兵庫県感染症発生動向調査週報(平成18年)第23週

平成18年6月15日 兵庫県感染症情報センタ−発行

この週報は感染症法及びその関連法規に基づく感染症発生動向調査の県内状況を速報するものです。患者数は確定した値ではありませんのでご了承ください。感染症発生動向調査は全数把握対象疾病にあっては国内の全医療機関、定点把握対象疾病にあっては指定の医療機関(定点)からの保健所(健康福祉事務所)への報告に基づいています。

 

 

麻しん流行のおそれ 

関東地方で麻しんの集団発生が複数件あり、関東一円、全国的な流行の可能性が危惧されるとして、国立感染症研究所感染症情報センターは緊急情報を出して注意を喚起しています。     http://idsc.nih.go.jp/disease/measles/meas0605.html

また、「医療機関での麻疹対応について(初版)」及び「保育園・幼稚園・学校等での麻しん患者発生時の対応マニュアル」も出されました。 http://idsc.nih.go.jp/disease/measles/index.html

 

平成18年第23週(平成18年6月5日〜6月11日)コメント

全数把握感染症(県内第23週)

1類感染症:報告はありません。

2類感染症:報告はありません。

3類感染症:腸管出血性大腸菌感染症 3名(神戸市1名)O157  VT2+ 

(姫路市、明石健康福祉事務所管内 各1名)O157  VT1+VT2+

4類感染症:A型肝炎 1名(洲本健康福祉事務所管内、海外渡航者)

          レジオネラ症 1名(福崎健康福祉事務所管内)

5類感染症:アメーバ赤痢 1名(洲本健康福祉事務所管内)

          劇症型溶血性レンサ球菌感染症(西宮市)

 

追加報告A型肝炎 2名(西宮市 第15週、第19週)

            破傷風 1名(西宮市 第21週)

         

定点把握感染症等の概況(県内第23週)

腸管出血性大腸菌感染症については、一部先週にも報告しましたが、洲本健康福祉事務所管内の保育園で5月下旬頃から集団発生がありました。園児とその家族12名と職員1名からO26が検出されました。詳細は現在調査中です。暑い日が多くなり、腸管出血性大腸菌感染症をはじめ食中毒も増えてくる季節です。食事前やトイレ後の手洗いを十分に行い、できるだけ加熱調理したものを食べる、室温に放置しないなど注意してください。

インフルエンザの定点あたり患者数は今週も減少し、定点からの患者報告数は110名(先週278名)となっています。国の感染症情報センターによると、第16週以降、B型の検出の割合が高くなっていますが、患者発生報告数が第21週から増加してきた沖縄県ではAH1型ウイルスの分離報告もみられているようです(第22週)。

咽頭結膜熱の定点あたり患者数は今週さらに増加し、近年で最も高いピークを記録した平成15年のピークを既に超えています。今後例年の流行期をむかえ患者数がさらに増加する可能性があります。A群溶血性レンサ球菌咽頭炎の定点あたり患者数も今週さらに増加し、例年の同時期と比べてかなり多い状態になっています。家族や学校で集団発生が起こることもあります。流行性耳下腺炎の患者数は今週わずかに減少しましたが、例年の同時期と比較するとやや多い状態です。

夏型感染症の代表である手足口病、ヘルパンギーナの患者数はさらに増加しました。これから急速な患者数の増加が予想されます。

 

定点あたり患者数の上位10位の疾病(県内第23週)

 

疾病名

定点当たり患者数

先週

先週からの増減

 

疾病名

定点当たり患者数

先週

先週からの増減

1

感染性胃腸炎

4.90

4.98

0.08

6

ヘルパンギーナ

1.50

0.94

0.56

2

水痘

2.64

3.57

0.93

7

流行性角結膜炎

1.26

1.43

0.17

3

A群溶血性レンサ球菌咽頭炎

2.50

2.13

0.37

8

手足口病

1.09

0.95

0.14

4

流行性耳下腺炎

1.81

1.83

0.02

9

インフルエンザ

0.57

1.48

0.91

5

咽頭結膜熱

1.64

1.51

0.13

10

突発性発しん

0.53

0.54

0.01

 

検査情報(県立健康環境科学研究センター)

 0歳9ヶ月〜2歳3ヶ月(気管支炎2名、滲出性扁桃炎1名)の咽頭由来検体からアデノウイルス3型が検出されています。

 

定点把握感染症等全国の概況 (第21週 国立感染症研究所の週報IDWRから部分的に引用)

 インフルエンザの定点当たり報告数は微増した。過去5年間の同時期(前週、当該週、後週)と比較してかなり多い。都道府県別では沖縄県(7.2)、北海道(4.3)、岩手県(3.4)、愛媛県(3.2)、岡山県(2.7)が多い。RSウイルス感染症は、125例の報告があり、報告数は微増した。年齢別では、1歳以下の報告数は全体の約66%を占めている。咽頭結膜熱の定点当たり報告数は3週連続で増加し、過去5年間の同時期と比較してかなり多い状態が続いている。A群溶血性レンサ球菌咽頭炎の定点当たり報告数は3週連続で増加し、過去5年間の同時期と比較してかなり多い。感染性胃腸炎の定点当たり報告数は減少した。水痘の定点当たり報告数は増加し、過去5年間の同時期と比較してやや多い状態である。手足口病の定点当たり報告数は3週連続で増加した。伝染性紅斑の定点当たり報告数は3週連続で増加した。百日咳の定点当たり報告数は3週連続で増加した。風しんの定点当たり報告数は増加した。ヘルパンギーナの定点当たり報告数は第10週以降増加が続いており、過去5年間の同時期と比較してやや多い状態である。麻しんの定点当たり報告数は2週連続で増加した。流行性耳下腺炎の定点当たり報告数は減少した。マイコプラズマ肺炎の定点当たり報告数は増加し、過去5年間の同時期と比較してかなり多い状態が続いている。

 

目で見る動向(県内)

 

 

 

また、http://idsc.nih.go.jp/index-j.htmlから国立感染症研究所感染症情報センターの週報(IDWR)がダウンロードできます