兵庫県感染症発生動向調査週報(平成17年)

平成17年3月3日 兵庫県感染症情報センタ−発行

この週報は感染症発生動向調査の患者情報について、速報性を重視して発行するものです。そのため、患者数は確定した値ではありません。場合によっては集計されない保健所(健康福祉事務所)があることや、国からの還元情報の値と異なることがありますがご了承ください。

 

今冬のインフルエンザ総合対策が厚生労働省から発表されました。<栄養、睡眠、予防接種で三位一体。インフルエンザ予防>を標語に掲げています。詳しくは厚生労働省のホームページをご覧ください。

http://www.mhlw.go.jp/houdou/0111/h1112-1.html

 

平成17年第8週(2月21日〜2月27日)コメント

全数把握感染症(県内第8週)

1類感染症:報告はありません。

2類感染症:報告はありません。

3類感染症:報告はありません。

4類感染症:オウム病 1名(加古川健康福祉事務所管内)(第8週)

A型肝炎 1名(豊岡健康福祉事務所管内)(第7週)

5類感染症:バンコマイシン耐性腸球菌感染症 1名(尼崎市)(第8週)

アメーバ赤痢 1名(芦屋健康福祉事務所管内)(第7週)

        

インフルエンザ情報(県内第8週)

県内の定点からは9,568名(先週7,003名)、定点あたり患者数48.82人(先週35.73人)の報告となって依然増加しています。定点当たり患者数は過去5年間で最高となっています。県内では龍野、赤穂、豊岡、柏原、洲本健康福祉事務所管内で定点あたり患者数が注意報基準値を超え、その他すべての健康福祉事務所管内で定点あたり患者数が警報基準値を超えています。兵庫県全域で流行が大きくなっています。学級閉鎖等の報告(3月2日記者発表)は今週217校、累計で483校となっています。うがい、手洗いの励行、十分な睡眠やバランスのとれた食事をとる、混雑する場所への外出は控える、早めの受診を心がけるなどの注意が必要です。

全国的には定点当たり患者数が、青森、香川、愛媛県で注意報基準、その他すべての都道府県で警報基準を超えています。(第7週)。

http://idsc.nih.go.jp/disease/influenza/inf-keiho/index.html (国立感染症研究所感染症情報センター)

沖縄県を除く全国の都道府県からから累計5,094校の学級閉鎖等が報告されています(2月25日現在)。

http://idsc.nih.go.jp/idwr/kanja/infreport/infl04_05-15.pdf (国立感染症研究所感染症情報センター)

ウイルス分離は、AH1(Aソ連型)108例AH3(A香港型)421例B型747例報告されています(2月25日現在)。県内ではAH348例(神戸市39例含む)とB型92例(神戸市83例含む)分離されています(2月22日現在)。

http://idsc.nih.go.jp/iasr/prompt/graph/inti3j.gif (国立感染症研究所感染症情報センター)

 

定点把握感染症等の概況(県内第8週)

 感染性胃腸炎の定点当たり患者数は減少してきました。A群溶血性レンザ球菌咽頭炎の定点あたり患者数は微増しています。伝染性紅斑、咽頭結膜熱は増減を繰り返しています。RSウイルス感染症の定点当たり患者数は減少してきました。

 

定点あたり患者数の上位10位の疾病(県内第8週)

 

疾病名

定点当たり患者数

先週

先週からの増減

 

疾病名

定点当たり患者数

先週

先週からの増減

1位

インフルエンザ

48.82

35.73

13.09

6位

流行性角結膜炎

0.57

0.37

0.20

2位

感染性胃腸炎

7.93

8.80

0.87

7位

流行性耳下腺炎

0.51

0.53

0.02

3位

水痘

2.21

1.97

0.24

8位

マイコプラズマ肺炎

0.33

0.17

0.16

4位

A群溶血性レンサ球菌咽頭炎

1.12

1.09

0.03

9位

伝染性紅斑

0.27

0.30

0.03

5位

突発性発しん

0.63

0.59

0.04

10位

咽頭結膜熱

0.15

0.16

0.01

手足口病

0.15

0.13

+0.02

 

検査情報(兵庫県立健康環境科学研究センター)

