兵庫県感染症発生動向調査週報(平成16年)

平成16年8月20日 兵庫県感染症情報センタ−発行

この週報は感染症発生動向調査の患者情報について、速報性を重視して発行するものです。そのため、患者数は確定した値ではありません。場合によっては集計されない保健所(健康福祉事務所)があることや、国からの還元情報の値と異なることがありますがご了承ください。

 

平成16年第33週(8月9日〜8月15日)コメント

全数把握感染症(県内第33週)

1類感染症:報告はありません。

2類感染症:細菌性赤痢 3名

(尼崎市 2名、加古川健康福祉事務所管内 1名)(いずれも海外渡航者) 

腸チフス 1名(宝塚健康福祉事務所管内 1名)(海外渡航者)

3類感染症:腸管出血性大腸感染症

      O157 VT1VT2+ 2名(神戸市)

           O157 VT2+ 3名(尼崎市 1名、神戸市2名)

4類感染症:報告はありません。

5類感染症:急性脳炎(西宮市)

 

定点把握感染症等の概況(県内第33週)

腸管出血性大腸菌感染症の患者報告は5名となっています。まだまだ暑い季節が続きます。体調管理には十分注意をしてください。一般的には、食事前やトイレ後の手洗い、飲食は加熱調理したものを食べ、加熱前の肉などと接触させないなどの注意が必要です。また、調理前や調理後の食品は室温に長時間放置せず、調理したものはなるべく早く食べるようにしましょう。

今週ほとんどの定点把握の疾患は、患者数が減少しています。

咽頭結膜熱の定点あたり患者数は減少しています。厚生労働省ホームページをご覧ください。

  http://www.mhlw.go.jp/topics/2004/06/tp0614-1.html

手足口病の定点あたり患者数も減少してきましたが、北播磨地域では患者が多い状態が続いています。A群溶血性レンサ球菌咽頭炎の定点あたり患者数は増加し、例年の同時期としては多い状態となっています。無菌性髄膜炎は夏場に増加することが多い疾患ですが、今年は少なく推移しています。

風しんは、妊娠初期に罹患すると先天性風しん症候群の赤ちゃんが生まれる可能性があるので予防が大切です。厚生労働省ホームページをご覧ください。

http://www.mhlw.go.jp/topics/2004/04/tp0428-1.html

気温が上昇する夏場には、蚊やハエの発生及び腸管出血性大腸菌等の感染症集団発生が危惧されるとともに、日本脳炎ウエストナイル熱などの発生が心配されていることから、兵庫県では「感染症に注意!」というリーフレットを作成し注意を呼びかけています。

     http://web.pref.hyogo.jp/sippei/index.htm

また、厚生労働省ホームページ  http://www.mhlw.go.jp/topics/2002/10/tp1023-1.html からウエストナイル熱についての情報が得られます。

最近、海外渡航者によるコレラ、細菌性赤痢、腸チフス、パラチフスといった報告が目立ちます。日本には通常存在しない感染症が流行していることもあります。海外に出かける予定の方は厚生労働省検疫所ホームページ「海外渡航者のための感染症情報」http://www.forth.go.jp/など参考にしてください。

 

定点あたり患者数の上位10位の疾病(県内第33週)

 

疾病名

定点当たり患者数

先週

先週からの増減

 

疾病名

定点当たり患者数

先週

先週からの増減

1位

感染性胃腸炎

1.74

2.43

0.69

6位

A群溶血性レンサ球菌咽頭炎

0.62

0.55

0.07

2位

手足口病

1.38

2.34

0.96

7位

水痘

0.48

0.50

0.02

3位

ヘルパンギーナ

0.77

1.31

0.54

8位

流行性角結膜炎

0.31

1.23

0.92

4位

流行性耳下腺炎

0.73

1.16

0.43

9位

咽頭結膜熱

0.29

0.61

0.32

5位

突発性発疹

0.69

0.76

0.07

10位

伝染性紅斑

0.13

0.23

0.10

 

検査情報(県立健康環境科学研究センター)

 抗体検査の結果、日本紅斑熱陽性例1例が淡路島在住の患者検体から確認されました。マダニの活動時期なので山野での活動に注意してください。

定点把握感染症等全国の概況 (第31週 国立感染症研究所の週報IDWRから部分的に引用)

咽頭結膜熱の定点当たり報告数は第11週から増加傾向が認められ、第25週には過去10年間の全ての週と比較して最高値となった。その後も第29週まで最高値を更新し続けたが、第30週からは減少している。しかし、過去5年間の同時期(前週、当該週、後週)と比較してかなり多く、都道府県別では福井県(2.7)、北海道(2.1)、長野県(2.1)が多い。A群溶血性レンサ球菌咽頭炎の定点当たり報告数は第23週から減少し続けているが、過去5年間の同時期と比較してやや多く、都道府県別では大分県(1.7)、鳥取県(1.5)が多い。感染性胃腸炎の定点当たり報告数は第12週から減少傾向が続いているが、第31週は微増した。過去5年間の同時期と比較してやや多く、都道府県別では大分県(6.3)、福井県(5.9)が多い。手足口病の定点当たり報告数は第20週から第29週まで緩やかに増加し続けた後、第30週は微減したが、第31週は再び微増した。都道府県別では大分県(5.2)、北海道(3.2)、長野県(3.1)が多い。風しんの定点当たり報告数は微減し、都道府県別では16都府県から報告があったが、いずれも0.1以下であった。ヘルパンギーナの定点当たり報告数は、第26週を除き、第20週から第29週まで増加し続けたが、第30週からは減少している。都道府県別では山形県(6.4)、富山県(5.8)が多い。麻しんの定点当たり報告数は前週と同値で、第1週から継続して、過去10年間の当該週と比較して最低値を示している。14都道府県から報告があったが、いずれも0.1以下であった。RSウイルス感染症はゼロ報告を含めて27都道府県から報告がなされ、報告数は合計31例であった。無菌性髄膜炎の定点当たり報告数は第20週から緩やかな増加傾向が認められ、第31週も増加した。都道府県別では滋賀県(0.9)、鳥取県(0.8)が多い。マイコプラズマ肺炎の定点当たり報告数は第20週から増加傾向が認められた後、第25週をピークに減少傾向が認められており、第31週も微減した。しかし、第22週からは過去5年間の当該週と比較して最高値を示している。都道府県別では岡山県(1.6)、青森県(1.0)、佐賀県(1.0)が多い。

 

目で見る動向(県内)

 

 

また、http://idsc.nih.go.jp/index-j.htmlから国立感染症研究所感染症情報センターの週報(IDWR)がダウンロードできます