兵庫県感染症発生動向調査週報(平成17年)

平成17年7月21日 兵庫県感染症情報センタ−発行

この週報は感染症発生動向調査の患者情報について、速報性を重視して発行するものです。そのため、患者数は確定した値ではありません。場合によっては集計されない保健所(健康福祉事務所)があることや、国からの還元情報の値と異なることがありますがご了承ください。

 

平成17年第28週(7月11日〜7月17日)コメント

 

全数把握感染症(県内第28週)

1類感染症:報告はありません。

2類感染症:報告はありません。

3類感染症腸管出血性大腸菌感染症 2名 (尼崎市、西宮市 各1名)   

O157 VT1+VT2  1名

O157 VT2     1名 

4類感染症:報告はありません。

5類感染症:報告はありません。

追加報告 :報告はありません。

 

 

定点把握感染症等の概況(県内第28週)

腸管出血性大腸菌感染症は今週2名の報告がありました。今後はさらに暑い日が多くなり、患者数も多くなる季節です。全国の患者発生数も増加しています。食事前やトイレの後、生肉や生魚をさわったあとなどは手洗いを十分に行い、できるだけ加熱調理したものを食べる、中まで十分火を通す、調理後は室温に放置しないなど衛生管理・感染予防に注意してください。

ヘルパンギーナ、手足口病の定点あたり患者数はさらに増加しましたが、増加の程度は緩やかになりました。流行性耳下腺炎の定点あたり患者数は例年と比較すると少なめですが、徐々に増加してきています。感染性胃腸炎、A群溶血性レンサ球菌咽頭炎の定点あたり患者数は今週も減少しました。A群溶血性レンサ球菌咽頭炎の定点あたり患者数は例年の同時期と比較するとやや多めです。咽頭結膜熱の定点あたり患者数は増減を繰り返しています。汚染されたプールの水を介して流行することもあります。水泳前後のシャワーや、タオルの共用をさけることなどが大切です。伝染性紅斑の定点あたり患者数も増減を繰り返しています。

今後夏場に向けて感染症や食中毒の増える季節となります。兵庫県では、「感染症に注意しましょう」(疾病対策課)http://web.pref.hyogo.jp/sippei/17wnvrifuret.pdf「お子様やお年寄りを食中毒から守りましょう」(生活衛生課)というリーフレットを作成しています。

 

 

定点あたり患者数の上位10位の疾病(県内第28週)

 

疾病名

定点当たり患者数

先週

先週からの増減

 

疾病名

定点当たり患者数

先週

先週からの増減

1位

ヘルパンギーナ

5.31

4.67

0.64

6位

突発性発しん

0.85

0.88

0.03

2位

感染性胃腸炎

3.42

4.20

0.78

7位

水痘

0.82

1.34

0.52

3位

手足口病

1.54

1.48

0.06

8位

流行性角結膜炎

0.80

0.40

0.40

4位

流行性耳下腺炎

1.04

0.99

0.05

9位

咽頭結膜熱

0.50

0.41

0.09

5位

A群溶血性レンサ球菌咽頭炎

0.88

1.05

0.17

10位

伝染性紅斑

0.41

0.38

0.03

 

 

定点把握感染症等全国の概況 (第26週 国立感染症研究所の週報IDWRから部分的に引用)

