兵庫県感染症発生動向調査週報(平成16年)

平成16年7月29日 兵庫県感染症情報センタ−発行

この週報は感染症発生動向調査の患者情報について、速報性を重視して発行するものです。そのため、患者数は確定した値ではありません。場合によっては集計されない保健所(健康福祉事務所)があることや、国からの還元情報の値と異なることがありますがご了承ください。

 

平成16年第30週(7月19日〜7月25日)コメント

全数把握感染症(県内第30週)

1類感染症:報告はありません。

2類感染症:報告はありません。  

3類感染症:腸管出血性大腸菌感染症 4名

     (社健康福祉事務所管内 O157 VT1+VT2+ 1名、神戸市 O157 VT1+VT2+ 2名、O157 VT2+1名

4類感染症:レジオネラ症 1名(三木健康福祉事務所管内)

5類感染症:報告はありません。

 

定点把握感染症等の概況(県内第30週)

腸管出血性大腸菌感染症の患者は今週4名報告され、17週以降毎週報告されています。全国での患者発生数も多くなっています。腸管出血性大腸菌感染症をはじめ食中毒も多い季節です。食事前やトイレ後の手洗い、飲食は加熱調理したものを食べ、加熱前の肉などと接触させないなどの注意が必要です。また、調理前や調理後の食品は室温に長時間放置せず、調理したものはなるべく早く食べるようにしましょう。

咽頭結膜熱の定点あたり患者数は、今週は微減していますが依然多い状態です。うがい・手洗い・水泳前後のシャワーなどが大切です。全国的に患者数が増加しているため、厚生労働省はホームページで注意を呼びかけています。http://www.mhlw.go.jp/topics/2004/06/tp0614-1.htmlをご覧下さい。手足口病の定点あたり患者数は今週は減少しました。兵庫県は全国の中でも多い状態です。ヘルパンギーナの定点あたり患者数は2週連続減少しました。A群溶血性レンサ球菌咽頭炎、伝染性紅斑の定点あたり患者数は減少してきました。例年夏場に増加することが多い無菌性髄膜炎ですが、今年の報告は少なく推移しています。

風しんは今週も報告はありませんが、妊娠初期に罹患すると先天性風しん症候群の赤ちゃんが生まれる可能性があるので予防が大切です。厚生労働省ホームページhttp://www.mhlw.go.jp/topics/2004/04/tp0428-1.htmlをご覧ください。

気温が上昇する夏場を迎え、蚊やハエの発生及び腸管出血性大腸菌等の感染症集団発生が危惧されるとともに、日本脳炎ウエストナイル熱などの発生が心配されていることから、兵庫県では「感染症に注意!」というリーフレットを作成し注意を呼びかけていますhttp://web.pref.hyogo.jp/sippei/index.htm

最近、海外渡航者によるコレラ、細菌性赤痢、腸チフス、パラチフスといった報告が目立ちます。日本には通常存在しない感染症が流行していることもあります。海外に出かける予定の方は厚生労働省検疫所ホームページ「海外渡航者のための感染症情報」http://www.forth.go.jp/など参考にしてください。

 

定点あたり患者数の上位10位の疾病(県内第30週)

 

疾病名

定点当たり患者数

先週

先週からの増減

 

疾病名

定点当たり患者数

先週

先週からの増減

1位

手足口病

3.78

4.23

0.45

6位

咽頭結膜熱

0.91

0.98

0.07

2位

ヘルパンギーナ

2.59

3.86

1.27

7位

突発性発疹

0.82

0.97

0.15

3位

感染性胃腸炎

2.30

3.39

1.09

8位

水痘

0.80

1.03

0.23

4位

流行性耳下腺炎

1.09

1.09

±0

9位

A群溶血性レンサ球菌咽頭炎

0.55

0.78

0.23

5位

流行性角結膜炎

0.94

0.83

0.11

10位

伝染性紅斑

0.25

0.32

0.07

 

定点把握感染症等全国の概況 (第28週 国立感染症研究所の週報IDWRから部分的に引用)

咽頭結膜熱の定点当たり報告数は第11週から増加傾向が認められているが、第26週には過去10年間の全ての週と比較して最高値を示し、その後も最高値を更新し続けている。都道府県別では埼玉県(2.3)、福井県(2.0)、新潟県(1.8)、富山県(1.8)が多い。A群溶血性レンサ球菌咽頭炎の定点当たり報告数は第23週から減少が続いている。しかし、第19週を除き、第7週から継続して過去10年間の当該週と比較して最高値を示している。都道府県別では、愛媛県(2.6)、鳥取県(2.4)、大分県(2.4)が多い。手足口病の定点当たり報告数は第20週から緩やかに増加しており、第28週も増加した。都道府県別では兵庫県(3.6)、福岡県(2.9)が多い。風しんの定点当たり報告数は前週と同値で、都道府県別では27都府県から報告があったが、いずれも0.2を超えなかった。ヘルパンギーナの定点当たり報告数は第20週から増加が続いた後、第26週は微減したが、第27週からは再び増加が続いている。都道府県別では山口県(6.7)、香川県(6.7)が多い。RSウイルス感染症はゼロ報告を含めて34都道府県から報告がなされ、報告数は合計40例であった。無菌性髄膜炎の定点当たり報告数は増加し、都道府県別では滋賀県(1.0)、奈良県(0.8)、三重県(0.7)が多い。マイコプラズマ肺炎の定点当たり報告数は第20週から増加傾向が認められ、第25週をピークに第26週は減少、第27週は増加し、28週は微減した。第22週からは過去5年間の当該週と比較して最高値を示している。都道府県別では福島県(1.0)、長野県(1.0)が多い。

 

目で見る動向(県内)

 

また、http://idsc.nih.go.jp/index-j.htmlから国立感染症研究所感染症情報センターの週報(IDWR)がダウンロードできます