兵庫県感染症発生動向調査週報(平成16年)

平成16年5月20日 兵庫県感染症情報センタ−発行

この週報は感染症発生動向調査の患者情報について、速報性を重視して発行するものです。そのため、患者数は確定した値ではありません。場合によっては集計されない保健所(健康福祉事務所)があることや、国からの還元情報の値と異なることがありますがご了承ください。

 

平成16年第20週(5月10日〜5月16日)コメント

全数把握感染症(県内第20週)

1類感染症:報告はありません。

2類感染症:腸チフス 1名(神戸市 海外渡航者)

3類感染症:腸管出血性大腸菌感染症 4名

(明石健康福祉事務所管内 O157 VT1+VT2+ 1名、

神戸市 O157 VT1+VT2+ 1名、O26 VT1+ 2名、)

4類感染症:報告はありません。

5類感染症:破傷風 1名伊丹健康福祉事務所管内) 

 

定点把握感染症等の概況(県内第20週)

腸管出血性大腸菌感染症の患者が今週も4名報告されています。

暑い日が多くなり、腸管出血性大腸菌感染症をはじめ食中毒も多くなってきます。感染防止のためには、食事前やトイレ後の手洗い、飲食は加熱調理したものを食べ、加熱前の肉などと接触させないなどの注意が必要です。

定点把握の感染症は、今週は多くの疾病で増加しています。

A群溶血性レンサ球菌咽頭炎は、定点あたり患者数が例年より多い状態が続いています。流行性角結膜炎の患者数は今週少し減少しました。接触感染するので、眼分泌液をティッシュペーパーなどで除去し、直接手で触れない、手洗いを励行する、洗面器・タオルを共有しないなどの注意が必要です。ヘルパンギーナがそろそろ流行の立ち上がりの兆しを見せてきました。手足口病の定点あたり患者数はあまり変動ありません。伝染性紅斑の定点あたり患者数は、増減がありますが多めの状態です。咽頭結膜熱の定点あたり患者数も徐々に増加してきています。この感染症は汚染されたプールの水を介して感染することもあるので、うがい・手洗い・水泳前後のシャワーなどが大切です。麻しんは東播磨地域から報告が続いています。

 

定点当り患者数の上位10位の疾病(県内第20週)

 

疾病名

定点当たり患者数

先週

先週からの増減

 

疾病名

定点当たり患者数

先週

先週からの増減

1位

感染性胃腸炎

7.23

4.69

2.54

6位

突発性発疹

0.85

0.43

0.42

2位

水痘

2.37

1.77

0.60

7位

ヘルパンギーナ

0.66

0.19

0.47

3位

A群溶血性レンサ球菌咽頭炎

1.48

0.86

0.62

8位

手足口病

0.54

0.55

0.01

4位

流行性耳下腺炎

1.20

0.73

0.47

9位

伝染性紅斑

0.46

0.27

0.19

5位

流行性角結膜炎

1.09

1.31

0.22

10位

咽頭結膜熱

0.45

0.30

0.15

 

定点把握感染症等全国の概況 (第17週 国立感染症研究所の週報IDWRから部分的に引用)

咽頭結膜熱の定点当たり報告数は増加し、過去5年間の同時期(前週、当該週、後週)と比較してかなり多く、都道府県別では宮崎県(1.8)、福井県(1.1)、岐阜県(1.1)が多い。A群溶血性レンサ球菌咽頭炎の定点当たり報告数は、第11週に過去10年間で最高の値となった後減少したが、第16週に再び増加し、第17週も増加した。過去5年間の同時期と比較してかなり多く、都道府県別では新潟県(5.0)、山形県(4.9)が多い。感染性胃腸炎の定点当たり報告数は微減したが、過去5年間の同時期と比較してやや多く、都道府県別では福井県(25.3)、富山県(15.8)、鳥取県(15.7)が多い。手足口病の定点当たり報告数は微増し、都道府県別では沖縄県(0.8)、石川県(0.4)、兵庫県(0.4)が多い。伝染性紅斑の定点当たり報告数は前週と同値で、都道府県別では千葉県(1.2)、新潟県(1.1)が多い。風しんの定点当たり報告数は微減したが、過去5年間の同時期と比較してかなり多く、都道府県別では群馬県(0.4)、大分県(0.3)、栃木県(0.2)、福岡県(0.2)、鹿児島県(0.2)が多い。ヘルパンギーナの定点当たり報告数は微増し、都道府県別では熊本県(0.9)、石川県(0.5)、和歌山県(0.5)、広島県(0.5)が多い。RSウイルス感染症の報告数は、35都道府県から合計42例であった。マイコプラズマ肺炎の定点当たり報告数は増加して0.15で、過去5年間の同時期と比較してやや多く、都道府県別では山梨県(0.8)、宮城県(0.6)が多い。

 

目で見る動向(県内)

 

また、http://idsc.nih.go.jp/index-j.htmlから国立感染症研究所感染症情報センターの週報(IDWR)がダウンロードできます