兵庫県感染症発生動向調査週報(平成17年)

平成17年6月30日 兵庫県感染症情報センタ−発行

この週報は感染症発生動向調査の患者情報について、速報性を重視して発行するものです。そのため、患者数は確定した値ではありません。場合によっては集計されない保健所(健康福祉事務所)があることや、国からの還元情報の値と異なることがありますがご了承ください。

 

平成17年第25週(6月20日〜6月26日)コメント

全数把握感染症(県内第25週)

1類感染症:報告はありません。

2類感染症:細菌性赤痢 1名(神戸市)(海外渡航者)

3類感染症:腸管出血性大腸菌感染症 1名(神戸市)    O157 VT2+ 1名

4類感染症:報告はありません。      

5類感染症:クロイツフェルト・ヤコブ病(孤発性CDJ) 1名(神戸市)

梅毒(早期顕症U期) 1名(西宮市)

追加報告 :後天性免疫不全症候群(無症候性)(第23週)

 

定点把握感染症等の概況(県内第25週)

腸管出血性大腸菌感染症が今週は1名報告されています。25週までの発生件数は、例年と比較すると少ない状態です。今後はさらに暑い日が多くなります。食事前やトイレ後の手洗いを十分に行い、できるだけ加熱調理したものを食べる、室温に放置しないなど衛生管理に注意してください。

感染性胃腸炎の定点あたり患者数は減少してきました。A群溶血性レンサ球菌咽頭炎の定点あたり患者数は今週減少しましたが、例年の同時期と比較するとやや多い状態です。家族や学校で集団発生が起こることもあります。患者との濃厚接触をさける、うがい、手洗いをするなど感染予防が大切です。ヘルパンギーナ、手足口病の定点あたり患者数は増加しています。咽頭結膜熱の定点あたり患者数は今週は減少しました。プール熱とも言われ、ウイルスに汚染されたプールの水を介して感染することもあります。うがい、手洗い、水泳前後のシャワーなど大切です。伝染性紅斑はやや減少しています。別名リンゴ病ともいわれ、両頬の蝶形紅斑を特徴とします。

今後夏場に向けて感染症や食中毒の増える季節となります。兵庫県では、「感染症に注意しましょう」(疾病対策課)、「お子様やお年寄りを食中毒から守りましょう」(生活衛生課)というリーフレットを作成しています。

 

定点あたり患者数の上位10位の疾病(県内第25週)

 

疾病名

定点当たり患者数

先週

先週からの増減

 

疾病名

定点当たり患者数

先週

先週からの増減

1位

感染性胃腸炎

4.75

5.90

1.15

6位

突発性発しん

0.77

0.74

0.03

2位

ヘルパンギーナ

1.95

1.27

0.68

7位

手足口病

0.64

0.48

0.16

3位

水痘

1.76

2.34

0.58

8位

咽頭結膜熱

0.57

0.80

0.23

4位

A群溶血性レンサ球菌咽頭炎

1.55

1.94

0.39

9位

流行性角結膜炎

0.54

0.77

0.23

5位

流行性耳下腺炎

0.78

0.88

0.10

10位

伝染性紅斑

0.45

0.54

0.09

 

検出情報

 神戸市環境保健研究所において、インフルエンザウイルスAH1型(今期ワクチンと類似株)が6才女児の咽頭ぬぐい液から分離されています。またその患者の兄(8才)の咽頭ぬぐい液からもインフルエンザウイルスAH1型が検出されています(現在分離培養中)。

 

定点把握感染症等全国の概況 (第23週 国立感染症研究所の週報IDWRから部分的に引用)

 インフルエンザの定点当たり報告数は減少した。都道府県別では沖縄県(1.79)鳥取県(0.90)、広島県(0.66)が多い。咽頭結膜熱の定点当たり報告数は増加し、過去5年間の同時期(前週、当該週、後週)と比較してやや多い状態が続いている。都道府県別では新潟県(1.7)、福岡県(1.1)、石川県(1.1)、秋田県(1.1)が多い。A群溶血性レンサ球菌咽頭炎の定点当たり報告数は減少した。都道府県別では山口県(3.2)、石川県(2.9)、茨城県(2.7)、福井県(2.6)、山形県(2.6)が多い。感染性胃腸炎の定点当たり報告数は2週連続して減少したが、過去5年間の同時期と比較してやや多い。都道府県別では福井県(9.1)、大分県(8.4)、兵庫県(7.9)が多い。水痘の定点当たり報告数は増加し、過去5年間の同時期と比較してやや多い。都道府県別では福井県(4.6)、島根県(4.2)、富山県(4.0)、長野県(4.0)が多い。手足口病の定点当たり報告数は増加した。都道府県別では沖縄県(10.0)、広島県(3.3)、鳥取県(2.9)、熊本県(2.0)が多いが、沖縄県では高値が続いている。伝染性紅斑の定点当たり報告数は2週連続して増加した。都道府県別では福岡県(1.7)、福島県(1.2)、鹿児島県(1.1)、神奈川県(1.0)が多い。百日咳の定点当たり報告数は横ばいであった。都道府県別では岡山県(0.06)、栃木県(0.04)、広島県(0.04)が多い。風しんの定点当たり報告数は増加した。都道府県別では滋賀県(0.06)、長野県(0.05)、埼玉県(0.03)、大阪府(0.03)、千葉県(0.03)が多い。ヘルパンギーナの定点当たり報告数は第12週以降、一貫して増加が続いている。都道府県別では富山県(7.6)、三重県(5.6)、岐阜県(4.2)、愛媛県(3.6)、熊本県(3.6)が多い。麻しんの定点当たり報告数は横ばいであった。都道府県別では山形県(0.13)、栃木県(0.04)、富山県(0.03)、香川県(0.03)が多い。流行性耳下腺炎の定点当たり報告数は減少した。都道府県別では福井県(3.6)、石川県(2.7)、広島県(2.3)が多い。RSウイルス感染症は、ゼロ報告を含めて29都道府県から22例の報告があり、報告数は減少した。年齢別では、1歳以下が全体の73%を占めている。マイコプラズマ肺炎の定点当たり報告数は微減したが、過去5年間の同時期と比較してやや多い。都道府県別では山口県(1.9)、石川県(1.6)、群馬県(1.3)が多い。

 

目で見る動向(県内)

 

 

また、http://idsc.nih.go.jp/index-j.htmlから国立感染症研究所感染症情報センターの週報(IDWR)がダウンロードできます