較してかなり多い状態が継続している。A群溶血性レンサ球菌咽頭炎の定点当たり報告数は増加し、過去5年間の同時期と比較してかなり多い状態が続いている。感染性胃腸炎の定点当たり報告数は第21週以降、減少が続いている。水痘の定点当たり報告数は横ばいで、過去5年間の同時期と比較してやや多い。手足口病の定点当たり報告数は第19週以降、増加が続いている。伝染性紅斑の定点当たり報告数は増加した。百日咳の定点当たり報告数は増加し、過去5年間の同時期と比較してやや多い。風しんの定点当たり報告数は微増した。ヘルパンギーナの定点当たり報告数は第10週以降、増加が続いており、過去5年間の同時期と比較してやや多い。麻しんの定点当たり報告数は増加した。流行性耳下腺炎の定点当たり報告数は減少した。マイコプラズマ肺炎の定点当たり報告数は増加し、過去5年間の同時期と比較してかなり多い状態が続いている。成人麻しん2例の報告があり、千葉県から1例、大阪府から1例であった。

 

目で見る動向(県内)

 

 

 

この週報は兵庫県立健康環境科学研究センターホームページhttp://www.iphes.pref.hyogo.jp/にも掲載しています。また、http://idsc.nih.go.jp/index-j.htmlから国立感染症研究所感染症情報センタ−の週報(IDWR)がダウンロードできます。