兵庫県感染症発生動向調査週報(平成18年)

平成18年1月19日 兵庫県感染症情報センタ−発行

この週報は感染症発生動向調査の患者情報について、速報性を重視して発行するものです。そのため、患者数は確定した値ではありません。場合によっては集計されない保健所(健康福祉事務所)があることや、国からの還元情報の値と異なることがありますがご了承ください。

 

今冬のインフルエンザ総合対策について <手洗い・うがいが基本です  インフルエンザは予防から>

が厚生労働省から発表されています。詳細はホームページをご覧ください。  

http://www.mhlw.go.jp/houdou/0111/h1112-1.html (厚生労働省)

 

平成18年第2週(平成18年1月9日〜1月15日)コメント

全数把握感染症(県内第2週)

1類感染症:報告はありません。

2類感染症:報告はありません。

3類感染症腸管出血性大腸菌感染症 1名(尼崎市)

4類感染症:報告はありません。

5類感染症:後天性免疫不全症候群(AIDS) 1名

追加報告 A型肝炎 1名(社健康福祉事務所管内、第1週)

レジオネラ症 2名(豊岡健康福祉事務所管内、第1週、平成17年第51週 各1名)

 

インフルエンザ情報(県内第2週)

 県内の定点からの患者報告は3,500人(先週1,377人)、定点あたり患者数は18.13人(同7.13人)となっています。姫路市、社、福崎健康福祉事務所管内では定点あたり患者数が警報レベルを超え、西宮市、洲本健康福祉事務所管内を除くすべての地域で注意報レベルを超えています。ほぼ県内全域に流行が拡がっていると考えられます。うがい、手洗いの励行、十分な睡眠やバランスのとれた食事をとる、混雑する場所への外出は控える、かかった場合はマスクを着用し、早めの受診を心がけるなどの注意が必要です。

 県内の学級閉鎖等は、今週神戸、東播磨、北播磨地域で4校報告されています。累計では16校(昨年同期8校)、となっています。

 全国的には兵庫県を含む24都道府県の保健所管内で、定点あたり患者数が注意報レベルを超え、大阪、岡山、山口、福岡、宮崎の府県の保健所管内で警報レベルを超えています。(第1週) 

 http://idsc.nih.go.jp/disease/influenza/inf-keiho/index.html (国の感染症情報センター)

また、19道府県で今週108校(昨年同期6校)の学級閉鎖等が報告されています。(1月6日現在)

http://idsc.nih.go.jp/idwr/kanja/infreport/infl05_06-07.pdf (国の感染症情報センター)

 兵庫県ではインフルエンザ関係リーフレット

「冬の感染症をやっつけろ」 http://web.pref.hyogo.jp/sippei/flunor2005.pdf

「高病原性鳥インフルエンザ流行地域に旅行される皆様へ」 

http://web.pref.hyogo.jp/sippei/ryokou2005.pdf

を作成しています。疾病対策課ホームページをご覧ください。

 

定点把握感染症等の概況(県内第2週)

今週は多くの疾患で定点あたり患者数が増加しています。

A群溶血性レンサ球菌咽頭炎、RSウイルス感染症の定点あたり患者数は例年の同時期と比較すると多い状態です。特にRSウイルス感染症の定点あたり患者数は昨年41週以降多い状態が続いています。

 

定点あたり患者数の上位10位の疾病(県内第2週)

 

疾病名

定点当たり患者数

先週

先週からの増減

 

疾病名

定点当たり患者数

先週

先週からの増減

1位

インフルエンザ

17.89

7.13

10.76

6位

突発性発しん

0.79

0.30

0.49

2位

感染性胃腸炎

6.95

5.57

1.38

7位

RSウイルス感染症

0.77

0.47

0.30

3位

水痘

3.56

2.83

0.73

8位

流行性角結膜炎

0.69

0.66

0.03

4位

A群溶血性レンサ球菌咽頭炎

0.96

0.55

0.41

9位

伝染性紅斑

0.36

0.13

0.23

5位

流行性耳下腺炎

0.93

0.91

0.02

10位

咽頭結膜熱

0.17

0.22

0.05

 

