兵庫県感染症発生動向調査週報(平成16年)

平成16年4月22日 兵庫県感染症情報センタ−発行

この週報は感染症発生動向調査の患者情報について、速報性を重視して発行するものです。そのため、患者数は確定した値ではありません。場合によっては集計されない保健所(健康福祉事務所)があることや、国からの還元情報の値と異なることがありますがご了承ください。

 

平成16年第16週(4月12日〜4月18日)コメント

全数把握感染症(県内第16週)

1類感染症:報告はありません。

2類感染症:報告はありません。

3類感染症:報告はありません。

4類感染症:報告はありません。

5類感染症:急性脳炎(ロタウイルス) 1名(神戸市)

      

 

定点把握感染症等の概況(県内第16週)

流行性耳下腺炎の定点あたり患者数が増加しています。特に中西播磨地域で多くなっています。流行性角結膜炎の患者数は今週減少しましたが、依然多い状態です。特に尼崎市では多い状態が続いています。A群溶血性レンサ球菌咽頭炎の定点あたり患者数は今週急増して、例年より多い状態に戻っています。伝染性紅斑、咽頭結膜熱の定点あたり患者数は、増減しながらこの時期としてはやや多い目に推移しています。麻しんはこのところ北・中播磨地域からの報告が散見され、増減を繰り返しながらもやや増加の傾向がみられます。

このところ急に暑い日が多くなっています。今後、腸管出血性大腸菌感染症はじめ食中毒も多くなってきます。感染防止のためには、食事前やトイレ後の手洗い、飲食は加熱調理したものを食べ、加熱前の肉などと接触させないなどの注意が必要です。

 

定点当り患者数の上位10位の疾病(県内第16週)

 

疾病名

定点当たり患者数

先週

先週からの増減

 

疾病名

定点当たり患者数

先週

先週からの増減

1位

感染性胃腸炎

9.07

8.52

0.55

6位

突発性発疹

0.91

0.81

0.10

2位

水痘

2.05

2.21

0.16

7位

伝染性紅斑

0.41

0.34

0.07

3位

流行性耳下腺炎

1.25

1.20

0.05

8位

手足口病

0.27

0.16

0.11

4位

流行性角結膜炎

1.14

1.34

0.20

9位

咽頭結膜熱

0.24

0.13

0.11

5位

A群溶血性レンサ球菌咽頭炎

1.11

0.67

0.44

10位

マイコプラズマ肺炎

0.23

0.23

 

検査情報(兵庫県立健康環境科学研究センター)(先週と同じ)

 姫路市の滲出性扁桃炎患者2名(2歳男児、5歳女児)からアデノウイルス3が新たに検出されました。

 

定点把握感染症等全国の概況 (第14週 国立感染症研究所の週報IDWRから部分的に引用)

インフルエンザの定点当たり報告数は第5週をピークに減少し、第14週も減少した。都道府県別では大分県(3.3)、青森県(2.3)、山口県(1.8)が多い。咽頭結膜熱の定点当たり報告数は前週と同値で、過去5年間の同時期(前週、当該週、後週)と比較してかなり多く、都道府県別では宮崎県(1.3)、富山県(1.2)、福井県(0.9)が多い。A群溶血性レンサ球菌咽頭炎の定点当たり報告数は、第8週から過去10年間で最高の値を更新し続けた後、第11週をピークに減少した。第14週も著減したが、過去5年間の同時期と比較してかなり多く、都道府県別では新潟県(4.3)、福井県(3.4)、鳥取県(3.4)が多い。感染性胃腸炎の定点当たり報告数は減少したが、過去5年間の同時期と比較してやや多く、都道府県別では福井県(20.3)、富山県(13.9)が多い。水痘の定点当たり報告数は第2週に過去10年間で最高の値となった後減少し、第5週からはほぼ横ばいで推移している。過去5年間と比較してやや多く、都道府県別では宮崎県(5.4)、沖縄県(3.6)が多い。伝染性紅斑の定点当たり報告数は第9週から緩やかに増加しており、第14週も微増した。都道府県別では新潟県(1.2)、山形県(1.1)が多い。風しんの定点当たり報告数は前週と同値で、過去5年間の同時期と比較してかなり多く、都道府県別では群馬県(0.7)、大分県(0.5)、鹿児島県(0.3)が多い。RSウイルス感染症の報告数は30都道府県から合計56例であった。マイコプラズマ肺炎の定点当たり報告数は減少して0.12で、都道府県別では山形県(0.8)、奈良県(0.7)が多い。

 

目で見る動向(県内)

 

3月コメント

 月報は性感染症と薬剤耐性菌感染症が対象疾患となっています。性感染症では性器クラミジア感染症の定点あたり患者数が過去の同時期の中ではやや多めの状態で推移しています。尖圭コンジローマの患者数が増加しています。

 

月報対象疾患の動向(兵庫県、上段:患者数、下段:定点あたり患者数)

 

8月

9月

10月

11月

12月

1月

2月

3月

性器クラミジア感染症

109

124

100

112

85

107

97

99

2.42

2.76

2.17

2.49

1.85

2.28

2.06

2.11

性器ヘルペスウイルス感染症

22

25

24

26

13

31

26

13

0.49

0.56

0.52

0.58

0.28

0.66

0.55

0.28

尖圭コンジローマ

13

18

8

15

20

14

14

20

0.29

0.40

0.17

0.33

0.43

0.30

0.30

0.43

淋菌感染症

67

71

67

58

44

47

41

47

1.49

1.58

1.46

1.29

0.96

1.00

0.87

1.00

メチシリン耐性黄色ブドウ球菌感染症

33

41

30

30

45

39

47

43

2.36

2.93

2.31

2.5

3.46

2.79

3.36

3.07

ペニシリン耐性肺炎球菌感染症

6

2

1

9

7

5

8

5

0.43

0.14

0.08

0.75

0.54

0.36

0.57

0.36

薬剤耐性緑膿菌感染症

1

0

2

0.07

0.15

 

また、http://idsc.nih.go.jp/index-j.htmlから国立感染症研究所感染症情報センターの週報(IDWR)がダウンロードできます