兵庫県感染症発生動向調査週報(平成16年)

平成16年8月26日 兵庫県感染症情報センタ−発行

この週報は感染症発生動向調査の患者情報について、速報性を重視して発行するものです。そのため、患者数は確定した値ではありません。場合によっては集計されない保健所(健康福祉事務所)があることや、国からの還元情報の値と異なることがありますがご了承ください。

 

平成16年第34週(8月16日〜8月22日)コメント

全数把握感染症(県内第34週)

1類感染症:報告はありません。

2類感染症:細菌性赤痢 1名(西宮市)(海外渡航者)

           腸チフス 1名(西宮市)(海外渡航者)

3類感染症:腸管出血性大腸菌感染症 5名

      O157 VT1VT2+ 名(伊丹健康福祉事務所管内

          O26 4名(VT1+ 2名、VT型別中 2名)(龍野健康福祉事務所管内)

4類感染症:報告はありません。

5類感染症:クロイツフェルト・ヤコブ病(孤発性) 1名(宝塚健康福祉事務所管内)

       劇症型溶血性レンサ球菌感染症 1名(柏原健康福祉事務所管内)

 

定点把握感染症等の概況(県内第34週)

腸管出血性大腸菌感染症の患者報告は5名となっています。龍野健康福祉事務所管内の4名は以前お伝えした保育所での発生です。(全員健康保菌者)。給食・プール・トイレ・手洗い・おしめ交換等に関する十分な衛生管理が必要です。まだまだ暑い季節が続きます。体調管理には十分注意をしてください。一般的には、食事前やトイレ後の手洗い、飲食は加熱調理したものを食べ、加熱前の肉などと接触させないなどの注意が必要です。また、調理前や調理後の食品は室温に長時間放置せず、調理したものはなるべく早く食べるようにしましょう。

咽頭結膜熱の定点あたり患者数は減少し、例年の定点あたり患者数となっています。厚生労働省ホームページをご覧ください。  http://www.mhlw.go.jp/topics/2004/06/tp0614-1.html

手足口病の定点あたり患者数も減少してきました。A群溶血性レンサ球菌咽頭炎の定点あたり患者数は、例年の同時期としては多い状態となっています。無菌性髄膜炎は夏場に増加することが多い疾患です。

風しんは、妊娠初期に罹患すると先天性風しん症候群の赤ちゃんが生まれる可能性があるので予防が大切です。厚生労働省ホームページをご覧ください。

http://www.mhlw.go.jp/topics/2004/04/tp0428-1.html

気温が上昇する夏場には、蚊やハエの発生及び腸管出血性大腸菌等の感染症集団発生が危惧されるとともに、日本脳炎ウエストナイル熱などの発生が心配されていることから、兵庫県では「感染症に注意!」というリーフレットを作成し注意を呼びかけています。

     http://web.pref.hyogo.jp/sippei/index.htm

また、厚生労働省ホームページ  http://www.mhlw.go.jp/topics/2002/10/tp1023-1.html からウエストナイル熱についての情報が得られます。

最近、海外渡航者によるコレラ、細菌性赤痢、腸チフス、パラチフスといった報告が目立ちます。日本には通常存在しない感染症が流行していることもあります。海外に出かける予定の方は厚生労働省検疫所ホームページ「海外渡航者のための感染症情報」http://www.forth.go.jp/など参考にしてください。

 

定点あたり患者数の上位10位の疾病(県内第34週)

 

疾病名

定点当たり患者数

先週

先週からの増減

 

疾病名

定点当たり患者数

先週

先週からの増減

1位

感染性胃腸炎

1.99

1.77

0.22

6位

ヘルパンギーナ

0.58

0.78

0.20

2位

手足口病

1.05

1.41

0.36

7位

A群溶血性レンサ球菌咽頭炎

0.44

0.63

0.19

3位

流行性耳下腺炎

0.78

0.74

0.04

8位

水痘

0.35

0.44

0.09

4位

流行性角結膜炎

0.71

0.34

0.37

9位

無菌性髄膜炎

0.25

0.08

0.17

5位

突発性発疹

0.60

0.69

0.09

10位

咽頭結膜熱

0.17

0.33

0.16

 

 

定点把握感染症等全国の概況 (第32週 国立感染症研究所の週報IDWRから部分的に引用)

咽頭結膜熱の定点当たり報告数は第11週から増加傾向が認められ、第25週には過去10年間の全ての週と比較して最高値となった。その後も第29週まで最高値を更新し続けたが、第30週からは減少している。しかし相変わらず、過去10年間の当該週と比較して最高値を示しており、都道府県別では福井県(2.4)、北海道(1.6)が多い。A群溶血性レンサ球菌咽頭炎の定点当たり報告数は第23週から減少し続けているが、過去5年間の同時期(前週、当該週、後週)と比較してやや多く、都道府県別では大分県(1.8)、富山県(1.3)、沖縄県(1.2)が多い。感染性胃腸炎の定点当たり報告数は第12週から減少傾向が続いた後、第31週からはほぼ横ばいで推移している。過去5年間の同時期と比較してやや多く、都道府県別では福井県(7.8)、鳥取県(6.0)、大分県(5.3)が多い。手足口病の定点当たり報告数は第20週から第29週まで緩やかに増加し続けた後、第30週からほぼ横ばいで推移している。都道府県別では大分県(4.9)、北海道(4.0)、長野県(3.5)が多い。風しんの定点当たり報告数は前週と同値で、都道府県別では19都府県から報告があったが、いずれも0.1以下であった。ヘルパンギーナの定点当たり報告数は、第26週を除き、第20週から第29週まで増加し続けたが、第30週からは減少している。都道府県別では秋田県(5.7)、富山県(5.4)が多い。麻しんの定点当たり報告数は前週と同値で、第1週から継続して、過去10年間の当該週と比較して最低値を示している。14都道府県から報告があったが、いずれも0.1以下であった。RSウイルス感染症はゼロ報告を含めて31都道府県から報告がなされ、報告数は合計43例であった。無菌性髄膜炎の定点当たり報告数は第20週から緩やかな増加傾向が認められていたが、第32週は減少した。都道府県別では滋賀県(0.6)が多い。マイコプラズマ肺炎の定点当たり報告数は第20週から増加傾向が認められた後、第25週をピークに減少傾向が認められており、第32週も減少した。都道府県別では秋田県(1.1)が多い。

 

目で見る動向(県内)

 

 

また、http://idsc.nih.go.jp/index-j.htmlから国立感染症研究所感染症情報センターの週報(IDWR)がダウンロードできます