兵庫県感染症発生動向調査週報(平成17年)

平成17年11月25日 兵庫県感染症情報センタ−発行

この週報は感染症発生動向調査の患者情報について、速報性を重視して発行するものです。そのため、患者数は確定した値ではありません。場合によっては集計されない保健所(健康福祉事務所)があることや、国からの還元情報の値と異なることがありますがご了承ください。

 

今冬のインフルエンザ総合対策について <手洗い・うがいが基本です  インフルエンザは予防から>

が厚生労働省から発表されています。詳細はホームページをご覧ください。  

http://www.mhlw.go.jp/houdou/0111/h1112-1.html (厚生労働省)

 

平成17年第46週(11月14日〜11月20日)コメント

 

全数把握感染症(県内第46週)

1類感染症:報告はありません。

2類感染症:報告はありません。

3類感染症:腸管出血性大腸菌感染症 3名

(尼崎市、伊丹健康福祉事務所管内、宝塚健康福祉事務所管内 各1名)

  O157 VT1+VT2   3名   

4類感染症:レジオネラ症 1名(柏原健康福祉事務所管内)

5類感染症:報告はありません。

追加報告  :報告はありません。

 

定点把握感染症等の概況(県内第46週)

腸管出血性大腸菌感染症の報告は今週は3名でした。伊丹健康福祉事務所管内、宝塚健康福祉事務所管内からそれぞれ報告の2名は同一家族です。衛生管理には十分注意し、便で汚染された衣類、寝具、オムツなどは十分消毒をし、排便後や調理前には石けんで十分手を洗うなど二次感染防止に気をつけてください。

感染性胃腸炎の定点あたり患者数がさらに増加しています。年末にかけて今後も増加すると予想されます。水痘の定点あたり患者数はやや減少しました。A群溶血性レンサ球菌咽頭炎の定点あたり患者数は増加し、過去5年の同時期で比較するとやや多い状態です。RSウイルス感染症の定点あたり患者数は今週も急増しています。例年より多い患者発生となっています。インフルエンザは定点から9名(先週13名)、定点あたり患者数0.05人(同0.07人)の報告となっています。国の感染症情報センターのホームページにインフルエンザ流行レベルマップ http://idsc.nih.go.jp/disease/influenza/inf-keiho/index.html、 インフルエンザ様疾患発生報告(学校欠席者数)http://idsc.nih.go.jp/idwr/kanja/infreport/infl05_06-01.pdf が掲載されています。

 

定点あたり患者数の上位10位の疾病(県内第46週)

 

疾病名

定点当たり患者数

先週

先週からの増減

 

疾病名

定点当たり患者数

先週

先週からの増減

1位

感染性胃腸炎

12.42

10.46

1.96

6位

突発性発しん

0.55

0.73

0.18

2位

水痘

1.36

1.50

0.14

7位

RSウイルス感染症

0.45

0.28

0.17

3位

A群溶血性レンサ球菌咽頭炎

1.20

1.02

0.18

8位

咽頭結膜熱

0.17

0.23

0.06

4位

流行性角結膜炎

0.74

0.69

0.05

9位

伝染性紅斑

0.16

0.13

0.03

5位

流行性耳下腺炎

0.64

0.73

0.09

10位

手足口病

0.15

0.29

0.14

 

検査情報(兵庫県立健康環境科学研究センター)

咽頭結膜熱患者3名(男児1名、女児2名、2〜4歳)、滲出性扁桃炎患者1名(女児、9才)の咽頭ぬぐい液からそれぞれアデノウイルス3型が検出されています。

 

定点把握感染症等全国の概況 (第44週 国立感染症研究所の週報IDWRから部分的に引用)

 インフルエンザの定点当たり報告数は増加し、過去5年間の同時期(前週、当該週、後週)と比較してやや多い状態が続いている。都道府県別では沖縄県(1.26)、熊本県(0.40)、福井県(0.19)が多い。咽頭結膜熱の定点当たり報告数は横ばいであったが、過去5年間の同時期と比較してかなり多い。都道府県別では山形県(0.73)、福井県(0.55)、宮城県(0.49)が多い。A群溶血性レンサ球菌咽頭炎の定点当たり報告数は3週連続で増加した。都道府県別では鳥取県(2.2)、北海道(2.1)、山形県(1.8)が多い。感染性胃腸炎の定点当たり報告数は3週連続で増加した。都道府県別では福岡県(7.4)、兵庫県(7.3)、大分県(7.1)が多い。水痘の定点当たり報告数は第39週以降、増加が続いている。都道府県別では新潟県(2.2)、福井県(1.7)、長野県(1.5)が多い。手足口病の定点当たり報告数は減少した。都道府県別では香川県(1.9)、愛媛県(1.2)、群馬県(1.2)が多い。百日咳の定点当たり報告数は減少した。都道府県別では佐賀県(0.09)が多い。風しんの定点当たり報告数は横ばいであった。都道府県別では鳥取県(0.05)、青森県(0.02)、栃木県(0.02)、群馬県(0.02)が多い。ヘルパンギーナの定点当たり報告数は第28週以降、減少が続いている。都道府県別では高知県(1.16)、宮崎県(0.97)、香川県(0.53)が多い。麻しんの定点当たり報告数は横ばいであった。都道府県別では栃木県(0.04)、東京都(0.01)、神奈川県(0.01)が多い。流行性耳下腺炎の定点当たり報告数は増加した。都道府県別では沖縄県(4.4)、石川県(3.7)、鳥取県(2.9)が多い。RSウイルス感染症は、ゼロ報告を含めて41都道府県から444例の報告があり、報告数は3週連続で増加した。年齢別では、1歳以下の報告数が全体の約78%を占めている。マイコプラズマ肺炎の定点当たり報告数は減少したが、過去5年間の同時期と比較してやや多い。都道府県別では福島県(2.4)、群馬県(1.5)、大阪府(1.4)が多い。

 

目で見る動向(県内)

 

10月コメント

 月報は性感染症と薬剤耐性菌感染症が対象疾患となっています。性感染症では性器ヘルペスウイルス感染症の患者数が依然多い状態が続いています。尖圭コンジローマの定点あたり患者数も例年と比較すると多めの状態が続いています。

 

月報対象疾患の動向(兵庫県、上段:患者数、下段:定点あたり患者数)

 

3月

4月

5月

6月

7月

8月

9月

10月

性器クラミジア感染症

117

85

124

111

125

113

109

101

2.66

1.85

2.76

2.41

2.72

2.46

2.37

2.20

性器ヘルペスウイルス感染症

38

52

33

47

25

50

45

45

0.86

1.13

0.73

1.02

0.54

1.09

0.98

0.98

尖圭コンジローマ

26

30

23

27

33

32

21

24

0.59

0.65

0.51

0.59

0.72

0.70

0.46

0.52

淋菌感染症

38

35

46

46

49

53

53

55

0.86

0.76

1.00

1.00

1.07

1.15

1.15

1.20

メチシリン耐性黄色ブドウ球菌感染症MRSA)

45

45

45

33

45

32

44

31

3.46

3.46

3.46

2.54

3.46

2.46

3.38

2.38

ペニシリン耐性肺炎球菌感染症(PRSP)

7

4

4

6

9

5

4

0.54

0.31

0.31

0.46

0.69

0.38

0.31

薬剤耐性緑膿菌感染症

1

1

2

 

0.08

0.08

0.15

 

 

 

また、http://idsc.nih.go.jp/index-j.htmlから国立感染症研究所感染症情報センターの週報(IDWR)がダウンロードできます