兵庫県感染症発生動向調査週報(平成18年)第21週

平成18年6月1日 兵庫県感染症情報センタ−発行

この週報は感染症法及びその関連法規に基づく感染症発生動向調査の県内状況を速報するものです。患者数は確定した値ではありませんのでご了承ください。感染症発生動向調査は全数把握対象疾病にあっては国内の全医療機関、定点把握対象疾病にあっては指定の医療機関(定点)からの保健所(健康福祉事務所)への報告に基づいています。

 

 麻しん流行のおそれ 

関東地方で麻しんの集団発生が複数件あり、関東一円、全国的な流行の可能性が危惧されるとして、国立感染症研究所感染症情報センターは緊急情報を出して注意を喚起しています。     http://idsc.nih.go.jp/disease/measles/meas0605.html

また、「医療機関での麻疹対応について(初版)」及び「保育園・幼稚園・学校等での麻しん患者発生時の対応マニュアル」も出されました。 http://idsc.nih.go.jp/disease/measles/index.html

 

 平成18年第21週(平成18年5月22日〜5月28日)コメント

全数把握感染症(県内第21週)

1類感染症:報告はありません。

2類感染症:報告はありません。

3類感染症:腸管出血性大腸菌感染症 4名(神戸市 3名、尼崎市 1名)

3名は O157 VT1+VT2+、1名はO157毒素型不明

4類感染症:報告はありません。

5類感染症:アメーバ赤痢 2名(神戸市、伊丹健康福祉事務所管内)

            ウイルス性肝炎 1名B型、加古川健康福祉事務所管内)

            後天性免疫不全症候群 1名AIDS)

            梅毒 1名(尼崎市、早期顕症梅毒T期)

 

追加報告梅毒 1名加古川健康福祉事務所管内、無症状病原体保有者第19週)

 

定点把握感染症等の概況(県内第21週)

腸管出血性大腸菌感染症が今週4名報告されています。神戸市の3名のうち2名は先週報告の1名と同一家族で無症状病原体保有者です。暑い日が多くなり、腸管出血性大腸菌感染症をはじめ食中毒も増えてくる季節です。食事前やトイレ後の手洗いを十分に行い、できるだけ加熱調理したものを食べる、室温に放置しないなど注意してください。

インフルエンザの定点あたり患者数は今週も増加し、この時期としては患者数の多い状態です。インフルエンザ定点から依然365名(先週325名)の患者報告がありました。全国的には、北海道の2地域と福岡県の1地域で、定点あたり患者数が注意報レベルを超えています(第20週)。

咽頭結膜熱の定点あたり患者数は今週再度増加し、例年の同時期と比べると患者数は非常に多い状態です。今後例年の流行期をむかえ患者数がさらに増加する可能性があります。うがい・手洗い・水泳前後のシャワーなどが大切です。A群溶血性レンサ球菌咽頭炎の定点あたり患者数は今週わずかに減少しましたが、多い状態が続いています。家族や学校で集団発生が起こることもあります。患者との濃厚接触をさける、うがい、手洗いをするなど感染予防が大切です。伝染性紅斑は4週連続で増加し、例年の同時期と比べると患者数はやや多い状態です。夏型感染症の代表である手足口病、ヘルパンギーナの定点あたりの患者数もさらに増加してきました。

 

定点あたり患者数の上位10位の疾病(県内第21週)

 

疾病名

定点当たり患者数

先週

先週からの増減

 

疾病名

定点当たり患者数

先週

先週からの増減

1

感染性胃腸炎

5.98

6.72

0.74

6

流行性耳下腺炎

1.36

1.64

0.28

2

水痘

2.75

3.07

0.32

7

流行性角結膜炎

1.32

0.91

0.41

3

インフルエンザ

1.89

1.73

0.16

8

手足口病

0.74

0.33

0.41

4

A群溶血性レンサ球菌咽頭炎

1.88

1.98

0.10

9

伝染性紅斑

0.63

0.39

0.24

5

咽頭結膜熱

1.43

1.09

0.34

10

突発性発しん

0.57

0.74

0.17

 

検査情報(県立健康環境科学研究センター)

 先週掲載しました肺炎患者と気管支炎患者から検出されたヒューマンメタニューモウイルス1件ジェノタイプA12件ジェノタイプBに分類されました。 

 

定点把握感染症等全国の概況 (第19週 国立感染症研究所の週報IDWRから部分的に引用)

  インフルエンザの定点当たり報告数は減少した。RSウイルス感染症108例の報告があり、報告数は増加した。年齢別では、1歳以下の報告数が全体の79%を占めている。咽頭結膜熱の定点当たり報告数は増加し、過去5年間の同時期(前週、当該週、後週)と比較してかなり多い。A群溶血性レンサ球菌咽頭炎の定点当たり報告数は増加し、過去5年間の同時期と比較してやや多い。感染性胃腸炎の定点当たり報告数は増加し、過去5年間の同時期と比較してやや多い。水痘の定点当たり報告数は増加し、過去5年間の同時期と比較してかなり多い。手足口病の定点当たり報告数は増加した。伝染性紅斑の定点当たり報告数は増加した。百日咳の定点当たり報告数は微増した。風しんの定点当たり報告数は微増した。ヘルパンギーナの定点当たり報告数は増加した。麻しんの定点当たり報告数は微減した。流行性耳下腺炎の定点当たり報告数は2週連続で増加し、過去5年間の同時期と比較してやや多い。マイコプラズマ肺炎の定点当たり報告数は増加し、過去5年間の同時期と比較してかなり多い。成人麻しんは、北海道から1例の報告があった。

 

目で見る動向(県内)

 

 

 

また、http://idsc.nih.go.jp/index-j.htmlから国立感染症研究所感染症情報センターの週報(IDWR)がダウンロードできます