兵庫県感染症発生動向調査週報(平成18年)第25週

平成18年6月29日 兵庫県感染症情報センタ−発行

この週報は感染症法及びその関連法規に基づく感染症発生動向調査の県内状況を速報するものです。患者数は確定した値ではありませんのでご了承ください。感染症発生動向調査は全数把握対象疾病にあっては国内の全医療機関、定点把握対象疾病にあっては指定の医療機関(定点)からの保健所(健康福祉事務所)への報告に基づいています。

 

 麻しん流行のおそれ 

関東地方で麻しんの集団発生が複数件あり、関東一円、全国的な流行の可能性が危惧されるとして、国立感染症研究所感染症情報センターは緊急情報を出して注意を喚起しています。

        http://idsc.nih.go.jp/disease/measles/meas0605.html

 

 平成18年第25週(平成18年6月19日〜6月25日)コメント

全数把握感染症(県内第25週)

1類感染症:報告はありません。

2類感染症:細菌性赤痢 1名(西宮市)

3類感染症:腸管出血性大腸菌感染症 3名(神戸市 2名:O157 VT1+VT2+ 1名、O157 VT型不明 1名)

(宝塚健康福祉事務所管内 1名:O157 VT1+VT2+)

4類感染症:A型肝炎 1名(伊丹健康福祉事務所管内)

5類感染症:ウイルス性肝炎(C型肝炎) 1名(神戸市)

      劇症型溶血性レンサ球菌感染症 1名(神戸市)

      後天性免疫不全症候群(無症候期) 3名

         梅毒(早期顕症T期梅毒)1名(宝塚健康福祉事務所管内)

 

追加報告レジオネラ症 1名(宝塚健康福祉事務所管内、第22週)

 

         

定点把握感染症等の概況(県内第25週)

腸管出血性大腸菌感染症は、今週3名の報告がありました。今後はさらに暑い日が多くなり、患者数も多くなる季節です。食事前やトイレの後、生肉や生魚をさわった後などは手洗いを十分に行い、できるだけ加熱調理したものを食べる、調理後は室温に放置しないなど衛生管理・感染予防に注意してください。

A群溶血性レンサ球菌咽頭炎、咽頭結膜熱の定点あたり患者数は今週わずかに減少しましたが、例年の同時期と比較すると2疾患ともかなり多い状態です。A群溶血性レンサ球菌咽頭炎は家族や学校で集団発生が起こることもあります。患者との濃厚接触をさける、うがい、手洗いをするなど感染予防が大切です。咽頭結膜熱の感染経路は患者からの飛沫感染や、経口感染が考えられています。うがい、手洗いの励行、また、プールを介しての流行では、水泳前後のシャワー、洗眼、タオルの共用を避けるなどが大切です。

夏型感染症の代表であるヘルパンギーナ、手足口病の患者数は増加しています。流行性耳下腺炎の定点あたり患者数は例年の同時期と比較するとやや多い状態です。

 

 

定点あたり患者数の上位10位の疾病(県内第25週)

 

疾病名

定点当たり患者数

先週

先週からの増減

 

疾病名

定点当たり患者数

先週

先週からの増減

1

感染性胃腸炎

4.60

4.77

0.17

6

手足口病

1.71

1.49

0.22

2

ヘルパンギーナ

3.26

2.28

0.98

7

咽頭結膜熱

1.33

1.37

0.04

3

水痘

2.13

2.74

0.61

8

流行性角結膜炎

0.71

0.97

0.26

4

A群溶血性レンサ球菌咽頭炎

1.83

1.91

0.08

9

突発性発しん

0.69

0.57

0.12

5

流行性耳下腺炎

1.72

1.59

0.13

10

伝染性紅斑

0.49

0.49

±0.00

 

 

定点把握感染症等全国の概況 (第23週 国立感染症研究所の週報IDWRから部分的に引用)

 インフルエンザの定点当たり報告数は減少したが、過去5年間の同時期(前週、当該週、後週)と比較してかなり多い状態が続いている。都道府県別では沖縄県(16.8)、北海道(3.3)、岩手県(3.1)、秋田県(2.4)が多い。RSウイルス感染症109例の報告があり、報告数は微増した。年齢別では、1歳以下の報告数が全体の約68%を占めている。咽頭結膜熱の定点当たり報告数は第19週以降、増加が続いており、過去5年間の同時期と比較してかなり多い状態が継続している。都道府県別では福井県(3.5)、香川県(2.3)、鹿児島県(2.1)、岐阜県(2.1)、島根県(2.0)が多い。A群溶血性レンサ球菌咽頭炎の定点当たり報告数は減少したが、過去5年間の同時期と比較してかなり多い状態が続いている。都道府県別では山形県(4.5)、富山県(4.1)、新潟県(4.0)、北海道(3.5)が多い。感染性胃腸炎の定点当たり報告数は3週連続で減少した。水痘の定点当たり報告数は2週連続で減少したが、過去5年間の同時期と比較してやや多い状態が続いている。手足口病の定点当たり報告数は第19週以降、増加が続いている。伝染性紅斑の定点当たり報告数は減少した。百日咳の定点当たり報告数は横ばいであった。風しんの定点当たり報告数は微増した。ヘルパンギーナの定点当たり報告数は第10週以降、増加が続いており、過去5年間の同時期と比較してやや多い。麻しんの定点当たり報告数は横ばいであった。流行性耳下腺炎の定点当たり報告数は微減したが、過去5年間の同時期と比較してやや多い。マイコプラズマ肺炎の定点当たり報告数は減少したが、過去5年間の同時期と比較してかなり多い状態が続いている。成人麻しん3例の報告があり、岐阜県から2例、千葉県から1例であった。

 

目で見る動向(県内)

 

 

 

この週報は兵庫県立健康環境科学研究センターホームページhttp://www.iphes.pref.hyogo.jp/にも掲載しています。また、http://idsc.nih.go.jp/index-j.htmlから国立感染症研究所感染症情報センタ−の週報(IDWR)がダウンロードできます。