兵庫県感染症発生動向調査週報(平成16年)

平成16年10月21日 兵庫県感染症情報センタ−発行

この週報は感染症発生動向調査の患者情報について、速報性を重視して発行するものです。そのため、患者数は確定した値ではありません。場合によっては集計されない保健所(健康福祉事務所)があることや、国からの還元情報の値と異なることがありますがご了承ください。

 

平成16年第42週(10月11日〜10月17日)コメント

全数把握感染症(県内第42週)

1類感染症:報告はありません。

2類感染症:報告はありません。

3類感染症腸管出血性大腸菌感染症 2名

O157 VT2+ 1名(神戸市)

O157 VT1+VT2+ 1名(高砂健康福祉事務所管内)

4類感染症:報告はありません。

5類感染症:報告はありません。

 

定点把握感染症等の概況(県内第42週)

腸管出血性大腸菌感染症は今週2名の報告がありました。夏場は過ぎましたが秋になっても例年かなりの患者発生がみられます。衛生管理には十分注意し、食事前やトイレ後の手洗い、飲食は加熱調理したものを食べ、加熱前の肉などと接触させないなどの注意が必要です。また、調理前や調理後の食品は室温に長時間放置せず、調理したものはなるべく早く食べるようにしましょう。

感染性胃腸炎及び水痘の定点あたり患者数はこれから年末のピークに向かって患者数が増加してくるものと予想されます。A群溶血性レンサ球菌咽頭炎の定点あたり患者数は、例年の同時期としては多い状態が続いていましたが例年の患者数になっています。しかし、感染性胃腸炎や水痘と同様に年末にかけて患者数が増加するものと予想されます。咽頭結膜熱の定点あたり患者数は先週増加しましたが今週は減少しました。しかし、丹波地域での報告は依然として多い状態が続いています。

風しんについては、県内では患者数の少ない状態が続いていますが、妊娠初期に罹患すると先天性風しん症候群の赤ちゃんが生まれる可能性があるので注意が必要です。厚生労働省ホームページをご覧ください。「風疹流行および先天性風疹症候群の発生抑制に関する緊急提言」も出されています。

 http://www.mhlw.go.jp/topics/2004/04/tp0428-1.html

大阪府においてAH3型(A香港型)によるインフルエンザ様疾患学級閉鎖が報告されています。詳しくは国立感染症研究所感染症情報センターの週報(IDWR第40週速報記事)をご覧ください。

http://idsc.nih.go.jp/idwr/kanja/idwr/idwr2004-40.pdf

 

感染症法施行規則の一部改正について

1獣医師の届出対象・事項の追加、2感染症の発生の状況、動向及び原因の調査に関すること、3動物の輸入届出制度等について改正がありました。詳しくは国立感染症研究所感染症情報センターの週報(IDWR第39週速報記事)をご覧ください。

    http://idsc.nih.go.jp/idwr/kanja/idwr/idwr2004-39.pdf

 

定点あたり患者数の上位10位の疾病(県内第42週)

 

疾病名

定点当たり患者数

先週

先週からの増減

 

疾病名

定点当たり患者数

先週

先週からの増減

1位

感染性胃腸炎

3.30

3.33

0.03

7位

手足口病

0.30

0.35

0.05

2位

流行性耳下腺炎

0.64

0.76

0.12

8位

咽頭結膜熱

0.09

0.23

0.14

3位

突発性発疹

0.54

0.91

0.37

9位

伝染性紅斑

0.08

0.07

0.01

4位

A群溶血性レンサ球菌咽頭炎

0.52

0.38

0.14

ヘルパンギーナ

0.08

0.12

0.04

5位

流行性角結膜炎

0.46

0.46

±0

無菌性髄膜炎

0.08

0.08

±0

6位

水痘

0.33

0.31

0.02

マイコプラズマ肺炎

0.08

0.08

 

 

定点把握感染症等全国の概況 (第40週 国立感染症研究所の週報IDWRから部分的に引用)

咽頭結膜熱の定点当たり報告数は第25週に過去10年間の全ての週と比較して最高値となった後、第29週まで最高値を更新し続けた。第30週からは減少していたが、第40週は微増した。過去5年間の同時期(前週、当該週、後週)と比較してやや多く、都道府県別では福井県(1.5)が多い。A群溶血性レンサ球菌咽頭炎の定点当たり報告数は第23週から減少し続けた後、第35週からは緩やかな増加傾向が認められている。都道府県別では富山県(1.9)、大分県(1.7)が多い。感染性胃腸炎の定点当たり報告数は第12週から減少傾向が続いた後、第31週からはほぼ横ばいで推移している。過去5年間の同時期と比較してやや多く、都道府県別では福井県(5.7)、鳥取県(5.7)が多い。手足口病の定点当たり報告数は第20週から第29週まで緩やかに増加した後、第32週までほぼ横ばいで推移した。第33週に減少したが、その後再び、ほぼ横ばいで推移している。都道府県別では宮崎県(8.7)、高知県(3.5)、熊本県(3.4)、鹿児島県(3.4)が多い。風しんの定点当たり報告数は前週とほとんど同値で、都道府県別では18都道府県から報告があったが、いずれも0.1未満であった。麻しんの定点当たり報告数は前週とほとんど同値で、第1週から継続して、過去10年間の当該週と比較して最低値を示している。6都道府県から報告があったが、定点当たり報告数はいずれも0.1未満であった。RSウイルス感染症はゼロ報告を含めて34都道府県から報告がなされ、報告数は合計88例であった。細菌性髄膜炎の定点当たり報告数は増加し、感染症法施行(1999年4月)以降の最高値となっている。都道府県別では、福井県(0.5)、島根県(0.4)が多い。マイコプラズマ肺炎の定点当たり報告数は増加し、都道府県別では岡山県(1.2)、秋田県(1.1)が多い。

目で見る動向(県内)

 

また、http://idsc.nih.go.jp/index-j.htmlから国立感染症研究所感染症情報センターの週報(IDWR)がダウンロードできます