兵庫県感染症発生動向調査週報(平成16年)

平成16年12月2日 兵庫県感染症情報センタ−発行

この週報は感染症発生動向調査の患者情報について、速報性を重視して発行するものです。そのため、患者数は確定した値ではありません。場合によっては集計されない保健所(健康福祉事務所)があることや、国からの還元情報の値と異なることがありますがご了承ください。

 

今冬のインフルエンザ総合対策が厚生労働省から発表されました。<栄養、睡眠、予防接種で三位一体。インフルエンザ予防>を標語に掲げています。詳しくは厚生労働省のホームページをご覧ください。

http://www.mhlw.go.jp/houdou/0111/h1112-1.html

 

平成16年第48週(11月22日〜11月28日)コメント

全数把握感染症(県内第48週)

1類感染症:報告はありません。

2類感染症:報告はありません。

3類感染症:腸管出血性大腸菌感染症 1名  O157 VT2+(神戸市)

4類感染症:つつが虫病 1名(山崎健康福祉事務所管内)

5類感染症:報告はありません。

 

インフルエンザ情報

県内の定点から今週21名の患者発生報告がありました。学級閉鎖については、神戸市の小学校で学級閉鎖が1校報告されています(12月1日記者発表)。今シーズンは学級閉鎖やウイルス分離の報告が早い傾向にあります。インフルエンザは流行の立ち上がりが一般に急激なので注意が必要です。うがい、手洗いの励行、十分な睡眠やバランスのとれた食事をとる、混雑する場所への外出は控える、早めの受診を心がけるなどの注意が必要です。

全国的には注意報・警報のでている都道府県はありません。群馬、大阪、兵庫、岡山県から合計6校の学級閉鎖が報告されています(11月26日現在)。

http://idsc.nih.go.jp/idwr/kanja/infreport/infl04_05-04.pdf

ウイルス分離は、岡山県からAソ連型1例、東京、愛知、大阪、兵庫(神戸市)、奈良、岡山の都府県からA/香港型が20例、兵庫県からB型が4例報告されています(11月26日現在)。

http://idsc.nih.go.jp/iasr/prompt/graph/inti3j.gif

国立感染症研究所感染症情報センターのホームページにインフルエンザ流行レベルマップが公開されています。

http://idsc.nih.go.jp/disease/influenza/inf-keiho/index.html

 

定点把握感染症等の概況(県内第48週)

感染性胃腸炎、A群溶血性レンサ球菌咽頭炎の定点あたり患者数が増加してきました。これらの疾患は、これから年末のピークに向かってさらに患者数が増加してくるものと予想されます。伝染性紅斑の定点あたり患者数は増減を繰り返しています。例年の同時期と比較するとやや多い状態となっています。阪神、中西播磨地域でやや多めの状態です。水痘はこの時期としては患者数の増加が少なく、例年と比べて患者数の少ない状態となっています。

スギヒラタケ摂食に関する注意

キノコの一種であるスギヒラタケを食べた腎機能低下者の間に脳症が多発していることに関して、厚生労働省は11月19日、安全性が確認されるまでの間、スギヒラタケの摂食を見合わせる対象を腎機能が低下している人だけでなく一般の人にも広げる旨の通知を出しました。

 

定点あたり患者数の上位10位の疾病(県内第48週)

 

疾病名

定点当たり患者数

先週

先週からの増減

 

疾病名

定点当たり患者数

先週

先週からの増減

1位

感染性胃腸炎

7.86

6.95

0.91

6位

伝染性紅斑

0.35

0.20

0.15

2位

A群溶血性レンサ球菌咽頭炎

1.01

0.90

0.11

7位

流行性角結膜炎

0.34

0.74

0.40

3位

水痘

0.88

0.83

0.05

8位

手足口病

0.33

0.25

0.08

4位

流行性耳下腺炎

0.78

0.94

0.16

9位

咽頭結膜熱

0.16

0.16

±0

5位

突発性発しん

0.59

0.66

0.07

10位

インフルエンザ

0.11

0.05

0.06

  

検査情報(県立健康環境科学研究センター)

 アデノウイルス1型滲出性扁桃炎及び扁桃炎患者2名から、2型滲出性扁桃炎患者3名から、3型肺炎患者1名から5型滲出性扁桃炎患者1名から新たに検出されました。アデノウイルス7型及び3型により肺炎が起こることがあるので注意が必要です。また、コクサッキーウイルスA4型ヘルパンギーナ患者1名から、コクサッキーウイルスA16型手足口病患者2名から新たに検出されました。

 

定点把握感染症等全国の概況 (第46週 国立感染症研究所の週報IDWRから部分的に引用)

インフルエンザの報告数は微増したが、過去5年間の同時期(前週、当該週、後週)と比較して少なく、都道府県別では35都道府県から報告があったが、いずれも0.3以下であった。咽頭結膜熱の定点当たり報告数は第25週に過去10年間の全ての週と比較して最高値となった後、第29週まで最高値を更新し続けた。その後、第40週の微増を除き、減少を続けたが、第43週から再び微増している。都道府県別では福井県(1.1)、高知県(0.5)が多い。A群溶血性レンサ球菌咽頭炎の定点当たり報告数は第23週から減少し続けた後、第35週からは増加傾向が認められ、第46週も増加した。都道府県別では山形県(2.7)、北海道(2.2)、大分県(2.2)が多い。感染性胃腸炎の定点当たり報告数は第12週から減少傾向が続いた後、第31週からはほぼ横ばいで推移したが、第43週からはゆっくり増加している。都道府県別では福井県(9.1)、三重県(7.0)、愛媛県(6.7)が多い。水痘の定点当たり報告数は第42週から増加傾向が認められており、第46週も増加した。都道府県別では宮崎県(2.8)、青森県(2.4)、岩手県(2.4)が多い。手足口病の定点当たり報告数は第20週から第29週まで緩やかに増加した後、第32週までほぼ横ばいで推移した。第33週に微減したが、その後再びほぼ横ばいで推移している。過去5年間の同時期と比較してやや多く、都道府県別では宮崎県(4.7)、島根県(3.5)が多い。風しんの定点当たり報告数は前週とほとんど同値で、第29週から継続して0.03未満で推移している。麻しんの定点当たり報告数は前週とほとんど同値で、第1週から継続して0.03未満で推移している。流行性耳下腺炎の定点当たり報告数は増加し、都道府県別では佐賀県(4.1)、福井県(3.4)が多い。RSウイルス感染症はゼロ報告を含めて43都道府県から報告がなされ、報告数は合計331例であった。細菌性髄膜炎の定点当たり報告数は増加し、感染症施行(1999年4月)以降の最高値であった2004年第40週と同値を示した。13都道府県から報告があったが、際だって多い都道府県はなく、いずれも0.2以下であった。マイコプラズマ肺炎の定点当たり報告数は増加し、感染症法施行以降の最高値となった。都道府県別では岡山県(2.8)、埼玉県(1.6)、山口県(1.6)が多い。

  

目で見る動向(県内)

 

また、http://idsc.nih.go.jp/index-j.htmlから国立感染症研究所感染症情報センターの週報(IDWR)がダウンロードできます