兵庫県感染症発生動向調査週報(平成15年)

平成15年12月11日 兵庫県感染症情報センタ−発行

この週報は感染症発生動向調査の患者情報について、速報性を重視して発行するものです。そのため、患者数は確定した値ではありません。場合によっては集計されない保健所(健康福祉事務所)があることや、国からの還元情報の値と異なることがありますがご了承ください。

 

厚生労働省は、< 予防接種で、インフルエンザに負けないぞ! >を掲げて、今冬のインフルエンザ総合対策を発表しています。その中で、予防接種を受けるとともに、咳など呼吸器症状がある人は、医療機関を受診する際には必ずマスクを着用するように呼びかけています。

 

49週(12月1日〜12月7日)コメント

全数把握感染症(県内)

1類感染症:報告はありません。

2類感染症:報告はありません。

3類感染症:腸管出血性大腸菌感染症 1名(津名健康福祉事務所管内 1名)

4類感染症:報告はありません。

5類感染症:アメーバ赤痢 1名(神戸市 1名)

インフルエンザ情報

 今週は県内の定点から6名の患者発生報告がありましたが、まだ流行が始まっている状況ではありません。全国的にみても注意報・警報の出ている都道府県はありません(第48週)。11月29日までに北海道で6校、岐阜県で2校、山形県、群馬県、埼玉県、福井県、愛知県でそれぞれ1校の休校あるいは学級閉鎖が報告されています。12月4日までのウイルスの分離あるいは検出については、A/香港型が北海道、山形、千葉、東京、京都、大阪、長崎の都道府県から、B型が愛知、佐賀、沖縄の各県から報告されています。

定点把握感染症等の概況(県内)

腸管出血性大腸菌感染症の発生が続いています。今週の1名は先週報告した患者の家族です。感染防止のためには、トイレのあとや食事前の手洗い、加熱前の肉などを生食のものと接触させないなどの注意が必要です。

定点把握疾患では、感染性胃腸炎の患者数が急増しました。水痘はやや減少しました。A群溶血性レンサ球菌咽頭炎は、年末にかけての患者数の多い時期に入っています。手足口病、咽頭結膜熱は、過去5年間の同時期と比べると依然として定点あたり患者数が多い状態です。咽頭結膜熱は今週また微増しています。マイコプラズマ肺炎の定点あたり患者数が急増しています。

定点当り患者数の上位10位の疾病(県内第49週)

 

疾病名

定点当たり患者数

先週

先週からの増減

 

疾病名

定点当たり患者数

先週

先週からの増減

1

感染性胃腸炎

9.59

6.14

3.45

6

突発性発疹

0.76

0.69

0.07

2

水痘

2.69

2.85

0.16

7

流行性角結膜炎

0.60

0.74

0.14

3

流行性耳下腺炎

1.07

1.10

0.03

8

マイコプラズマ肺炎

0.42

0.25

0.17

4

A群溶血性レンサ球菌咽頭炎

1.01

0.83

0.18

9

咽頭結膜熱

0.19

0.17

0.02

5

手足口病

0.80

1.14

0.34

10

無菌性髄膜炎

0.17

0.17

定点把握感染症等全国の概況 (第47週 国立感染症研究所の週報IDWRから部分的に引用)

インフルエンザの定点当たり報告数は未だ低値ではあるが、徐々に増加が認められている(「注目すべき感染症」参照)。咽頭結膜熱の定点当たり報告数は第29週をピークとし、その後は週により緩急はあるものの減少し続けていたが、第43週から再び増加傾向が認められており、第47週も増加した。過去10年間の当該週と比較して第16週から最高の値であり、第47週までの累積定点当たり報告数の過去10年間の平均と比較して2.8倍を示す大きな流行となっている。都道府県別では、山形県(1.3)、鳥取県(1.0)が多い(「注目すべき感染症」参照)。A群溶血性レンサ球菌咽頭炎の定点当たり報告数は第34週から増加傾向が認められており、第47週も増加した。都道府県別では鳥取県(4.5)、山形県(3.3)が多い。感染性胃腸炎の定点当たり報告数は第43週から著明な増加傾向が認められており、第47週も増加した。都道府県別では宮崎県(29.4)、福井県(21.9)、石川県(17.2)が多い。水痘の定点当たり報告数は第41週から増加傾向が認められており、第47週も増加した。過去10年間の当該週と比較して第43週から最高の値となっている。都道府県別では新潟県(3.9)、宮崎県(3.9)、山形県(3.7)が多い。RSウイルス感染症の報告数は、25都道府県(0例の報告も含む)から合計82例であった。マイコプラズマ肺炎の定点当たり報告数は増加して0.29で、都道府県別では山形県(2.1)、秋田県(1.0)、大阪府(0.9)が多い。

 

目で見る動向(県内)

 

また、http://idsc.nih.go.jp/index-j.htmlから国立感染症研究所感染症情報センターの週報(IDWR)がダウンロードできます