兵庫県感染症発生動向調査週報(平成18年)

平成18年2月23日 兵庫県感染症情報センタ−発行

この週報は感染症発生動向調査の患者情報について、速報性を重視して発行するものです。そのため、患者数は確定した値ではありません。場合によっては集計されない保健所(健康福祉事務所)があることや、国からの還元情報の値と異なることがありますがご了承ください。

 

今冬のインフルエンザ総合対策について <手洗い・うがいが基本です  インフルエンザは予防から>

が厚生労働省から発表されています。詳細はホームページをご覧ください。  

http://www.mhlw.go.jp/houdou/0111/h1112-1.html (厚生労働省)

 

平成18年第7週(平成18年2月13日〜2月19日)コメント

全数把握感染症(県内第7週)

1類感染症:報告はありません。

2類感染症細菌性赤痢 2名(神戸市)

3類感染症腸管出血性大腸菌感染症 1名(神戸市)   O157VT1+VT2+  

4類感染症:レジオネラ症 1名(神戸市)

5類感染症後天性免疫不全症候群(無症候性) 1名

追加報告 :報告はありません。

 

 

インフルエンザ情報(県内第7週)

 県内の定点からの患者報告は2,632人(先週3,814人)、定点あたり患者数は13.64人(同19.76人)となっています。定点あたり患者数が30人を超えている健康福祉事務所管内はありません。県内全体的に患者数は減少していますが増加している地域もあります。うがい、手洗いの励行、十分な睡眠やバランスのとれた食事をとる、混雑する場所への外出は控える、かかった場合はマスクを着用し、早めの受診を心がけるなどの注意が引き続き必要です。

県内の学級閉鎖等は、北播磨、西播磨、淡路以外の地域から54校報告されています(先週106校)。累計では743校(昨年同期266校)となっています。

 全国的にも患者数は減少してきたようです。(第6週) 

 http://idsc.nih.go.jp/disease/influenza/inf-keiho/index.html (国の感染症情報センター)

また39都道府県から今週(H18.2.5〜H18.2.11)1,316校(昨年同期1,239校)の学級閉鎖等が報告されています。(2月17日現在)

http://idsc.nih.go.jp/idwr/kanja/infreport/infl05_06-12.pdf (国の感染症情報センター)

 

定点把握感染症等の概況(県内第7週)

今週報告の細菌性赤痢患者2名は、5週報告患者の再発その家族です。感染性胃腸炎、水痘、A群溶血性レンサ球菌咽頭炎の定点あたり患者数は増加しています。A群溶血性レンサ球菌咽頭炎の定点あたり患者数は増減がありますが、多めの状態が続いています。咽頭結膜熱の定点あたり患者数が急増しています。例年の同時期で比較すると多くなっています。この疾病は別名プール熱ともいわれ、熱、咽頭炎、眼症状を主とする急性ウイルス性の感染症です。RSウイルス感染症の定点あたり患者数は減少してきましたが、例年の同時期と比較するとやや多い状態です。

 

定点あたり患者数の上位10位の疾病(県内第7週)

 

疾病名

定点当たり患者数

先週

先週からの増減

 

疾病名

定点当たり患者数

先週

先週からの増減

1位

インフルエンザ

13.64

19.76

6.12

6位

流行性耳下腺炎

0.63

0.51

0.12

2位

感染性胃腸炎

9.38

7.30

2.08

7位

突発性発しん

0.54

0.41

0.13

3位

水痘

2.87

1.82

1.05

8位

咽頭結膜熱

0.43

0.29

0.14

4位

A群溶血性レンサ球菌咽頭炎

1.73

1.47

0.26

9位

RSウイルス感染症

0.20

0.22

0.02

5位

流行性角結膜炎

0.69

0.60

0.09

10位

伝染性紅斑

0.17

0.21

0.04

 

検査情報(兵庫県立健康環境科学研究センター)

 3週で報告した出血性膀胱炎患者(1才、男児)の尿からアデノウイルス11型が検出されました。

 

 

定点把握感染症等全国の概況 (第5週 国立感染症研究所の週報IDWRから部分的に引用)

