兵庫県感染症発生動向調査週報(平成17年)

平成17年6月2日 兵庫県感染症情報センタ−発行

この週報は感染症発生動向調査の患者情報について、速報性を重視して発行するものです。そのため、患者数は確定した値ではありません。場合によっては集計されない保健所(健康福祉事務所)があることや、国からの還元情報の値と異なることがありますがご了承ください。

 

平成17年4月1日より政令市を除く県下の健康福祉事務所(保健所)の再編があり、結核・感染症対策に従事する事務所が従来の25事務所から13事務所になりました。定点医療機関の数や配置に変更はありません。事務所の再編については http://web.pref.hyogo.jp/singyou/kenminkyoku/saihenitiran.htm をご覧ください。

 

平成17年第21週(5月23日〜5月29日)コメント

全数把握感染症(県内第21週)

1類感染症:報告はありません。

2類感染症:報告はありません。

3類感染症腸管出血性大腸菌感染症1名(柏原健康福祉事務所管内) O157 VT1VT2+       

4類感染症A型肝炎 1名(神戸市)

      オウム病 1名(尼崎市)

5類感染症:アメーバ赤痢 3名(神戸市)

追加報告 :報告はありません。

 

定点把握感染症等の概況(県内第21週)

腸管出血性大腸菌感染症は今週1名報告されています。暑い日が多くなり、腸管出血性大腸菌感染症をはじめ食中毒も増えてくる季節です。食事前やトイレ後の手洗いを十分に行い、できるだけ加熱調理したものを食べる、室温に放置しないなど注意してください。

インフルエンザは定点から63名(定点あたり患者数0.33人)の患者報告となっています。全国では、依然学級閉鎖等発生している地方があります。

感染性胃腸炎の定点あたり患者数は例年の同時期と比較すると多い状態です。水痘の定点あたり患者数は今週急増しています。A群溶血性レンサ球菌咽頭炎の定点あたり患者数は先週より微減しましたが多い状態が続いています。家族や学校で集団発生が起こることもあります。患者との濃厚接触をさける、うがい、手洗いをするなど感染予防が大切です。咽頭結膜熱の定点あたり患者数は増減しながら今後もさらに増加していくと思われます。別名プール熱とも言われ、ウイルスに汚染されたプールの水を介して感染することもあります。うがい、手洗い、水泳前後のシャワーなど大切です。伝染性紅斑は例年よりやや少なめで推移していましたが、今週は例年と同レベルになっています。夏型感染症の代表であるヘルパンギーナ、手足口病が流行の立ち上がりを見せてきました。

 

定点あたり患者数の上位10位の疾病(県内第21週)

 

疾病名

定点当たり患者数

先週

先週からの増減

 

疾病名

定点当たり患者数

先週

先週からの増減

1位

感染性胃腸炎

8.70

8.73

0.03

6位

咽頭結膜熱

0.52

0.31

0.21

2位

水痘

3.12

2.07

1.05

7位

流行性耳下腺炎

0.52

0.60

0.08

3位

A群溶血性レンサ球菌咽頭炎

2.04

2.10

0.06

8位

伝染性紅斑

0.46

0.30

0.16

4位

流行性角結膜炎

0.91

0.69

0.22

9位

ヘルパンギーナ

0.43

0.40

0.03

5位

突発性発しん

0.60

0.76

0.16

10位

インフルエンザ

0.33

0.76

0.43

 

検査情報(兵庫県立健康環境科学研究センター)

 気管支炎患者1名1才男児)、肺炎患者1名(2才男児)の咽頭ぬぐい液からそれぞれヒューマンメタニューモウイルスが、けいれん重積患者1名(11ヶ月女児)の咽頭ぬぐい液からライノウイルスが検出されています。

 

定点把握感染症等全国の概況 (第19週 国立感染症研究所の週報IDWRから部分的に引用)

インフルエンザの定点当たり報告数は減少した。過去5年間の同時期(前週、当該週、後週)と比較してやや多い状態であるが、2005年第2週以降、18週ぶりに1.0を下回った。都道府県別では鳥取県(4.3)、島根県(2.8)、広島県(2.5)と、中国地方の3県が多い。咽頭結膜熱の定点当たり報告数は増加し、2005年第1週以降では最高値となったが、過去5年間の同時期と比較してもやや多い。都道府県別では福井県(0.86)、山口県(0.69)、石川県(0.62)、岐阜県(0.62)が多い。A群溶血性レンサ球菌咽頭炎の定点当たり報告数は増加した。都道府県別では山形県(4.0)、新潟県(3.2)、北海道(2.9)が多い。感染性胃腸炎の定点当たり報告数は増加した。都道府県別では福井県(12.9)、新潟県(11.5)、大分県(10.5)、鳥取県(9.2)が多い。水痘の定点当たり報告数は大きく増加した。都道府県別では新潟県(3.9)、富山県(3.9)、福島県(3.5)、山形県(3.2)が多い。手足口病の定点当たり報告数は増加した。都道府県別では沖縄県(6.53)、広島県(1.05)、愛媛県(1.00)が多く、特に沖縄県では、本島を中心に報告数の増加が続いている。伝染性紅斑の定点当たり報告数は増加した。都道府県別では福岡県(0.85)、鹿児島県(0.70)が多い。百日咳の定点当たり報告数は増加した。都道府県別では福井県(0.09)、栃木県(0.07)、香川県(0.06)が多い。風しんの定点当たり報告数は横ばいであった。都道府県別では和歌山県(0.06)、青森県(0.02)、千葉県(0.02)、神奈川県(0.02)、岡山県(0.02)が多い。ヘルパンギーナの定点当たり報告数は第12週以降、増加が続き、過去5年間の同時期と比較してもやや多い。都道府県別では愛媛県(2.2)、高知県(1.8)、佐賀県(1.5)が多い。麻しんの定点当たり報告数は横ばいであった。都道府県別では石川県(0.03)、沖縄県(0.03)が多い。流行性耳下腺炎の定点当たり報告数は2週連続して増加した。都道府県別では福井県(5.0)、石川県(3.6)、熊本県(2.8)が多い。RSウイルス感染症は、ゼロ報告を含めて33都道府県から33例の報告があり、報告数は増加した。年齢別では、1歳以下が全体の67%を占めている。マイコプラズマ肺炎の定点当たり報告数は増加し、過去5年間の同時期と比較してもかなり多い。都道府県別では岡山県(1.8)、山形県(1.6)、山口県(1.4)、福島県(1.3)が多い。  

 

目で見る動向(県内)

 

また、http://idsc.nih.go.jp/index-j.htmlから国立感染症研究所感染症情報センターの週報(IDWR)がダウンロードできます