兵庫県感染症発生動向調査週報(平成16年)

平成16年11月4日 兵庫県感染症情報センタ−発行

この週報は感染症発生動向調査の患者情報について、速報性を重視して発行するものです。そのため、患者数は確定した値ではありません。場合によっては集計されない保健所(健康福祉事務所)があることや、国からの還元情報の値と異なることがありますがご了承ください。

 

今冬のインフルエンザ総合対策が厚生労働省から発表されました。<栄養、睡眠、予防接種で三位一体。インフルエンザ予防>を標語に掲げています。詳しくは厚生労働省のホームページをご覧ください。

http://www.mhlw.go.jp/houdou/0111/h1112-1.html

 

平成16年第44週(10月25日〜10月31日)コメント

全数把握感染症(県内第44週)

1類感染症:報告はありません。

2類感染症:報告はありません。

3類感染症腸管出血性大腸菌感染症 (神戸市) O157  VT2+ 

4類感染症E型肝炎 1名(神戸市)(海外渡航者)

5類感染症:アメーバ赤痢 2名(神戸市、明石健康福祉事務所管内 各1名)   

      劇症型溶血性レンサ球菌感染症 1名(神戸市)

      梅毒(早期顕症T期) 1名(姫路市)

 

定点把握感染症等の概況(県内第44週)

腸管出血性大腸菌感染症は今週1名の報告がありました。衛生管理には十分注意し、食事前やトイレ後の手洗い、飲食は加熱調理したものを食べ、加熱前の肉などと接触させないなどの注意が必要です。また、調理前や調理後の食品は室温に長時間放置せず、調理したものはなるべく早く食べるようにしましょう。

感染性胃腸炎、A群溶血性レンサ球菌咽頭炎、水痘の定点あたり患者数は今週やや減少しました。これらの疾患は、これから年末のピークに向かって患者数が増加してくるものと予想されます。咽頭結膜熱の定点あたり患者数は増加して、例年の同時期と比較するとやや多い状態となっています。

風しんについては、県内では患者数の少ない状態が続いていますが、妊娠初期に罹患すると先天性風しん症候群の赤ちゃんが生まれる可能性があるので注意が必要です。厚生労働省ホームページや兵庫県健康生活部疾病対策課のホームページをご覧ください。「風疹流行および先天性風疹症候群の発生抑制に関する緊急提言」も出されています。

 http://www.mhlw.go.jp/topics/2004/04/tp0428-1.html

http://web.pref.hyogo.jp/sippei/fuushin.htm

スギヒラタケによると思われる脳症が東北・北陸地方で多発しています。腎臓機能が低下している人がスギヒラタケを食べたことが発症者に共通しているといわれています。安全性が確認されるまでの間、腎臓機能が低下している方はスギヒラタケの摂食を控えるよう厚生労働省では自治体の衛生主管部局及び関係団体に通知を出して注意を呼びかけています。

 

定点あたり患者数の上位10位の疾病(県内第44週)

 

疾病名

定点当たり患者数

先週

先週からの増減

 

疾病名

定点当たり患者数

先週

先週からの増減

1位

感染性胃腸炎

3.28

3.66

0.38

6位

水痘

0.42

0.45

0.03

2位

流行性耳下腺炎

0.77

0.83

0.06

7位

手足口病

0.35

0.51

0.16

3位

突発性発疹

0.76

0.76

±0

8位

咽頭結膜熱

0.17

0.12

0.05

4位

A群溶血性レンサ球菌咽頭炎

0.62

0.80

0.18

無菌性髄膜炎

0.17

0.08

0.09

5位

流行性角結膜炎

0.60

0.66

0.06

10位

伝染性紅斑

0.15

0.13

0.02

 

定点把握感染症等全国の概況 (第42週 国立感染症研究所の週報IDWRから部分的に引用)

咽頭結膜熱の定点当たり報告数は第25週に過去10年間の全ての週と比較して最高値となった後、第29週まで最高値を更新し続けた。その後減少し、第40週に微増したが、第41週から再び減少している。過去5年間の同時期(前週、当該週、後週)と比較してやや多く、都道府県別では福井県(1.9)が多い。A群溶血性レンサ球菌咽頭炎の定点当たり報告数は第23週から減少し続けた後、第35週からは緩やかな増加傾向が認められている。都道府県別では大分県(1.9)、山形県(1.3)が多い。感染性胃腸炎の定点当たり報告数は第12週から減少傾向が続いた後、第31週からはほぼ横ばいで推移している。都道府県別では福井県(5.6)、三重県(5.5)、鳥取県(5.1)が多い。手足口病の定点当たり報告数は第20週から第29週まで緩やかに増加した後、第32週までほぼ横ばいで推移した。第33週に減少したが、その後増減しながらほぼ横ばいで推移している。過去5年間の同時期と比較してやや多く、都道府県別では宮崎県(7.7)、福井県(3.8)、鹿児島県(3.3)が多い。風しんの定点当たり報告数は前週とほとんど同値で、都道府県別では13都道府県から報告があったが、いずれも0.1未満であった。麻しんの定点当たり報告数は前週とほとんど同値で、第1週から継続して、過去10年間の当該週と比較して最低値を示している。11都道府県から報告があったが、定点当たり報告数はいずれも0.1未満であった。RSウイルス感染症はゼロ報告を含めて33都道府県から報告がなされ、報告数は合計68例であった。マイコプラズマ肺炎の定点当たり報告数は第39週から増加していたが、第42週は微減した。都道府県別では福島県(1.6)、愛媛県(1.3)、岡山県(1.2)が多い。

 

目で見る動向(県内)

 

また、http://idsc.nih.go.jp/index-j.htmlから国立感染症研究所感染症情報センターの週報(IDWR)がダウンロードできます