兵庫県感染症発生動向調査週報(平成18年)

平成18年3月23日 兵庫県感染症情報センタ−発行

この週報は感染症発生動向調査の患者情報について、速報性を重視して発行するものです。そのため、患者数は確定した値ではありません。場合によっては集計されない保健所(健康福祉事務所)があることや、国からの還元情報の値と異なることがありますがご了承ください。

 

今冬のインフルエンザ総合対策について <手洗い・うがいが基本です  インフルエンザは予防から>

が厚生労働省から発表されています。詳細はホームページをご覧ください。  

http://www.mhlw.go.jp/houdou/0111/h1112-1.html (厚生労働省)

 

平成18年第11週(平成18年3月13日〜3月19日)コメント

全数把握感染症(県内第11週)

1類感染症:報告はありません。

2類感染症:報告はありません。

3類感染症腸管出血性大腸菌感染症 1名(尼崎市)    O157 VT1+

4類感染症A型肝炎 2名(西宮市)

レジオネラ症 1名(神戸市)

5類感染症:後天性免疫不全症候群(AIDS) 1名

追加報告 :報告はありません。

 

インフルエンザ情報(県内第11週)

県内の定点からの患者報告は486人(先週776人)、定点あたり患者数は2.52人(同4.02人)と減少しています。県内全体的に患者数は減少していますが、福崎健康福祉事務所管内は定点あたり患者数が依然注意報基準値を超えています。流行はおさまりつつあると思われますが、うがい、手洗いの励行、十分な睡眠やバランスのとれた食事をとる、混雑する場所への外出は控える、かかった場合はマスクを着用し、早めの受診を心がけるなどの注意が引き続き必要です。

 全国の状況は国の感染症情報センターのホームページをご覧ください。

   流行レベルマップ   http://idsc.nih.go.jp/disease/influenza/inf-keiho/index.html 

インフルエンザ様疾患発生報告   http://idsc.nih.go.jp/idwr/kanja/infreport/infl05_06-16.pdf

 

定点把握感染症等の概況(県内第11週)

A群溶血性レンサ球菌咽頭炎の定点あたり患者数は、今週減少しましたが、例年の同時期で比較するとかなり多くなっています。A群溶血性レンサ球菌咽頭炎はA群溶血性レンサ球菌による疾病で、突然の発熱(38℃)や咽頭痛から始まり、頸部リンパ節炎や扁桃の発赤腫脹がみられます。学校、家庭などでの集団感染も起こります。感染防止のためには患者との濃厚接触を避けることが重要で、うがい・手洗いも大切です。咽頭結膜熱の定点あたり患者数は依然増加を続けています。咽頭結膜熱は発熱・咽頭炎・眼症状を主とする急性ウイルス性の感染症です。別名プール熱ともいわれ、ウイルスに汚染されたプールの水を介して感染することもあります。うがい・手洗い・水泳前後のシャワーなどが大切です。A群溶血性レンサ球菌咽頭炎、咽頭結膜熱の定点あたり患者数は全国的にも多い状況にあり、今後も注意が必要です。感染性胃腸炎の定点あたり患者数に大きな変動はありません。水痘の定点あたり患者数は増減を繰り返しています。流行性耳下腺炎の定点あたり患者数が増加してきています。RSウイルス感染症の定点あたり患者数は減少してきました。

 

定点あたり患者数の上位10位の疾病(県内第11週)

 

疾病名

定点当たり患者数

先週

先週からの増減

 

疾病名

定点当たり患者数

先週

先週からの増減

1位

感染性胃腸炎

9.17

9.51

0.34

6位

咽頭結膜熱

1.01

0.77

0.24

2位

インフルエンザ

2.52

4.02

1.50

7位

突発性発しん

0.63

0.61

0.02

3位

水痘

2.49

2.52

0.03

8位

流行性角結膜炎

0.57

0.66

0.09

4位

A群溶血性レンサ球菌咽頭炎

1.72

2.69

0.97

9位

伝染性紅斑

0.18

0.21

0.03

5位

流行性耳下腺炎

1.29

1.03

0.26

10位

手足口病

0.16

0.08

0.08

 

 

