兵庫県感染症発生動向調査週報(平成16年)

平成16年7月8日 兵庫県感染症情報センタ−発行

この週報は感染症発生動向調査の患者情報について、速報性を重視して発行するものです。そのため、患者数は確定した値ではありません。場合によっては集計されない保健所(健康福祉事務所)があることや、国からの還元情報の値と異なることがありますがご了承ください。

 

平成16年第27週(6月28日〜7月4日)コメント

全数把握感染症(県内第27週)

1類感染症:報告はありません。

2類感染症:コレラ 1名(神戸市)(海外渡航者)  腸チフス 1名(神戸市)(海外渡航者)

3類感染症腸管出血性大腸菌感染症 7名(尼崎市 O157 VT1+,VT2+ 4名、

神戸市 O157 VT1+,VT2+ 2名、 O157 VT2+ 1名)

4類感染症:報告はありません。

5類感染症:アメーバ赤痢 1名 (西宮市) ジアルジア症 1名 (神戸市)  

 梅毒 1名 (神戸市)

 

定点把握感染症等の概況(県内第27週)

腸管出血性大腸菌感染症の患者は今週7名報告されています。腸管出血性大腸菌感染症をはじめ食中毒も多い季節です。感染防止のためには、食事前やトイレ後の手洗い、飲食は加熱調理したものを食べ、加熱前の肉などと接触させないなどの注意が必要です。また、調理前や調理後の食品は室温に長時間放置せず、調理したものはなるべく早く食べるようにしましょう。

咽頭結膜熱は全国的に患者数が増加しているため、厚生労働省は6月15日からホームページで注意を呼びかけています。http://www.mhlw.go.jp/topics/2004/06/tp0614-1.htmlをご覧下さい。県内において定点あたり患者数は、増減がありますが多かった昨年と比べてもやや多い傾向にあります。うがい・手洗い・水泳前後のシャワーなどが大切です。ヘルパンギーナは再び増加しました。手足口病の定点あたり患者数も再度増加しています。A群溶血性レンサ球菌咽頭炎・伝染性紅斑の定点あたり患者数は減少しています。西宮市で多かった風しんは今週減少しています。妊娠初期に風しんに罹患すると、先天性風しん症候群の赤ちゃんが生まれる可能性があるので予防が大切です。厚生労働省ホームページhttp://www.mhlw.go.jp/topics/2004/04/tp0428-1.htmlをご覧ください。

 

定点あたり患者数の上位10位の疾病(県内第27週)

 

疾病名

定点当たり患者数

先週

先週からの増減

 

疾病名

定点当たり患者数

先週

先週からの増減

1位

感染性胃腸炎

3.84

3.96

0.12

6位

流行性耳下腺炎

0.94

1.15

0.21

2位

ヘルパンギーナ

3.37

2.98

0.39

7位

突発性発疹

0.79

0.78

0.01

3位

手足口病

3.27

2.26

1.01

8位

咽頭結膜熱

0.66

0.62

0.04

4位

水痘

1.38

1.77

0.39

9位

流行性角結膜炎

0.51

0.63

0.12

5位

A群溶血性レンサ球菌咽頭炎

0.96

1.40

0.44

10位

伝染性紅斑

0.30

0.38

0.08

 

検査情報 (県立健康環境科学研究センター)

25週の週報で13名の咽頭結膜熱患者からアデノウイルス3型が検出されたことをお伝えしましたが、新たに滲出性扁桃炎患者6名の咽頭ぬぐい液からアデノウイルス1型 1名、2型 2名、5型 3名が、咽頭結膜熱患者1名の咽頭ぬぐい液からアデノウイルス2型が、それぞれ検出されました。

 

定点把握感染症等全国の概況 (第25週 国立感染症研究所の週報IDWRから部分的に引用)

咽頭結膜熱の定点当たり報告数は第11週から増加傾向が認められているが、第25週は大きく増加して、過去10年間の全ての週と比較して最高値となっている。都道府県別では富山県(2.1)、宮崎県(1.8)、島根県(1.7)が多い。A群溶血性レンサ球菌咽頭炎の定点当たり報告数は第11週に過去10年間で最高値を示した後、減少した。その後、第16週から再び増加傾向が認められたが、第23週から減少している。しかし、第19週を除き、第7週から継続して過去10年間の当該週と比較して最高値を示している。都道府県別では、愛媛県(4.0)、山形県(3.8)、新潟県(3.7)が多い。感染性胃腸炎の定点当たり報告数は第12週から減少傾向が続いており、第25週も微減した。しかし、過去5年間の同時期(前週、当該週、後週)と比較してやや多く、都道府県別では福井県(9.1)、鳥取県(9.0)が多い。手足口病の定点当たり報告数は第20週から緩やかに増加しており、都道府県別では兵庫県(2.6)、沖縄県(2.4)が多い。風しんの定点当たり報告数は減少したが、都道府県別では群馬県(0.2)が多い。ヘルパンギーナの定点当たり報告数は第20週から増加が続いており、都道府県別では三重県(6.7)、福井県(6.5)、愛媛県(6.1)が多い。麻しんの定点当たり報告数は微減したが、都道府県別では徳島県(0.2)が多い。RSウイルス感染症はゼロ報告を含めて28都道府県から報告がなされ、報告数は合計17例であった。流行性角結膜炎の定点当たり報告数は第3週からほぼ横ばいで推移しているが、都道府県別では引き続き沖縄県(10.4)が非常に多い。マイコプラズマ肺炎の定点当たり報告数は第20週から増加傾向が認められており、第22週からは過去5年間の当該週と比較して最高値を示している。都道府県別では福島県(1.6)、茨城県(1.4)が多い

 

目で見る動向(県内)

 

また、http://idsc.nih.go.jp/index-j.htmlから国立感染症研究所感染症情報センターの週報(IDWR)がダウンロードできます