兵庫県感染症発生動向調査週報(平成18年)

平成18年4月20日 兵庫県感染症情報センタ−発行

この週報は感染症発生動向調査の患者情報について、速報性を重視して発行するものです。そのため、患者数は確定した値ではありません。場合によっては集計されない保健所(健康福祉事務所)があることや、国からの還元情報の値と異なることがありますがご了承ください。

 

平成18年第15週(平成18年4月10日〜4月16日)コメント

全数把握感染症(県内第15週)

1類感染症:報告はありません。

2類感染症:細菌性赤痢 1名(姫路市、海外渡航者)

3類感染症:腸管出血性大腸菌感染症 1名(宝塚健康福祉事務所管内) O157 VT1+VT2+

4類感染症:報告はありません。

5類感染症:アメーバ赤痢 1名(尼崎市)

      後天性免疫不全症候群(AIDS)1名

追加報告 アメーバ赤痢 1名(尼崎市、第14週、海外渡航者)

          急性脳炎 1名(神戸市、第14週)

          クロイツフェルト・ヤコブ病 1名(西宮市、第13週)

 

定点把握感染症等の概況(県内第15週)

咽頭結膜熱の定点あたり患者数はわずかに減少しましたが、例年の同時期としては非常に患者数の多い状態です。咽頭結膜熱は発熱・咽頭炎・眼症状を主とする急性ウイルス性の感染症です。別名プール熱ともいわれ、ウイルスに汚染されたプールの水を介して感染することもあります。うがい・手洗い・水泳前後のシャワーなどが大切です。咽頭結膜熱の定点あたり患者数は全国的にもかなり多い状況にあり今後も注意が必要です。A群溶血性レンサ球菌咽頭炎の定点あたり患者数は第11週以降減少が続いていますが、例年の同時期で比較するとやや多い状態です。A群溶血性レンサ球菌咽頭炎は突然の発熱(38℃)や咽頭痛から始まり、頸部リンパ節炎や扁桃の発赤腫脹がみられます。学校、家庭などでの集団感染も起こります。感染防止のためには患者との濃厚接触を避けることが重要で、うがい・手洗いも大切です。

 

定点あたり患者数の上位10位の疾病(県内第15週)

 

疾病名

定点当たり患者数

先週

先週からの増減

 

疾病名

定点当たり患者数

先週

先週からの増減

1

感染性胃腸炎

7.54

7.32

0.22

6

流行性角結膜炎

0.83

0.60

0.23

2

水痘

2.30

2.39

0.09

7

突発性発しん

0.64

0.78

0.14

3

A群溶血性レンサ球菌咽頭炎

1.13

1.19

0.06

8

インフルエンザ

0.53

0.44

0.09

4

流行性耳下腺炎

1.07

1.20

0.13

9

伝染性紅斑

0.28

0.20

0.08

5

咽頭結膜熱

0.98

1.08

0.10

10

手足口病

0.20

0.08

0.12

 

 

検査情報(県立健康環境科学研究センター)

 咽頭結膜熱の患者数が多い状態となっていますが、同疾病の原因と考えられているアデノウイルスでは、1型2件2型5件3型5件11型1件、咽頭結膜熱患者や滲出性扁桃炎患者等から平成18年1月〜3月の間に採取された咽頭ぬぐい液や鼻汁等より検出されています(これらは既にこの欄で記載した情報を集計したものです)。

 

定点把握感染症等全国の概況 (第13週 国立感染症研究所の週報IDWRから部分的に引用)

インフルエンザの定点当たり報告数は減少が続いている。都道府県別では高知県(6.5)、北海道(5.8)、新潟県(5.6)が多い。RSウイルス感染症は、40都道府県から243例の報告があり、報告数は増加した。年齢別では、1歳以下の報告数が全体の約77%を占めている。咽頭結膜熱の定点当たり報告数は増加し、過去5年間の同時期(前週、当該週、後週)と比較してかなり多い。都道府県別では島根県(1.6)、岐阜県(1.4)、福井県(1.2)、鹿児島県(1.2)が多い。A群溶血性レンサ球菌咽頭炎の定点当たり報告数は第11週以降、減少が続いているが、過去5年間の同時期と比較してやや多い。都道府県別では新潟県(4.6)、鳥取県(4.0)、北海道(3.0)が多い。感染性胃腸炎の定点当たり報告数は第11週以降、減少が続いている。都道府県別では宮崎県(16.3)、高知県(12.3)、大分県(11.4)が多い。水痘の定点当たり報告数は横ばいであり、過去5年間の同時期と比較してやや多い。都道府県別では佐賀県(5.8)、宮崎県(4.5)、沖縄県(4.1)が多い。手足口病の定点当たり報告数は横ばいであった。都道府県別では岐阜県(0.46)、愛知県(0.33)、徳島県(0.30)が多い。伝染性紅斑の定点当たり報告数は増加した。都道府県別では青森県(1.2)、鳥取県(1.1)、山梨県(1.0)、熊本県(1.0)が多い。百日咳の定点当たり報告数は2週連続で増加し、過去5年間の同時期と比較してかなり多い。都道府県別では山梨県(0.17)、栃木県(0.13)、徳島県(0.09)が多い。風しんの定点当たり報告数は横ばいであった。都道府県別では福井県(0.09)、鳥取県(0.05)、岩手県(0.03)、香川県(0.03)が多い。ヘルパンギーナの定点当たり報告数は横ばいであった。都道府県別では秋田県(0.31)、山口県(0.31)、熊本県(0.28)が多い。麻しんの定点当たり報告数は横ばいであった。都道府県別では岐阜県(0.04)、滋賀県(0.03)、沖縄県(0.03)が多い。流行性耳下腺炎の定点当たり報告数は増加し、過去5年間の同時期と比較してやや多い。都道府県別では鹿児島県(5.0)、長野県(4.7)、沖縄県(3.9)が多い。マイコプラズマ肺炎の定点当たり報告数は増加し、過去5年間の同時期と比較してかなり多い。都道府県別では愛媛県(2.0)、大阪府(1.8)、佐賀県(1.3)が多い。

 

目で見る動向(県内)

また、http://idsc.nih.go.jp/index-j.htmlから国立感染症研究所感染症情報センターの週報(IDWR)がダウンロードできます