定点把握感染症等全国の概況 (第52週 国立感染症研究所の週報IDWRから部分的に引用)

 インフルエンザの定点当たり報告数は第45週以降増加が続いており、過去5年間の同時期(前週、当該週、後週)と比較してやや多い。都道府県別では岡山県(32.7)、宮崎県(25.9)、香川県(14.4)、福岡県(13.4)、佐賀県(11.7)、鹿児島県(11.2)、岩手県(10.9)が多い。咽頭結膜熱の定点当たり報告数は減少したが、過去5年間の同時期と比較してやや多い。都道府県別では佐賀県(1.39)、福井県(1.36)、島根県(1.04)が多い。A群溶血性レンサ球菌咽頭炎の定点当たり報告数は2週連続で減少した。都道府県別では石川県(3.2)、鳥取県(3.2)、山形県(2.8)が多い。感染性胃腸炎の定点当たり報告数は2週連続で減少した。都道府県別では大分県(29.3)、福井県(24.2)、愛媛県(20.8)、栃木県(19.9)、高知県(18.9)が多い。水痘の定点当たり報告数は2週連続で減少した。都道府県別では石川県(5.0)、岩手県(4.2)、熊本県(4.0)、新潟県(3.8)が多い。手足口病の定点当たり報告数は減少傾向が続いている。都道府県別では佐賀県(0.52)、岩手県(0.42)、群馬県(0.33)が多い。伝染性紅斑の定点当たり報告数は2週連続で減少した。都道府県別では青森県(0.95)、福島県(0.73)、島根県(0.65)が多い。百日咳の定点当たり報告数は横ばいであった。都道府県別では栃木県(0.09)、大分県(0.06)、沖縄県(0.06)が多い。風しんの定点当たり報告数は横ばいであった。都道府県別では富山県(0.03)が多い。麻しんの定点当たり報告数は減少した。都道府県別では岐阜県(0.02)、茨城県(0.01)、愛知県(0.01)が多い。流行性耳下腺炎の定点当たり報告数は減少した。都道府県別では沖縄県(5.2)、石川県(4.2)、長野県(3.8)が多い。RSウイルス感染症は、ゼロ報告を含めて39都道府県から1,263例の報告があり、報告数は減少した。年齢別では、1歳以下の報告数が全体の約81%を占めている。マイコプラズマ肺炎の定点当たり報告数は3週連続で減少した。都道府県別では青森県(1.50)、福島県(1.29)、秋田県(0.88)が多い。

 

目で見る動向(県内)

 

12月コメント

 月報は性感染症と薬剤耐性菌感染症が対象疾患となっています。性感染症では性器ヘルペスウイルス感染症の患者数が依然多い状態が続いています。薬剤耐性菌感染症では、ペニシリン耐性肺炎球菌感染症の報告が多くなっています。

 

月報対象疾患の動向(兵庫県、上段:患者数、下段:定点あたり患者数)

 

5月

6月

7月

8月

9月

10月

11月

12月

性器クラミジア感染症

124

111

125

113

109

101

112

107

2.76

2.41

2.72

2.46

2.37

2.20

2.43

2.33

性器ヘルペスウイルス感染症

33

47

25

50

45

45

44

43

0.73

1.02

0.54

1.09

0.98

0.98

0.96

0.93

尖圭コンジローマ

23

27

33

32

21

24

23

16

0.51

0.59

0.72

0.70

0.46

0.52

0.50

0.35

淋菌感染症

46

46

49

53

53

55

43

40

1.00

1.00

1.07

1.15

1.15

1.20

0.93

0.87

メチシリン耐性黄色ブドウ球菌感染症MRSA)

45

33

45

32

44

31

47

31

3.46

2.54

3.46

2.46

3.38

2.38

3.62

2.38

ペニシリン耐性肺炎球菌感染症(PRSP)

4

6

9

5

4

13

19

0.31

0.46

0.69

0.38

0.31

1.00

1.46

薬剤耐性緑膿菌感染症

1

1

2

2

0.08

0.08

0.15

0.15

 

 

また、http://idsc.nih.go.jp/index-j.htmlから国立感染症研究所感染症情報センターの週報(IDWR)がダウンロードできます