 扁桃炎患者2名(7才男児、5才女児)の咽頭ぬぐい液からアデノウイルス3型が検出されました。

  

定点把握感染症等全国の概況 (第6週 国立感染症研究所の週報IDWRから部分的に引用)

インフルエンザの定点当たり報告数の大幅な増加は今週も続いている。都道府県別では埼玉県(60.6)、宮崎県(56.8)、佐賀県(53.5)、三重県(50.6)、千葉県(49.2)、愛知県(46.4)が多い。咽頭結膜熱の定点当たり報告数は減少したが、過去5年間の同時期(前週、当該週、後週)と比較してやや多い。都道府県別では熊本県(0.63)、新潟県(0.60)、福井県(0.55)、石川県(0.55)が多い。A群溶血性レンサ球菌咽頭炎の定点当たり報告数は微減した。都道府県別では富山県(3.6)、山形県(3.6)、愛媛県(2.9)が多い。感染性胃腸炎の定点当たり報告数は第3週以降減少が続いている。都道府県別では福井県(21.9)、香川県(15.1)、宮城県(14.5)が多い。水痘の定点当たり報告数は微増した。都道府県別では沖縄県(6.0)、宮崎県(4.5)、鹿児島県(3.7)が多い。手足口病の定点当たり報告数は微減した。都道府県別では香川県(0.75)、石川県(0.62)が多い。百日咳の定点当たり報告数は第3週以降減少が続いている。都道府県別では福井県(0.05)、奈良県(0.03)、愛媛県(0.03)、沖縄県(0.03)が多い。麻しんの定点当たり報告数は低値が続いているが、第6週は微増した。都道府県別では佐賀県(0.04)、埼玉県(0.03)、茨城県(0.03)、香川県(0.03)が多い。流行性耳下腺炎の定点当たり報告数は減少した。都道府県別では福井県(6.2)、佐賀県(2.6)、福岡県(2.2)が多いが、福井県では2004年の第42週以降、高値が続いている。RSウイルス感染症は、ゼロ報告を含めて39都道府県から123例の報告があったが、第1週以降減少が続いている。年齢別では、1歳以下が全体の80%である。マイコプラズマ肺炎の定点当たり報告数は減少した。都道府県別では岡山県(1.80)、群馬県(0.80)、石川県(0.80)が多い。

 

目で見る動向(県内)

 

1月コメント

 月報は性感染症と薬剤耐性菌感染症が対象疾患となっています。性感染症では尖圭コンジローマ以外の疾患では定点あたり患者数が増加しています。尖圭コンジローマの定点当たり患者数は先月より減少しましたが、過去5年間でみると多い状態にあります。薬剤耐性菌感染症はどの疾患も比較的患者数の少ない状態となっています。

 

月報対象疾患の動向(兵庫県、上段:患者数、下段:定点あたり患者数)

 

6月

7月

8月

9月

10月

11月

12月

1月

性器クラミジア感染症

121

129

126

109

111

104

92

104

2.57

2.74

2.68

2.32

2.36

2.21

1.96

2.21

性器ヘルペスウイルス感染症

30

31

27

19

19

24

21

38

0.64

0.66

0.57

0.40

0.40

0.51

0.45

0.81

尖圭コンジローマ

21

21

30

23

28

22

30

22

0.45

0.45

0.64

0.49

0.60

0.47

0.64

0.47

淋菌感染症

60

59

53

51

43

44

44

76

1.28

1.26

1.13

1.09

0.91

0.94

0.94

1.62

メチシリン耐性黄色ブドウ球菌感染症MRSA)

43

40

38

34

43

52

23

20

3.07

2.86

2.71

2.43

3.07

3.71

1.64

1.54

ペニシリン耐性肺炎球菌感染症(PRSP)

8

3

8

3

7

5

2

1

0.57

0.21

0.57

0.21

0.50

0.36

0.14

0.08

薬剤耐性緑膿菌感染症

1

1

2

1

1

0.07

0.07

0.14

0.07

0.08

 

 

 

 

また、http://idsc.nih.go.jp/index-j.htmlから国立感染症研究所感染症情報センターの週報(IDWR)がダウンロードできます