兵庫県感染症発生動向調査週報(平成17年)

平成17年6月9日 兵庫県感染症情報センタ−発行

この週報は感染症発生動向調査の患者情報について、速報性を重視して発行するものです。そのため、患者数は確定した値ではありません。場合によっては集計されない保健所(健康福祉事務所)があることや、国からの還元情報の値と異なることがありますがご了承ください。

 

平成17年第22週(5月30日〜6月5日)コメント

全数把握感染症(県内第22週)

1類感染症:報告はありません。

2類感染症:報告はありません。

3類感染症腸管出血性大腸菌感染症 3名

(柏原健康福祉事務所管内、福崎健康福祉事務所管内、神戸市 各1名) 

O157 VT+(型検査中) 1名    O26 VT1+ 2名       

4類感染症:マラリア(熱帯熱) 1名(神戸市)(海外渡航者)       

5類感染症:アメーバ赤痢 1名(神戸市)

      クロイツフェルト・ヤコブ病(孤発性CJD) 1名(神戸市)

追加報告 :腸管出血性大腸菌感染症 1名(福崎健康福祉事務所管内、21週、O26VT1+

      つつが虫病 1名(洲本健康福祉事務所管内、第18週)

アメーバ赤痢 1名(加古川健康福祉事務所管内、第21週)

 

定点把握感染症等の概況(県内第22週)

腸管出血性大腸菌感染症が今週は3名報告されています。柏原健康福祉事務所管内の1名は先週報告した患者の家族です。暑い日が多くなり、腸管出血性大腸菌感染症をはじめ食中毒も増えてくる季節です。食事前やトイレ後の手洗いを十分に行い、できるだけ加熱調理したものを食べる、室温に放置しないなど注意してください。

感染性胃腸炎の定点あたり患者数は例年の同時期と比較すると多い状態です。A群溶血性レンサ球菌咽頭炎の定点あたり患者数は2週連続減少しましたが多い状態が続いています。家族や学校で集団発生が起こることもあります。患者との濃厚接触をさける、うがい、手洗いをするなど感染予防が大切です。咽頭結膜熱の定点あたり患者数は増減しながら今後もさらに増加していくと思われます。別名プール熱とも言われ、ウイルスに汚染されたプールの水を介して感染することもあります。うがい、手洗い、水泳前後のシャワーなど大切です。夏型感染症の代表であるヘルパンギーナ、手足口病も今後もさらに増加してくると思われます。伝染性紅斑は今週は減少しました。インフルエンザは定点から33名(定点あたり患者数0.17人)の患者報告となっています。全国では、患者数が増加している地域もあります。

 

定点あたり患者数の上位10位の疾病(県内第22週)

 

疾病名

定点当たり患者数

先週

先週からの増減

 

疾病名

定点当たり患者数

先週

先週からの増減

1位

感染性胃腸炎

9.09

8.70

0.39

6位

流行性角結膜炎

0.60

0.91

-0.31

2位

水痘

2.39

3.12

-0.73

7位

咽頭結膜熱

0.59

0.52

0.07

3位

A群溶血性レンサ球菌咽頭炎

1.91

2.04

-0.13

ヘルパンギーナ

0.59

0.43

0.16

4位

突発性発しん

0.64

0.60

0.04

9位

伝染性紅斑

0.41

0.46

-0.05

5位

流行性耳下腺炎

0.63

0.52

0.11

10位

手足口病

0.23

0.23

0.00

 

検査情報(兵庫県立健康環境科学研究センター)

 咽頭結膜熱患者4名7才女児、4才男児、3才男児、8ヶ月女児)、滲出性扁桃炎患者2名(7才女児、3才男児)の咽頭ぬぐい液からそれぞれアデノウイルス3型が検出されています。

 

定点把握感染症等全国の概況 (第20週 国立感染症研究所の週報IDWRから部分的に引用)

インフルエンザの定点当たり報告数は微増し、過去5年間の同時期(前週、当該週、後週)と比較してかなり多い。都道府県別では鳥取県(6.6)、北海道(3.2)、秋田県(2.9)、広島県(2.8)が多い。咽頭結膜熱の定点当たり報告数は増加が続いており、過去5年間の同時期と比較してやや多い。都道府県別では新潟県(0.88)、福井県(0.68)、三重県(0.60)が多い。A群溶血性レンサ球菌咽頭炎の定点当たり報告数は増加し、過去5年間の同時期と比較してやや多い。都道府県別では山形県(4.9)、北海道(3.4)、山口県(2.9)、石川県(2.9)が多い。感染性胃腸炎の定点当たり報告数は増加した。都道府県別では福井県(13.7)、新潟県(12.0)、福島県(9.9)、大分県(9.1)、宮崎県(9.1)が多い。水痘の定点当たり報告数は大きく減少した。都道府県別では山口県(2.8)、富山県(2.8)、和歌山県(2.7)が多い。手足口病の定点当たり報告数は増加が続いている。都道府県別では沖縄県(11.0)、鳥取県(3.3)、広島県(1.8)、熊本県(1.2)が多く、特に沖縄県では、宮崎県が記録した昨年の最高値(10.7)を上回った。伝染性紅斑の定点当たり報告数は増加した。都道府県別では福岡県(1.40)、鹿児島県(0.96)、神奈川県(0.89)が多い。百日咳の定点当たり報告数は横ばいであった。都道府県別では沖縄県(0.09)、栃木県(0.07)、高知県(0.06)が多い。風しんの定点当たり報告数は減少した。都道府県別では鳥取県(0.05)、徳島県(0.04)が多い。ヘルパンギーナの定点当たり報告数は第12週以降、8週連続して増加が続いている。都道府県別では愛媛県(2.6)、群馬県(2.0)、高知県(1.9)が多い。麻しんの定点当たり報告数は微増した。都道府県別では広島県(0.03)、大阪府(0.02)、青森県(0.02)、群馬県(0.02)、千葉県(0.02)、鹿児島県(0.02)が多い。流行性耳下腺炎の定点当たり報告数は減少した。都道府県別では福井県(3.9)、石川県(2.9)、広島県(2.2)が多い。RSウイルス感染症は、ゼロ報告を含めて30都道府県から25例の報告があり、報告数は減少した。年齢別では、1歳以下が全体の60%を占めている。マイコプラズマ肺炎の定点当たり報告数は横ばいであった。過去5年間の同時期と比較してもかなり多い。都道府県別では石川県(2.6)、埼玉県(1.8)、群馬県(1.2)が多い。 

 

目で見る動向(県内)

 

また、http://idsc.nih.go.jp/index-j.htmlから国立感染症研究所感染症情報センターの週報(IDWR)がダウンロードできます