定点把握感染症等全国の概況 (第9週 国立感染症研究所の週報IDWRから部分的に引用)

 インフルエンザの定点当たり報告数は、第4週のピークを過ぎてからは減少が続いている。都道府県別では高知県(44.3)、長野県(21.0)、新潟県(16.1)、富山県(14.9)が多い。咽頭結膜熱の定点当たり報告数は第5週以降、増加が続いており、過去5年間の同時期(前週、当該週、後週)と比較してかなり多い。都道府県別では佐賀県(1.6)、福井県(1.4)、島根県(1.3)が多い。A群溶血性レンサ球菌咽頭炎の定点当たり報告数は横ばいであるが、過去5年間の同時期と比較してかなり多い。都道府県別では新潟県(6.7)、山形県(6.6)、鳥取県(5.2)が多い。感染性胃腸炎の定点当たり報告数は横ばいであった。都道府県別では宮崎県(18.1)、愛媛県(17.9)、佐賀県(16.2)が多い。水痘の定点当たり報告数は増加した。都道府県別では福岡県(4.3)、宮崎県(4.1)、長崎県(4.1)が多い。手足口病の定点当たり報告数は増加した。都道府県別では岐阜県(0.89)、三重県(0.67)、愛知県(0.35)が多い。伝染性紅斑の定点当たり報告数は横ばいであった。都道府県別では島根県(1.9)、熊本県(1.1)、青森県(1.0)が多い。百日咳の定点当たり報告数は微増した。都道府県別では大分県(0.06)、千葉県(0.04)、山口県(0.04)が多い。風しんの定点当たり報告数は微減した。都道府県別では秋田県(0.03)、奈良県(0.03)が多い。ヘルパンギーナの定点当たり報告数は微増した。都道府県別では岩手県(0.29)、熊本県(0.19)、東京都(0.11)が多い。麻しんの定点当たり報告数は微減した。都道府県別では千葉県(0.01)、東京都(0.01)、愛知県(0.01)、大阪府(0.01)が多い。流行性耳下腺炎の定点当たり報告数は減少した。都道府県別では沖縄県(5.4)、鳥取県(4.0)、鹿児島県(4.0)が多い。RSウイルス感染症は、ゼロ報告を含めて40都道府県から234例の報告があり、報告数は減少した。年齢別では、1歳以下の報告数が全体の約73%を占めている。マイコプラズマ肺炎の定点当たり報告数は2週連続で増加した。都道府県別では岡山県(1.6)、佐賀県(1.5)、大阪府(1.4)が多い。

 

目で見る動向(県内)

2月コメント

 月報は性感染症と薬剤耐性菌感染症が対象疾患となっています。性感染症では、今月はどの疾患も定点あたり患者数は減少しています。薬剤耐性菌感染症では、特に目立った動向はありません。

 

月報対象疾患の動向(兵庫県、上段:患者数、下段:定点あたり患者数)

 

7月

8月

9月

10月

11月

12月

1月

2月

性器クラミジア感染症

125

113

109

101

112

107

91

86

2.72

2.46

2.37

2.20

2.43

2.33

1.98

1.87

性器ヘルペスウイルス感染症

25

50

45

45

44

43

50

31

0.54

1.09

0.98

0.98

0.96

0.93

1.09

0.67

尖圭コンジローマ

33

32

21

24

23

16

34

24

0.72

0.70

0.46

0.52

0.50

0.35

0.74

0.52

淋菌感染症

49

53

53

55

43

40

43

36

1.07

1.15

1.15

1.20

0.93

0.87

0.93

0.78

メチシリン耐性黄色ブドウ球菌感染症MRSA)

45

32

44

31

47

36

46

30

3.46

2.46

3.38

2.38

3.62

2.77

3.29

2.14

ペニシリン耐性肺炎球菌感染症(PRSP)

9

5

4

13

20

12

11

0.69

0.38

0.31

1.00

1.54

0.86

0.79

薬剤耐性緑膿菌感染症

1

2

2

2

0.08

0.15

0.15

0.15

 

また、http://idsc.nih.go.jp/index-j.htmlから国立感染症研究所感染症情報センターの週報(IDWR)がダウンロードできます