兵庫県感染症発生動向調査週報(平成18年)第19週

平成18年5月18日 兵庫県感染症情報センタ−発行

この週報は感染症法及びその関連法規に基づく感染症発生動向調査の県内状況を速報するものです。患者数は確定した値ではありませんのでご了承ください。感染症発生動向調査は全数把握対象疾病にあっては国内の全医療機関、定点把握対象疾病にあっては指定の医療機関(定点)からの保健所(健康福祉事務所)への報告に基づいています。

 

麻しん流行のおそれ 関東地方で麻しんの集団発生が複数件あり、関東一円、全国的な流行の可能性が危惧されるとして、国立感染症研究所感染症情報センターは緊急情報を出しました。

http://idsc.nih.go.jp/disease/measles/meas0605.html

(兵庫県内では19週段階では流行の兆しはみられていません。)

平成18年第19週(平成18年5月8日〜5月14日)コメント

全数把握感染症(県内第19週)

1類感染症:報告はありません。

2類感染症:細菌性赤痢 1名(姫路市、海外渡航者)

3類感染症:腸管出血性大腸菌感染症 1名(加古川健康福祉事務所管内)  O157 VT1+VT2+

4類感染症:マラリア(四日熱) 1名(神戸市、海外渡航者) 

5類感染症:アメーバ赤痢 1名(伊丹健康福祉事務所管内)

     劇症型溶血性レンサ球菌感染症 2名(神戸市)

追加報告アメーバ赤痢 1名(神戸市、第18週)

 

定点把握感染症等の概況(県内第19週)

今週は多くの疾患で定点あたり患者数が増加しました。咽頭結膜熱の定点あたり患者数は2週連続で減少していましたが、今週再度増加しました。例年の同時期と比べると患者数は非常に多い状態です。今後例年の流行期をむかえ患者数がさらに増加する可能性があります。咽頭結膜熱は発熱・咽頭炎・眼症状を主とする急性のウイルス性感染症です。別名プール熱ともいわれ、ウイルスに汚染されたプールの水を介して感染することもあります。うがい・手洗い・水泳前後のシャワーなどが大切です。水痘、流行性耳下腺炎、流行性角結膜炎の定点あたり患者数は急増しました。夏型感染症の代表である手足口病が流行の立ち上がりを見せてきました。今後さらに増加してくると思われます。

インフルエンザの定点あたり患者数は減少しましたがこの時期としては患者数の多い状態です。全報告患者数に占める割合は10〜14歳が45%、ついで15〜19歳が18%となっています。全国的には、北海道の2地域が警報レベルを超えており、兵庫県を含む4道府県の保健所管内で注意報レベルを超えています(第18週)。うがい、手洗いの励行、十分な睡眠やバランスのとれた食事をとる等、引き続き注意が必要です。

 

定点あたり患者数の上位10位の疾病(県内第19週)

 

疾病名

定点当たり患者数

先週

先週からの増減

 

疾病名

定点当たり患者数

先週

先週からの増減

1

感染性胃腸炎

7.20

5.38

1.82

6

A群溶血性レンサ球菌咽頭炎

1.31

1.07

0.24

2

水痘

3.67

2.20

1.47

7

咽頭結膜熱

1.19

0.66

0.53

3

流行性耳下腺炎

1.63

0.98

0.65

8

突発性発しん

0.69

0.49

0.20

4

インフルエンザ

1.55

2.03

0.48

9

伝染性紅斑

0.35

0.26

0.09

5

流行性角結膜炎

1.49

0.69

0.80

10

手足口病

0.31

0.25

0.06

 

 

 

定点把握感染症等全国の概況 (第16週 国立感染症研究所の週報IDWRから部分的に引用)

  インフルエンザの定点当たり報告数は微増した。都道府県別では北海道(4.2)、秋田県(4.2)、愛媛県(2.8)、青森県(2.6)が多い。RSウイルス感染症163例の報告があり、報告数は減少した。年齢別では、1歳以下の報告数が全体の81%を占めている。咽頭結膜熱の定点当たり報告数は増加し、過去5年間の同時期(前週、当該週、後週)と比較してかなり多い。都道府県別では福井県(2.2)、佐賀県(1.3)、兵庫県(1.3)が多い。A群溶血性レンサ球菌咽頭炎の定点当たり報告数は2週連続で増加し、過去5年間の同時期と比較してかなり多い。都道府県別では鳥取県(6.0)、新潟県(5.7)、福井県(4.3)が多い。感染性胃腸炎の定点当たり報告数は微増し、過去5年間の同時期と比較してやや多い。都道府県別では宮崎県(14.2)、大分県(13.0)、福井県(11.1)が多い。水痘の定点当たり報告数は3週連続で減少した。都道府県別では沖縄県(4.2)、宮崎県(4.1)、佐賀県(3.9)が多い。手足口病の定点当たり報告数は増加した。都道府県別では徳島県(1.29)、愛知県(0.82)、岐阜県(0.72)が多い。伝染性紅斑の定点当たり報告数は第10週以降、増加が続いている。都道府県別では福島県(1.4)、熊本県(1.4)、青森県(1.3)、島根県(1.3)が多い。百日咳の定点当たり報告数は微増した。都道府県別では徳島県(0.04)が多い。風しんの定点当たり報告数は減少した。都道府県別では滋賀県(0.03)、高知県(0.03)が多い。ヘルパンギーナの定点当たり報告数は増加した。都道府県別では鳥取県(1.37)、熊本県(0.58)、佐賀県(0.52)が多い。麻しんの定点当たり報告数は微増した。都道府県別では岡山県(0.04)、埼玉県(0.02)が多い。流行性耳下腺炎の定点当たり報告数は3週連続で減少した。都道府県別では鹿児島県(4.2)、長野県(3.2)、山口県(3.1)が多い。マイコプラズマ肺炎の定点当たり報告数は増加し、過去5年間の同時期と比較してかなり多い。都道府県別では埼玉県(1.3)、岡山県(1.2)、愛媛県(1.2)、愛知県(1.2)が多い。

 

 

 

目で見る動向(県内)

 

 

 

また、http://idsc.nih.go.jp/index-j.htmlから国立感染症研究所感染症情報センターの週報(IDWR)がダウンロードできます