 インフルエンザの定点当たり報告数は減少した。都道府県別では愛知県(53.9)、福井県(49.8)埼玉県(45.1)、愛媛県(44.7)、三重県(41.6)、富山県(40.7)、静岡県(40.0)が多い。咽頭結膜熱の定点当たり報告数は増加し、過去5年間の同時期(前週、当該週、後週)と比較してかなり多い。都道府県別では佐賀県(1.09)、島根県(0.91)、福井県(0.82)が多い。A群溶血性レンサ球菌咽頭炎の定点当たり報告数は第1週以降、増加が続いており、過去5年間の同時期と比較してかなり多い。都道府県別では山形県(5.4)、新潟県(4.6)、石川県(3.6)が多い。感染性胃腸炎の定点当たり報告数は横ばいであった。都道府県別では大分県(16.1)、福井県(15.3)、山口県(14.7)が多い。水痘の定点当たり報告数は減少した。都道府県別では宮崎県(4.0)、山口県(3.8)、愛媛県(3.2)が多い。手足口病の定点当たり報告数は微減した。都道府県別では佐賀県(0.35)、熊本県(0.35)、秋田県(0.32)が多い。伝染性紅斑の定点当たり報告数は減少した。都道府県別では青森県(1.4)、島根県(1.3)、鳥取県(1.1)、福島県(1.0)が多い。百日咳の定点当たり報告数は微増した。都道府県別では徳島県(0.04)、奈良県(0.03)、大分県(0.03)、宮崎県(0.03)が多い。風しんの定点当たり報告数は横ばいであった。都道府県別では島根県(0.04)、高知県(0.03)、沖縄県(0.03)が多い。麻しんの定点当たり報告数は横ばいであった。都道府県別では長崎県(0.02)、鹿児島県(0.02)が多い。流行性耳下腺炎の定点当たり報告数は増加した。都道府県別では沖縄県(4.8)、長野県(3.9)、島根県(3.3)が多い。RSウイルス感染症は、ゼロ報告を含めて41都道府県から418例の報告があり、報告数は減少した。年齢別では、1歳以下の報告数が全体の約78%を占めている。マイコプラズマ肺炎の定点当たり報告数は増加し、過去5年間の同時期と比較してかなり多い。都道府県別では青森県(1.8)、岡山県(1.8)、福島県(1.7)が多い。

 

目で見る動向(県内)

 

1月コメント

 月報は性感染症と薬剤耐性菌感染症が対象疾患となっています。性感染症では、性器ヘルペスウイルス感染症、尖圭コンジローマの患者数が依然多い状態が続いています。薬剤耐性菌感染症では、特に目立った動向はありません。

 

月報対象疾患の動向(兵庫県、上段:患者数、下段:定点あたり患者数)

 

6月

7月

8月

9月

10月

11月

12月

1月

性器クラミジア感染症

111

125

113

109

101

112

107

91

2.41

2.72

2.46

2.37

2.20

2.43

2.33

1.98

性器ヘルペスウイルス感染症

47

25

50

45

45

44

43

50

1.02

0.54

1.09

0.98

0.98

0.96

0.93

1.09

尖圭コンジローマ

27

33

32

21

24

23

16

34

0.59

0.72

0.70

0.46

0.52

0.50

0.35

0.74

淋菌感染症

46

49

53

53

55

43

40

43

1.00

1.07

1.15

1.15

1.20

0.93

0.87

0.93

メチシリン耐性黄色ブドウ球菌感染症MRSA)

33

45

32

44

31

47

36

33

2.54

3.46

2.46

3.38

2.38

3.62

2.77

2.36

ペニシリン耐性肺炎球菌感染症(PRSP)

6

9

5

4

13

20

5

0.46

0.69

0.38

0.31

1.00

1.54

0.36

薬剤耐性緑膿菌感染症

1

1

2

2

2

0.08

0.08

0.15

0.15

0.14

 

 

また、http://idsc.nih.go.jp/index-j.htmlから国立感染症研究所感染症情報センターの週報(IDWR)がダウンロードできます