兵庫県感染症発生動向調査週報(平成17年)

平成17年12月22日 兵庫県感染症情報センタ−発行

この週報は感染症発生動向調査の患者情報について、速報性を重視して発行するものです。そのため、患者数は確定した値ではありません。場合によっては集計されない保健所(健康福祉事務所)があることや、国からの還元情報の値と異なることがありますがご了承ください。

 

今冬のインフルエンザ総合対策について <手洗い・うがいが基本です  インフルエンザは予防から>

が厚生労働省から発表されています。詳細はホームページをご覧ください。  

http://www.mhlw.go.jp/houdou/0111/h1112-1.html (厚生労働省)

 

平成17年第50週(12月12日〜12月18日)コメント

全数把握感染症(県内第50週)

1類感染症:報告はありません。

2類感染症:報告はありません。

3類感染症腸管出血性大腸菌感染症 1名(洲本健康福祉事務所管内)  O26 VT1

4類感染症:報告はありません。

5類感染症:アメーバ赤痢 1名(神戸市)

追加報告  :報告はありません。   

 

インフルエンザ情報(県内第50週)

 今週県内の定点から234名(先週68名)、定点あたり患者数1.21人(同0.35人)の報告で、県全体の集計値が流行開始の目安となる定点あたり患者数1.0人を超えました。洲本健康福祉事務所管内では、定点あたり患者数が10.25人となり、注意報レベルを超えています。学級閉鎖等については第49週に東播磨地域で1校、第50週に阪神北地域、東播磨地域、神戸地域で各1校、累計4校(昨年同期5校)の報告がありました。加古川健康福祉事務所管内の12月8日採取の検体からAH3(A香港型)のインフルエンザウイルスが検出されています。一般にインフルエンザの流行の立ち上がりは急激です。うがい、手洗いの励行、十分な睡眠やバランスのとれた食事をとる、混雑する場所への外出は控える、かかった場合はマスクを着用し、早めの受診を心がけるなどの注意が必要です。

 全国的には北海道、宮城県、大阪府、岡山県、熊本県の保健所管内で、定点あたり患者数が注意報レベルを超えています。(第49週) 

 http://idsc.nih.go.jp/disease/influenza/inf-keiho/index.html (国の感染症情報センター)

 北海道、岩手、宮城、山形、群馬、埼玉、千葉、東京、山梨、京都、大阪、島根、岡山、広島、香川、福岡、沖縄の18都道府県から累計90校(昨年同期38校)の学級閉鎖等が報告されています。(12月16日現在)

 http://idsc.nih.go.jp/idwr/kanja/infreport/infl05_06-05.pdf (国の感染症情報センター)

 兵庫県ではインフルエンザ関係リーフレット

「冬の感染症をやっつけろ」 http://web.pref.hyogo.jp/sippei/flunor2005.pdf

「高病原性鳥インフルエンザ流行地域に旅行される皆様へ」 

http://web.pref.hyogo.jp/sippei/ryokou2005.pdf

を作成しています。疾病対策課ホームページをご覧ください。

 

定点把握感染症等の概況(県内第50週)

感染性胃腸炎、A群溶血性レンサ球菌咽頭炎の定点あたり患者数は先週やや減少しましたが、今週は再度増加しています。A群溶血性レンサ球菌咽頭炎の定点あたり患者数は、過去5年の同時期で比較すると依然多い状態となっています。水痘の定点あたり患者数も依然増加が続いています。特に社、福崎健康福祉事務所管内で多い状態です。RSウイルス感染症の定点あたり患者数も増加し、例年より多い患者報告が続いています。

 

定点あたり患者数の上位10位の疾病(県内第50週)

 

疾病名

定点当たり患者数

先週

先週からの増減

 

疾病名

定点当たり患者数

先週

先週からの増減

1位

感染性胃腸炎

17.18

16.01

+1.17

6位

流行性耳下腺炎

0.82

0.52

+0.30

2位

水痘

3.55

2.93

+0.62

7位

流行性角結膜炎

0.63

0.71

0.08

3位

A群溶血性レンサ球菌咽頭炎

1.55

1.40

+0.15

8位

突発性発しん

0.40

0.47

0.07

4位

インフルエンザ

1.21

0.35

+0.86

9位

咽頭結膜熱

0.27

0.17

+0.10

5位

RSウイルス感染症

1.08

0.97

+0.11

10位

伝染性紅斑

0.22

0.21

+0.01

 

