兵庫県感染症発生動向調査週報(平成17年)

平成17年10月20日 兵庫県感染症情報センタ−発行

この週報は感染症発生動向調査の患者情報について、速報性を重視して発行するものです。そのため、患者数は確定した値ではありません。場合によっては集計されない保健所(健康福祉事務所)があることや、国からの還元情報の値と異なることがありますがご了承ください。

 

平成17年第41週(10月10日〜10月16日)コメント

 

全数把握感染症(県内第41週)

1類感染症:報告はありません。

2類感染症細菌性赤痢 1名(伊丹健康福祉事務所管内)(海外渡航者)

3類感染症腸管出血性大腸菌感染症 10名

(洲本健康福祉事務所管内7名、加古川健康福祉事務所管内 2名、神戸市 1名)

  O157 VT1+VT2  2名   O157 VT2  1名   O157 VT  2名 

  O26 VT1  1名   O26 VT  4名

4類感染症:オウム病 1名(伊丹健康福祉事務所管内)

レジオネラ症 1名(赤穂健康福祉事務所管内)

5類感染症:報告はありません。

追加報告  :報告はありません。

 

定点把握感染症等の概況(県内第41週)

腸管出血性大腸菌感染症の報告は10名あり、依然発生が続いています。患者3名とそれぞれの患者家族6名、定期検便による探知1名です。暑さのピークは過ぎましたが、衛生管理には十分注意し、感染防止に気をつけてください。

感染性胃腸炎、A群溶血性レンサ球菌咽頭炎の定点あたり患者数は、これから年末にかけて増加してくると予想されます。ヘルパンギーナの定点あたり患者数は減少してきたものの例年の同時期で比較すると多めの状態です。百日咳の定点あたり患者数も今週減少しました。一方、RSウイルス感染症の定点あたり患者数が急増しました。特に姫路市からの報告が多くなっています。

 

定点あたり患者数の上位10位の疾病(県内第41週)

 

疾病名

定点当たり患者数

先週

先週からの増減

 

疾病名

定点当たり患者数

先週

先週からの増減

1位

感染性胃腸炎

3.24

3.27

-0.03

6位

手足口病

0.38

0.22

0.16

2位

流行性耳下腺炎

0.61

0.74

-0.13

7位

ヘルパンギーナ

0.33

0.41

-0.09

3位

突発性発しん

0.60

0.81

-0.21

8位

流行性角結膜炎

0.31

0.37

-0.06

4位

水痘

0.59

0.45

0.15

9位

RSウイルス感染症

0.16

0.03

0.13

5位

A群溶血性レンサ球菌咽頭炎

0.57

0.55

0.02

10位

咽頭結膜熱

0.15

0.13

0.02

 

定点把握感染症等全国の概況 (第39週 国立感染症研究所の週報IDWRから部分的に引用)

 インフルエンザの定点当たり報告数は横ばいであったが、過去5年間の同時期(前週、当該週、後週)と比較してかなり多い状態が続いている。都道府県別では沖縄県(1.40)、長崎県(0.04)が多い。咽頭結膜熱の定点当たり報告数は2週連続して減少したが、過去5年間の同時期と比較してやや多い。都道府県別では福井県(1.32)、愛媛県(0.62)、高知県(0.58)が多い。A群溶血性レンサ球菌咽頭炎の定点当たり報告数は増加した。都道府県別では北海道(1.4)、山形県(1.4)、鳥取県(1.2)が多い。感染性胃腸炎の定点当たり報告数は増加し、過去5年間の同時期と比較してやや多い。都道府県別では大分県(5.4)、宮崎県(5.1)、福井県(4.6)が多い。水痘の定点当たり報告数は微減した。都道府県別では宮崎県(0.97)、福島県(0.79)、福井県(0.68)が多い。手足口病の定点当たり報告数は2週連続で減少した。都道府県別では新潟県(1.9)、鳥取県(1.8)、群馬県(1.8)が多い。百日咳の定点当たり報告数は横ばいであった。都道府県別では兵庫県(0.05)、鳥取県(0.05)、広島県(0.05)が多い。風しんの定点当たり報告数は横ばいであった。都道府県別では青森県(0.07)、秋田県(0.06)、岩手県(0.03)が多い。ヘルパンギーナの定点当たり報告数は第28週以降、減少が続いている。都道府県別では愛媛県(2.4)、宮崎県(2.0)、高知県(1.2)が多い。麻しんの定点当たり報告数は微増した。都道府県別では奈良県(0.06)、滋賀県(0.03)、大分県(0.03)が多い。流行性耳下腺炎の定点当たり報告数は増加し、過去5年間の同時期と比較してやや多い。都道府県別では徳島県(4.2)、石川県(4.0)、沖縄県(3.8)が多い。RSウイルス感染症は、ゼロ報告を含めて37都道府県から171例の報告があり、報告数は増加した。年齢別では、1歳以下の報告数が全体の約75%を占めている。マイコプラズマ肺炎の定点当たり報告数は増加し、過去5年間の同時期と比較してやや多い。都道府県別では山口県(1.3)、埼玉県(1.1)、福島県(1.0)が多い。

 

 

目で見る動向(県内)

 

9月コメント

 月報は性感染症と薬剤耐性菌感染症が対象疾患となっています。性感染症では性器ヘルペスウイルス感染症は増減を繰り返しながらも患者数が多い状態が続いています。患者数が多い状態となっていた尖圭コンジローマの定点あたり患者数は減少しました。

 

月報対象疾患の動向(兵庫県、上段:患者数、下段:定点あたり患者数)

 

2月

3月

4月

5月

6月

7月

8月

9月

性器クラミジア感染症

95

117

85

124

111

125

113

106

2.02

2.66

1.85

2.76

2.41

2.72

2.46

2.30

性器ヘルペスウイルス感染症

46

38

52

33

47

25

50

45

0.98

0.86

1.13

0.73

1.02

0.54

1.09

0.98

尖圭コンジローマ

25

26

30

23

27

33

32

21

0.53

0.59

0.65

0.51

0.59

0.72

0.70

0.46

淋菌感染症

40

38

35

46

46

49

53

49

0.85

0.86

0.76

1.00

1.00

1.07

1.15

1.07

メチシリン耐性黄色ブドウ球菌感染症MRSA)

48

45

45

45

33

45

32

28

3.69

3.46

3.46

3.46

2.54

3.46

2.46

2.15

ペニシリン耐性肺炎球菌感染症(PRSP)

10

7

4

4

6

9

5

0.77

0.54

0.31

0.31

0.46

0.69

0.38

薬剤耐性緑膿菌感染症

1

1

1

0.08

0.08

0.08

 

 

また、http://idsc.nih.go.jp/index-j.htmlから国立感染症研究所感染症情報センターの週報(IDWR)がダウンロードできます