兵庫県感染症発生動向調査週報(平成18年)第24週

平成18年6月22日 兵庫県感染症情報センタ−発行

この週報は感染症法及びその関連法規に基づく感染症発生動向調査の県内状況を速報するものです。患者数は確定した値ではありませんのでご了承ください。感染症発生動向調査は全数把握対象疾病にあっては国内の全医療機関、定点把握対象疾病にあっては指定の医療機関(定点)からの保健所(健康福祉事務所)への報告に基づいています。

 

麻しん流行のおそれ 

関東地方で麻しんの集団発生が複数件あり、関東一円、全国的な流行の可能性が危惧されるとして、国立感染症研究所感染症情報センターは緊急情報を出して注意を喚起しています。

        http://idsc.nih.go.jp/disease/measles/meas0605.html

 

平成18年第24週(平成18年6月12日〜6月18日)コメント

全数把握感染症(県内第24週)

1類感染症:報告はありません。

2類感染症:細菌性赤痢 1名(伊丹健康福祉事務所管内、海外渡航者)

3類感染症:腸管出血性大腸菌感染症 2名(神戸市) O157 VT1+VT2+  1名  O126  VT1+ 1名 

4類感染症:A型肝炎 1名(赤穂健康福祉事務所管内)

          レジオネラ症 1名(社健康福祉事務所管内)

5類感染症:アメーバ赤痢 1名(宝塚健康福祉事務所管内)

          ウイルス性肝炎(B型肝炎) 1名(福崎健康福祉事務所管内)

      後天性免疫不全症候群(無症候期) 1名

 

追加報告腸管出血性大腸菌感染症 13名

(洲本健康福祉事務所管内  3名  第22週、9名  第23週  いずれもO26 VT1+

和田山健康福祉事務所管内 1名  第23週  O157 VT2+)

         

定点把握感染症等の概況(県内第24週)

腸管出血性大腸菌感染症については、今週は2名の報告ですが、洲本健康福祉事務所管内の保育園児等12名と和田山健康福祉事務所管内の1名が22及び23週に追加報告されました。今後はさらに暑い日が多くなり、患者数も多くなってきます。食事前やトイレの後、生肉や生魚をさわったあとなどは手洗いを十分に行い、できるだけ加熱調理したものを食べる、調理後は室温に放置しないなど衛生管理・感染予防に注意してください。

A群溶血性レンサ球菌咽頭炎、咽頭結膜熱の定点あたり患者数は今週ともに減少しましたが、例年の同時期と比較すると2疾患ともかなり多い状態です。A群溶血性レンサ球菌咽頭炎家族や学校で集団発生が起こることもあります。患者との濃厚接触をさける、うがい、手洗いをするなど感染予防が大切です。咽頭結膜熱はプール熱とも言われ、プールを介して感染することがあります。うがい、手洗い、水泳前後のシャワーなどが大切です。

夏型感染症の代表である手足口病、ヘルパンギーナの患者数は増加しています。これから急速な患者数の増加が予想されます。

インフルエンザの定点あたり患者数は今週も減少し、定点からの患者報告数は62名(先週110名)となっています。全国的には、依然、5道県で定点あたり患者数が注意報基準あるいは警報基準を超えている地域があります。

 

定点あたり患者数の上位10位の疾病(県内第24週)

 

疾病名

定点当たり患者数

先週

先週からの増減

 

疾病名

定点当たり患者数

先週

先週からの増減

1

感染性胃腸炎

4.77

4.90

0.13

6

手足口病

1.49

1.09

0.40

2

水痘

2.74

2.64

0.10

7

咽頭結膜熱

1.37

1.64

0.27

3

ヘルパンギーナ

2.28

1.50

0.78

8

流行性角結膜炎

0.97

1.26

0.29

4

A群溶血性レンサ球菌咽頭炎

1.91

2.50

0.59

9

突発性発しん

0.57

0.53

0.04

5

流行性耳下腺炎

1.59

1.81

0.22

10

伝染性紅斑

0.49

0.40

0.09

 

検査情報(県立健康環境科学研究センター)

 今週新たに、7歳の肺炎患者から肺炎マイコプラズマ、8ヶ月の急性細気管支炎患者からヒューマンメタニューモウイルスがいずれも鼻腔ぬぐい液から検出されました。

 

定点把握感染症等全国の概況 (第22週 国立感染症研究所の週報IDWRから部分的に引用)

 インフルエンザの定点当たり報告数は横ばいであったが、過去5年間の同時期(前週、当該週、後週)と比較してかなり多い。都道府県別では沖縄県(12.6)、北海道(4.0)、岩手県(3.7)、秋田県(3.0)が多い。RSウイルス感染症100例の報告があり、報告数は減少した。年齢別では、1歳以下の報告数が全体の73%を占めている。咽頭結膜熱の定点当たり報告数は第19週以降、増加が続いており、過去5年間の同時期と比較してかなり多い。A群溶血性レンサ球菌咽頭炎の定点当たり報告数は微増し、過去5年間の同時期と比較してかなり多い。感染性胃腸炎の定点当たり報告数は2週連続で減少した。水痘の定点当たり報告数は減少したが、過去5年間の同時期と比較してやや多い。手足口病の定点当たり報告数は第19週以降、増加が続いている。伝染性紅斑の定点当たり報告数は第19週以降、増加が続いている。百日咳の定点当たり報告数は微減した。風しんの定点当たり報告数は減少した。ヘルパンギーナの定点当たり報告数は第10週以降、増加が続いており、過去5年間の同時期と比較してかなり多い。麻しんの定点当たり報告数は減少した。流行性耳下腺炎の定点当たり報告数は増加し、過去5年間の同時期と比較してやや多い。マイコプラズマ肺炎の定点当たり報告数は横ばいであるが、過去5年間の同時期と比較してかなり多い。

 

目で見る動向(県内)

 

 

 

また、http://idsc.nih.go.jp/index-j.htmlから国立感染症研究所感染症情報センターの週報(IDWR)がダウンロードできます