兵庫県感染症発生動向調査週報(平成16年)

平成16年1月15日 兵庫県感染症情報センタ−発行

この週報は感染症発生動向調査の患者情報について、速報性を重視して発行するものです。そのため、患者数は確定した値ではありません。場合によっては集計されない保健所(健康福祉事務所)があることや、国からの還元情報の値と異なることがありますがご了承ください。

 

平成16年第2週(1月5日〜1月11日)コメント

全数把握感染症(県内)

1類感染症:報告はありません。

2類感染症:細菌性赤痢 1名(神戸市)(海外渡航者)

3類感染症:報告はありません。

4類感染症:報告はありません。

5類感染症:報告はありません。

 

インフルエンザ情報

 県内の定点あたり患者数が1.02人となり、流行開始の目安といわれている1.0人を超えました。今のところ兵庫県内で注意報・警報基準を超えている保健所地域はありませんが、新学期を迎え今後の動向には注意が必要です。全国的には北海道に警報、埼玉県、長野県、愛知県に注意報が出されています(第1週)。全国のウイルスの分離あるいは検出については、A/ソ連型が1例、A/香港型が115例、B型が13例報告されています。また、兵庫県においてもA/香港型が3例(うち1例は神戸市)検出されています。

 

定点把握感染症等の概況(県内)

感染性胃腸炎および水痘の定点あたり患者数が多くなっています。水痘は過去5年間でみると最高の患者数となっています。丹波、淡路地域を除いた兵庫県全域で増加しています

 

定点当り患者数の上位10位の疾病(県内第2週)

 

疾病名

定点当たり患者数

先週

先週からの増減

 

疾病名

定点当たり患者数

先週

先週からの増減

1

感染性胃腸炎

13.54

5.03

8.51

6

A群溶血性レンサ球菌咽頭炎

0.93

0.29

0.64

2

水痘

5.02

1.50

3.52

7

突発性発疹

0.82

0.22

0.60

3

流行性耳下腺炎

1.18

0.47

0.71

8

伝染性紅斑

0.34

0.03

0.31

4

流行性角結膜炎

1.06

0.29

0.77

9

咽頭結膜熱

0.26

0.13

0.13

5

インフルエンザ

1.02

0.38

0.64

10

RSウイルス感染症

0.14

0.07

0.07

 

定点把握感染症等全国の概況 (第51週 国立感染症研究所の週報IDWRから部分的に引用)

インフルエンザの定点当たり報告数は未だ低値ではあるが、徐々に増加している。都道府県別では山形県(8.1)、群馬県(4.9)、福島県(4.3)が多い(「注目すべき感染症」参照)。咽頭結膜熱の定点当たり報告数は第29週をピークとし、その後減少し続けた後、第43週から再び増加傾向が認められており、第51週も微増した。第51週までの累積定点当たり報告数の過去10年間の平均と比較して3倍を示す大きな流行となっている。都道府県別では山形県(2.4)、愛媛県(1.0)、岐阜県(0.8)が多い(「注目すべき感染症」参照)。A群溶血性レンサ球菌咽頭炎の定点当たり報告数は第34週から増加傾向が認められており、第51週も増加した。過去5年間の同時期(前週、当該週、翌週)と比較してやや多く、都道府県別では鳥取県(6.0)、山形県(5.1)が多い。感染性胃腸炎の定点当たり報告数は第43週から増加しており、第51週も増加した。過去5年間の同時期と比較してやや多く、都道府県別では宮崎県(40.5)、大分県(39.9)が多い。水痘の定点当たり報告数は第41週から増加しており、第51週も増加した。過去5年間の同時期と比較してやや多く、都道府県別では新潟県(6.4)、山形県(6.3)、愛媛県(5.1)、熊本県(5.1)が多い。RSウイルス感染症の報告数は、31都道府県(0の報告も含む)から合計300例であった。マイコプラズマ肺炎の定点当たり報告数は増加して0.39で、都道府県別では岡山県(3.4)、山形県(1.4)が多い。

 

目で見る動向(県内)

 

12月コメント

 月報は性感染症と薬剤耐性菌感染症が対象疾患となっています。性感染症では尖圭コンジローマの定点当たり患者数が増加しています。性器クラミジア感染症および性器ヘルペスウイルス感染症はやや減少しました。淋菌感染症は、昨年5月には定点当たり患者数が過去5年間で最高となっていましたが、徐々に減少してきました。

 

月報対象疾患の動向(兵庫県、上段:患者数、下段:定点あたり患者数)

 

5月

6月

7月

8月

9月

10月

11月

12月

性器クラミジア感染症

127

135

136

109

124

100

112

82

2.89

3.00

3.02

2.42

2.76

2.17

2.49

1.78

性器ヘルペスウイルス感染症

30

29

24

22

25

24

26

11

0.68

0.64

0.53

0.49

0.56

0.52

0.58

0.24

尖圭コンジローマ

15

16

15

13

18

8

15

19

0.34

0.36

0.33

0.29

0.40

0.17

0.33

0.41

淋菌感染症

80

66

71

67

71

67

58

44

1.82

1.47

1.58

1.49

1.58

1.46

1.29

0.96

メチシリン耐性黄色ブドウ球菌感染症

37

35

33

33

41

30

30

21

3.08

2.92

2.36

2.36

2.93

2.31

2.5

1.62

ペニシリン耐性肺炎球菌感染症

21

5

14

6

2

1

9

4

1.75

0.42

1.00

0.43

0.14

0.08

0.75

0.31

薬剤耐性緑膿菌感染症

2

4

1

0

2

0.17

0.33

0.07

0.15

 

 

 

また、http://idsc.nih.go.jp/index-j.htmlから国立感染症研究所感染症情報センターの週報(IDWR)がダウンロードできます