定点把握感染症等全国の概況 (第48週 国立感染症研究所の週報IDWRから部分的に引用)

 インフルエンザの定点当たり報告数は第45週以降、増加が続いており、過去5年間の同時期(前週、当該週、後週)と比較してやや多い。都道府県別では山形県(2.3)、山梨県(2.0)、熊本県(1.9)、岡山県(1.8)、長野県(1.5)、岩手県(1.3)が多い。咽頭結膜熱の定点当たり報告数は第42週以降、増加が続いており、過去5年間の同時期と比較してかなり多い。都道府県別では福井県(1.59)、佐賀県(1.22)、山形県(0.73)、石川県(0.69)が多い。A群溶血性レンサ球菌咽頭炎の定点当たり報告数は増加し、過去5年間の同時期と比較してやや多い。都道府県別では山形県(4.2)、石川県(3.2)、北海道(3.2)、鳥取県(3.1)が多い。感染性胃腸炎の定点当たり報告数は第41週以降、増加が続いている。都道府県別では山口県(22.6)、佐賀県(22.0)、福井県(21.6)、福岡県(21.4)が多い。水痘の定点当たり報告数は第39週以降、増加が続いている。都道府県別では島根県(3.9)、愛媛県(3.6)、岩手県(3.3)、山口県(3.2)、新潟県(3.2)が多い。手足口病の定点当たり報告数は第43週以降、減少が続いている。都道府県別では愛媛県(1.24)、香川県(0.56)、新潟県(0.55)が多い。伝染性紅斑の定点当たり報告数は2週連続で増加した。都道府県別では島根県(1.00)、青森県(0.86)、福島県(0.56)が多い。百日咳の定点当たり報告数は横ばいであった。都道府県別では栃木県(0.09)、島根県(0.09)が多い。風しんの定点当たり報告数は横ばいであった。都道府県別では宮城県(0.02)が多い。ヘルパンギーナの定点当たり報告数は第28週以降、減少が続いている。都道府県別では山口県(0.41)、宮崎県(0.41)が多い。麻しんの定点当たり報告数は横ばいであった。都道府県別では埼玉県(0.02)、長崎県(0.02)が多い。流行性耳下腺炎の定点当たり報告数は増加した。都道府県別では鳥取県(5.2)、沖縄県(5.0)、長野県(4.2)が多い。RSウイス感染症は、ゼロ報告を含めて42都道府県から1,379例の報告があり、報告数は増加した。年齢別では、1歳以下の報告数が全体の約77%を占めている。マイコプラズマ肺炎の定点当たり報告数は減少したが、過去5年間の同時期と比較してやや多い。都道府県別では福島県(1.9)、愛媛県(1.7)、埼玉県(1.6)が多い。 

目で見る動向(県内)

 

 

 

 

拡大図

 

11月コメント

 月報は性感染症と薬剤耐性菌感染症が対象疾患となっています。性感染症では性器ヘルペスウイルス感染症の患者数が依然多い状態が続いています。尖圭コンジローマの定点あたり患者数も例年と比較すると多めの状態が続いています。薬剤耐性菌感染症では特に目立った動向は認められていません。

 

月報対象疾患の動向(兵庫県、上段:患者数、下段:定点あたり患者数)

 

4月

5月

6月

7月

8月

9月

10月

11月

性器クラミジア感染症

85

124

111

125

113

109

101

112

1.85

2.76

2.41

2.72

2.46

2.37

2.20

2.43

性器ヘルペスウイルス感染症

52

33

47

25

50

45

45

44

1.13

0.73

1.02

0.54

1.09

0.98

0.98

0.96

尖圭コンジローマ

30

23

27

33

32

21

24

23

0.65

0.51

0.59

0.72

0.70

0.46

0.52

0.50

淋菌感染症

35

46

46

49

53

53

55

43

0.76

1.00

1.00

1.07

1.15

1.15

1.20

0.93

メチシリン耐性黄色ブドウ球菌感染症MRSA)

45

45

33

45

32

44

31

32

3.46

3.46

2.54

3.46

2.46

3.38

2.38

2.46

ペニシリン耐性肺炎球菌感染症(PRSP)

4

4

6

9

5

4

7

0.31

0.31

0.46

0.69

0.38

0.31

0.54

薬剤耐性緑膿菌感染症

1

1

2

0.08

0.08

0.15

 

 

また、http://idsc.nih.go.jp/index-j.htmlから国立感染症研究所感染症情報センターの週報(IDWR)がダウンロードできます