兵庫県感染症発生動向調査週報(平成16年)

平成17年01月07日 兵庫県感染症情報センタ−発行

この週報は感染症発生動向調査の患者情報について、速報性を重視して発行するものです。そのため、患者数は確定した値ではありません。場合によっては集計されない保健所(健康福祉事務所)があることや、国からの還元情報の値と異なることがありますがご了承ください。

 

今冬のインフルエンザ総合対策が厚生労働省から発表されました。<栄養、睡眠、予防接種で三位一体。インフルエンザ予防>を標語に掲げています。詳しくは厚生労働省のホームページをご覧ください。

http://www.mhlw.go.jp/houdou/0111/h1112-1.html

 

平成16年第52週(12月20日〜12月26日)第53週(12月27日〜平成17年01月02日)コメント

全数把握感染症(県内第5253週)

1類感染症:報告はありません。

2類感染症:報告はありません。

3類感染症:腸管出血性大腸菌感染症 2名(第52週)

       O157 VT1+,VT2+ 1名(神戸市)   O26  VT1+ 1名(神戸市)

4類感染症:報告はありません。

5類感染症:梅毒(早期顕症T期) 1名(赤穂健康福祉事務所管内 第53週)

他にクロイツフェルト・ヤコブ病(孤発生CJD)1名(加古川健康福祉事務所管内 第47週)の追加報告がありました。

 

インフルエンザ情報(県内第52、53週)

県内の定点から48名(第52週)、44名(第53週)、定点あたりそれぞれ0.24人、0.22人の患者報告となっています。一般にインフルエンザは流行の立ち上がりが急激です。うがい、手洗いの励行、十分な睡眠やバランスのとれた食事をとる、混雑する場所への外出は控える、早めの受診を心がけるなどの注意が必要です。

全国的には宮城県で、定点当たり患者数が今シーズン初めて警報レベルをこえました(第52週)。北海道、群馬、埼玉、千葉、東京、神奈川、岐阜、滋賀、京都、大阪、兵庫、岡山の都道府県から累計53校の学級閉鎖等が報告されています(12月24日現在)。

http://idsc.nih.go.jp/idwr/kanja/infreport/infl04_05-08.pdf

ウイルス分離は、AH1(Aソ連型)19例、AH3(A香港型)が36例、B型が32例報告されています(12月28日現在)。県内ではAH3(神戸市)とB型が分離されています。

http://idsc.nih.go.jp/iasr/prompt/graph/inti3j.gif

国立感染症研究所感染症情報センターのホームページにインフルエンザ流行レベルマップが公開されています。

http://idsc.nih.go.jp/disease/influenza/inf-keiho/index.html

 

定点把握感染症等の概況(県内第52、53週)

52週はRSウイルス感染症の定点あたり患者数が急増しています。A群溶血性レンサ球菌咽頭炎、咽頭結膜熱の定点あたり患者数は、過去5年間の同時期でみると多くなっています。

53週は年末年始の休みと重なり、どの疾患も減少しています。

 

定点あたり患者数の上位10位の疾病(県内第53週)

 

疾病名

定点当たり患者数

先週

先週からの増減

 

疾病名

定点当たり患者数

先週

先週からの増減

1位

感染性胃腸炎

9.58

16.95

7.37

6位

RSウイルス感染症

0.33

0.73

0.40

2位

水痘

1.30

1.71

0.41

7位

インフルエンザ

0.22

0.24

0.02

3位

A群溶血性レンサ球菌咽頭炎

0.66

1.16

0.50

8位

咽頭結膜熱

0.20

0.34

0.14

4位

流行性耳下腺炎

0.36

0.83

0.47

9位

伝染性紅斑

0.16

0.22

0.06

5位

突発性発しん

0.35

0.70

0.35

10位

流行性角結膜炎

0.14

0.51

0.37

 

検査情報(県立健康環境科学研究センター)

 咽頭結膜熱患者2名7才、4才ともに女児)と滲出性扁桃炎患者1名(4才女児)の咽頭ぬぐい液からアデノウイルス3型が、滲出性扁桃炎患者2名(0才男児、1才女児)の咽頭ぬぐい液からアデノウイルス1型が検出されています。また、腸重積症(0才児)の便からアデノウイルス(型未同定)が検出されています。乳幼児においてはアデノウイルスやロタウイルスによる腸炎が腸重積の原因になることがあるといわれています。

定点把握感染症等全国の概況 (第50週 国立感染症研究所の週報IDWRから部分的に引用)

 インフルエンザの定点当たり報告数は引き続き増加しているが、過去5年間の同時期(前週、当該週、後週)との比較では低いレベルにある。都道府県別では宮城県(2.0)、岡山県(1.6)、群馬県(1.4)で、今シーズン初めて1.0を超えた。咽頭結膜熱の定点当たり報告数は、第29週に最高値を記録した後は減少し、前年と同様に第42週に最低値となり、その後再び増加してきている。過去5年間の同時期と比較してやや多く、都道府県別では佐賀県(1.2)、北海道(1.1)が多い。A群溶血性レンサ球菌咽頭炎の定点当たり報告数は、第35週以降は増加傾向にあり、第50週も前週に引き続いて増加した。都道府県別では、山形県(3.6)、大分県(3.4)が多い。感染性胃腸炎の定点当たり報告数は第43週から増加し、第48週以降その増加速度は大きくなっている。都道府県別では福岡県(23.4)が最も多く、次いで大分県(21.2)、埼玉県(19.5)が多い。水痘の定点当たり報告数は、第42週以降増加していたが、第50週は横ばいとなった。都道府県別では和歌山県(3.8)、宮崎県(3.6)が多い。手足口病の定点当たり報告数は第29週まで緩やかに増加した後、微減あるいは横ばい状態が続いている。しかし、過去5年間の同時期と比較してやや多く、都道府県別では香川県(3.1)と石川県(2.1)が多い。百日咳の定点当たり報告数は微減したが、第48週以降は過去5年間の同時期と比較してやや多い状態が続いている。都道府県別では栃木県(0.13)と福井県(0.09)が多い。流行性耳下腺炎の定点当たり報告数は微増し、2004年では最多となっている。都道府県別では福井県(6.9)、佐賀県(4.0)が多い。6歳以下の報告数が全体の77%を占めている。RSウイルス感染症はゼロ報告を含めて43都道府県から855例の報告があり、第49週よりもさらに増加した。1歳未満の報告数が全体の81%に達している。都道府県別では福島県(84例)、広島県(83例)が多い。マイコプラズマ肺炎の定点当たり報告数は増加し、感染症法施行以降の最高値を更新した。過去5年間の同時期と比較してかなり多く、都道府県別では埼玉県(1.8)、山口県(1.7)が多い。

 

 

目で見る動向(県内)

 

また、http://idsc.nih.go.jp/index-j.htmlから国立感染症研究所感染症情報センターの週報(IDWR)がダウンロードできます