インフルエンザの定点当たり報告数は横ばいであったが、過去5年間の同時期(前週、当該週、後週)と比較してやや多い。都道府県別では沖縄県(5.0)、茨城県(0.05)、鹿児島県(0.05)が多いが、沖縄県では本島地域を中心に増加が目立っている。咽頭結膜熱の定点当たり報告数は微減した。都道府県別では福岡県(1.7)、福井県(1.3)、静岡県(1.0)、香川県(1.0)が多い。A群溶血性レンサ球菌咽頭炎の定点当たり報告数は、4週連続して減少した。都道府県別では茨城県(2.2)、宮崎県(2.2)、山形県(2.2)が多い。感染性胃腸炎の定点当たり報告数は減少が続いている。都道府県別では大分県(6.5)、宮崎県(5.6)、三重県(5.4)が多い。水痘の定点当たり報告数は横ばいであった。都道府県別では群馬県(3.1)、埼玉県(2.9)、長野県(2.8)、三重県(2.8)が多い。手足口病の定点当たり報告数は第18週以降、増加が続いている。都道府県別では広島県(7.7)、沖縄県(5.1)、山口県(4.8)が多い。伝染性紅斑の定点当たり報告数は減少した。都道府県別では福岡県(1.3)、神奈川県(1.2)、秋田県(1.1)、福島県(1.1)が多い。百日咳の定点当たり報告数は横ばいであった。都道府県別では秋田県(0.06)、広島県(0.05)、長崎県(0.05)が多い。風しんの定点当たり報告数は減少した。都道府県別では宮崎県(0.06)、群馬県(0.05)、岡山県(0.04)が多い。ヘルパンギーナの定点当たり報告数は第12週以降、一貫して増加が続いている。都道府県別では富山県(15.7)、三重県(15.1)、埼玉県(9.1)、愛知県(9.1)が多い。麻しんの定点当たり報告数は微増した。都道府県別では滋賀県(0.12)、秋田県(0.03)、群馬県(0.03)、富山県(0.03)、沖縄県(0.03)が多い。流行性耳下腺炎の定点当たり報告数は減少した。都道府県別では石川県(3.6)、富山県(2.9)、佐賀県(2.3)、熊本県(2.2)が多い。RSウイルス感染症は、ゼロ報告を含めて30都道府県から30例の報告があり、報告数は増加した。年齢別では、1歳以下の報告数が全体の33%である。マイコプラズマ肺炎の定点当たり報告数は減少したが、過去5年間の同時期と比較してやや多い。都道府県別では石川県(2.2)、宮城県(1.7)、山口県(1.4)、茨城県(1.1)が多い。

 

 

目で見る動向(県内)

 

6月コメント

 月報は性感染症と薬剤耐性菌感染症が対象疾患となっています。性感染症では性器ヘルペスウイルス感染症、尖圭コンジローマの定点あたり患者数が多い状態が続いています。性器クラミジア感染症、淋菌感染症は減少しました。薬剤耐性菌感染症では薬剤耐性緑膿菌感染症の報告が1例ありました。メチシリン耐性黄色ブドウ球菌感染症(MRSA)、ペニシリン耐性肺炎球菌感染症(PRSP)の定点あたり患者数は比較的少ない報告となっています。

 

月報対象疾患の動向(兵庫県、上段:患者数、下段:定点あたり患者数)

 

11月

12月

1月

2月

3月

4月

5月

6月

性器クラミジア感染症

104

92

104

95

117

85

124

105

2.21

1.96

2.21

2.02

2.66

1.85

2.76

2.28

性器ヘルペスウイルス感染症

24

21

38

46

38

52

33

47

0.51

0.45

0.81

0.98

0.86

1.13

0.73

1.02

尖圭コンジローマ

22

30

22

25

26

30

23

27

0.47

0.64

0.47

0.53

0.59

0.65

0.51

0.59

淋菌感染症

44

44

76

40

38

35

46

42

0.94

0.94

1.62

0.85

0.86

0.76

1.02

0.91

メチシリン耐性黄色ブドウ球菌感染症MRSA)

52

23

37

48

45

45

45

31

3.71

1.64

2.85

3.69

3.46

3.46

3.46

2.38

ペニシリン耐性肺炎球菌感染症(PRSP)

5

2

9

10

7

4

4

3

0.36

0.14

0.69

0.77

0.54

0.31

0.31

0.23

薬剤耐性緑膿菌感染症

1

1

1

0.07

0.08

0.08

 

 

 

また、http://idsc.nih.go.jp/index-j.htmlから国立感染症研究所感染症情報センターの週報(IDWR)がダウンロードできます