兵庫県感染症発生動向調査週報(平成16年)

平成16年9月16日 兵庫県感染症情報センタ−発行

この週報は感染症発生動向調査の患者情報について、速報性を重視して発行するものです。そのため、患者数は確定した値ではありません。場合によっては集計されない保健所(健康福祉事務所)があることや、国からの還元情報の値と異なることがありますがご了承ください。

 

平成16年第37週(9月6日〜9月12日)コメント

全数把握感染症(県内第37週)

1類感染症:報告はありません。

2類感染症:報告はありません。

3類感染症腸管出血性大腸菌感染症 3名

      O157 VT1+VT2+ 2名(神戸市、尼崎市 各1名) 

      O26 VT1+ 1名(神戸市

4類感染症:報告はありません。

5類感染症:ウイルス性肝炎(B型) 1名(神戸市)

 

定点把握感染症等の概況(県内第37週)

腸管出血性大腸菌感染症の患者報告は3名となっています。一般的には、食事前やトイレ後の手洗い、飲食は加熱調理したものを食べ、加熱前の肉などと接触させないなどの注意が必要です。また、調理前や調理後の食品は室温に長時間放置せず、調理したものはなるべく早く食べるようにしましょう。

感染性胃腸炎の定点あたり患者数が徐々に増加してきています。手足口病の定点あたり患者数は減少してきました。A群溶血性レンサ球菌咽頭炎の定点あたり患者数は、例年の同時期としては多い状態が続いています。咽頭結膜熱の定点あたり患者数は減少しています。無菌性髄膜炎は夏場に増加することが多い疾患ですが、今年は定点あたり患者数は少なく推移しています。

風しんは、妊娠初期に罹患すると先天性風しん症候群の赤ちゃんが生まれる可能性があるので予防が大切です。厚生労働省ホームページをご覧ください。「風疹流行および先天性風疹症候群の発生抑制に関する緊急提言」も出されています。 http://www.mhlw.go.jp/topics/2004/04/tp0428-1.html

気温が上昇する夏場には、蚊やハエの発生及び腸管出血性大腸菌等の感染症集団発生が危惧されるとともに、日本脳炎ウエストナイル熱などの発生が心配されていることから、兵庫県では「感染症に注意!」というリーフレットを作成し注意を呼びかけています。

     http://web.pref.hyogo.jp/sippei/index.htm

また、厚生労働省ホームページ  http://www.mhlw.go.jp/topics/2002/10/tp1023-1.html からウエストナイル熱についての情報が得られます。

 

定点あたり患者数の上位10位の疾病(県内第37週)

 

疾病名

定点当たり患者数

先週

先週からの増減

 

疾病名

定点当たり患者数

先週

先週からの増減

1位

感染性胃腸炎

2.80

2.63

0.17

6位

A群溶血性レンサ球菌咽頭炎

0.55

0.59

0.04

2位

突発性発疹

0.93

0.84

0.09

7位

水痘

0.53

0.40

0.13

3位

流行性耳下腺炎

0.77

0.91

0.14

8位

ヘルパンギーナ

0.32

0.38

0.06

4位

流行性角結膜炎

0.71

0.57

0.14

9位

伝染性紅斑

0.20

0.19

0.01

5位

手足口病

0.63

0.84

0.21

10位

咽頭結膜熱

0.13

0.19

0.06

 

 

検査情報(県立健康環境科学研究センター)

咽頭結膜熱患者5名(0〜7才、男児3名、女児2名)、上気道炎を起こしている患者7名(1〜12才、男児3名、女児4名)の咽頭ぬぐい液からアデノウイルス3型が今週新たに検出されました。

 

定点把握感染症等全国の概況 (第35週 国立感染症研究所の週報IDWRから部分的に引用)

咽頭結膜熱の定点当たり報告数は第11週から増加傾向が認められ、第25週には過去10年間の全ての週と比較して最高値となった。その後も第29週まで最高値を更新し続けたが、第30週からは減少している。しかし相変わらず、過去10年間の当該週と比較して最高値を示しており、都道府県別では福井県(2.6)、熊本県(1.7)、宮崎県(1.5)が多い。A群溶血性レンサ球菌咽頭炎の定点当たり報告数は第23週から減少し続けていたが、第35週は増加した。過去5年間の同時期(前週、当該週、後週)と比較してかなり多く、都道府県別では大分県(1.6)、富山県(1.2)が多い。感染性胃腸炎の定点当たり報告数は第12週から減少傾向が続いていたが、第34週から増加している。過去5年間の同時期と比較してかなり多く、都道府県別では福井県(5.1)、大分県(5.1)が多い。手足口病の定点当たり報告数は第20週から第29週まで緩やかに増加し、その後第32週までほぼ横ばいで推移した。第33週から減少したが、第35週は再び増加した。都道府県別では宮崎県(4.5)、大分県(4.0)が多い。風しんの定点当たり報告数は前週と同値で、都道府県別では17都道府県から報告があったが、いずれも0.1以下であった。ヘルパンギーナの定点当たり報告数は、第26週を除き、第20週から第29週まで増加し続けたが、第30週からは減少している。都道府県別では青森県(3.2)、秋田県(2.5)が多い。麻しんの定点当たり報告数は減少し、第1週から継続して、過去10年間の当該週と比較して最低値を示している。9都道府県から報告があったが、いずれも0.1以下であった。RSウイルス感染症はゼロ報告を含めて31都道府県から報告がなされ、報告数は合計33例であった。マイコプラズマ肺炎の定点当たり報告数は第33週からほぼ同値で推移しており、都道府県別では秋田県(1.0)、山口県(0.8)が多い。

 

目で見る動向(県内)

 

 

また、http://idsc.nih.go.jp/index-j.htmlから国立感染症研究所感染症情報センターの週報(IDWR)がダウンロードできます